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2025年12月19日金曜日

広島県世羅町の町民を襲撃した怪生物 ~ セラドン


■広島県世羅町の町民を襲撃した怪生物 ~ セラドン

今回はセラドン (Seradon) です。

広島県のほぼ中央に位置する世羅郡世羅町 (せらぐん・せらちょう)。

― 襲撃の始まり ―


1996年、この静かな町で、町民を震え上がらせる謎の野生動物による襲撃事件が2度発生しました。

最初の襲撃は2月25日夜のこと。
同町に住む男性が、深夜0時頃、外にあるトイレへ向かう途中に突然襲われました。

争う音に気付いた家族が駆け付け、必死に応戦した結果、なんとか生還したものの、男性は軽傷を負いました。

彼の証言によれば、「アナグマに似ていた」ということです。

― 翌日の惨劇 ―


しかし襲撃は翌日も起こりました。

2月26日午後8時ごろ、次に襲われたのは同町に住む夫妻でした。

セラドンは夫に襲いかかり、妻が助けようとしたところ、妻も巻き込まれてしまったといいます。

その生物が何であれ、襲撃は事実であり、町では夜間の外出時に野生動物に警戒するよう注意喚起が出されました。

最初に襲われた男性の目撃証言では体長1.2メートル、体高30~40センチ。
夫妻の証言では体長60~70センチ、体高30センチとやや異なります。

しかし、夜間で得体のしれない生物に襲われた状況下で冷静に観察することは現実的ではなく、この差は誤差と考えて差し支えないでしょう。

― 正体は何か? ―


「アナグマに似ている」という証言は姿を具体的に想像させる非常に有力なUMA情報です。

もしアナグマが正体であれば、おそらくニホンアナグマ (Meles anakuma) でしょう。
しかし通常、アナグマが人間を襲うことはほとんど考えられません。

日本では狂犬病が撲滅されているため、狂犬病に罹患したアナグマ説も可能性は低いところです。

― 外来種の可能性 ―


個人的には、この生物の正体は既知生物であれば外来種であるアライグマ (Procyon lotor) の可能性が高いのではないかと考えています。

通常、アライグマも人を見かけるとすぐに逃げていくものですが、アライグマに襲われた事件は散見されており、気性も個体差により変わりますから、アナグマよりはあり得そうです。

みなさんはどう思いますか?

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2025年12月18日木曜日

深海の巨大生物の咆哮か!? ~ アプスウィープ


■深海からの巨大咆哮 ~ アプスウィープ

体長200メートル超の生物が存在しなければ説明できない――

ブループは1977年にNOAA (アメリカ海洋大気庁) の海洋監視システムによって偶然キャッチされた「爆音」でした。

そしてその音は生物が起源――
つまり謎の巨大生物の咆哮なのではないのか?と考えられたのです。

しかしそれには問題がありました。

その爆音が生物によって発せられたのであれば、とてつもない巨体であることが必要、それで割り出されたのが冒頭の数値です。

ジュリア (Julia) という妹分的存在もいますが、今回は弟分的存在、アプスウィープ (Upsweep)。

― アプスウィープ ―


アプスウィープは1991年から2002年にかけて、太平洋上の深海で定期的に観測された謎の音波です。

南緯54度、西経140度付近――

ここがアプスウィープの発信地、いや生息地。

音の特徴は、滑らかに上昇する周波数――まるで何かがゆっくりと歌い上げるように聞こえることから、研究者は日本語で「上昇音」を意味する「アプスウィープ (Upsweep)」と名付けました。

その長さは数秒から数十秒にわたり、海底の地形や地震では説明できない規則性を持っています。

音源の方向を解析すると、音は深海から発せられていることがわかり、まるで巨大な生物が海底を規則的に移動しながら音を響かせているかのように感じられました。

― 海の巨人の囁き ―


もしこれが生物によるものであれば、ブループよりもさらに謎めいた存在――深海に潜む未確認巨大生物の可能性があります。

その体長や形態は未知ですが、発せられる音の強さと広がり方から、想像を絶する巨躯であることは間違いありません。

研究者の中には、これをクジラの仲間や未知の深海生物だと推測する者もいますが、決定的な証拠はまだありません。

一方で、自然現象説も存在します。

というか、現在ではその考えが主流です。

海底火山や地殻変動による音の一種ではないか?というものです。

しかし音の周期性や長時間にわたる継続性を説明するには、単純な自然現象で説明するのは不十分と考えられています。

― まだ見ぬ深海の影 ―


アプスウィープを生物と考えるのはUMAファンのロマンです。

その咆哮はまるで深海からの呼びかけのように、静かな海域を満たします。

もしあなたが潜水艦や観測機器を通さず、太平洋の深海で静かに耳を澄ませることができたなら、その神秘的な「上昇音 (アプスウィープ)」を直接感じることができるかもしれません。

その時、あなたはブループとは異なる、もう一つの「深海の巨人」の存在を確信したくなるでしょう。

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2025年12月17日水曜日

ウミヘビ殺人事件!90%はこいつの仕業 ~ イボウミヘビ


■ウミヘビ殺人事件!90%はこいつの仕業 ~ イボウミヘビ

今回はUMAではなく現存する猛毒生物、イボウミヘビ (Hydrophis schistosus)。

冴えない和名ですが、かなり強力なウミヘビです。

まず彼らのプロフィールから。

イボウミヘビが棲息するのは東南アジアから中東、そしてマダガスカルまで,
河口部からマングローブ、沿岸、沖合とその範囲が広く、温暖な海ならどこにでもいるといった感じです。

体長は概ね4フィート (約1.2メートル) 程度ですが、大型個体は5フィート (約1.5メートル) 以上と人間の身長程度になります。

ウミヘビですから当然といえば当然ですが非常に海に適応しており、最大水深100メートルほどまで潜ることができ、しかも5時間も息継ぎなしで海中に滞在できます。

魚食性で多くのウミヘビがそうであるように、イボウミヘビも猛毒を有します。

日本を代表するウミヘビのひとつ、エラブウミヘビ (Laticauda semifasciata) なんかも日本では毒ヘビの代表格で知られるハブ (Protobothrops flavoviridis) よりも遥かに強いといわれています。

毒性を分かり易く半数致死量のLD50で表すと (値が小さいほど毒性が強いことを意味します)、ハブは54mg/kg、ニホンマムシ (Gloydius blomhoffii) は16mg/kgとマムシの方が3倍ほど毒性が強いですが、エラブウミヘビは0.21mg/kgです。

(イボウミヘビ)
(image credit: Wikicommons)

で、今回の主役、イボウミヘビのLD50はというと、0.1125mg/kgとエラブウミヘビよりもさらに強いのが分かります。

ちなみに一番毒性の強いウミヘビはデュボアトゲオウミヘビ (Aipysurus duboisii) でLD50は驚異の0.044mg/kgです。

ですがまぁウミヘビはほとんどが穏和であまり攻撃的ではないことからその毒性にも関わらず咬傷事故はかなり少ないという現実があります、、、但しイボウミヘビを除いて、、、

彼らの生息範囲が広いことも咬傷事故が多い原因のひとつですが、なによりも他のウミヘビより好戦的なことが挙げられます。

そもそもウミヘビに咬まれる事故はもちろん世界中で起きているものの、咬まれたら必ず命を落とすわけではありません。

毒性は強くても咬んだ際の注入する毒の量が少ないとか、一概にその毒性と死者数は比例しません。

そんな中、イボウミヘビは別格で、世界のウミヘビの咬傷事故の50%をこの一種で受け持ち、更にウミヘビによる死亡事故の90%はイボウミヘビによるものといわれています。

毒の種類は神経毒と筋肉毒、ひと咬みで9ミリグラムの毒を注入、人間ひとりに対する致死量は1.5グラムといわれており、致死量の6倍も注入されるので、これはたまったものではありません。

まさにウミヘビ界の死神ここにあり、です。

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2025年12月16日火曜日

過去と未来から自分自身を見てしまった女性 〜 彼氏の家に現れた「もう一人の私」


■自分自身を見た女性 〜 彼氏の家に現れた「もう一人の私」


確実ではないですが、ドッペルゲンガー系に入るのでしょうかね。

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- 庭に立つ女の影 -


数か月前、私はボーイフレンドの家を訪れていました。

いつもそうするように彼の飼い犬を裏庭に連れ出し、トイレをさせていました。

彼の家の裏庭には、隣家との境界にちょっとした林があります。

犬がそのあたりを歩き回っているのを見ていた時、木立の端に立つ一人の女性がいることに気付きました

その女は、ボーイフレンドの敷地内におり、うつむいて何かを見つめているように見えました。

その女性を不審に思い、ボーイフレンドに知らせようと家の方へほんの一瞬視線を外し、再び木立の方を見ると、その女性の姿は跡形もなく消え去っていたのです。

ボーイフレンドの話では、たまに隣人が落とし物があったりすると拾いに庭へ入ってくることがあるから、ということでその話は終わりにしました。

- 再訪、そして現れた「もう一人の自分」 -


それから数か月後、ボーイフレンドの家にまた遊びに行く機会がありました。

その日は二人で散歩をしていました。

ボーイフレンドが歩きながらスマホを見ていたので私だけどんどん進んでいくと、あの「謎の女性」を目撃した付近に向かいたくなりました。

歩みを進めながら、ふと家の方を振り返りました。

すると、ボーイフレンドの家の裏口辺りに、誰かが立っているのに気付きました。

彼のご両親かも?

そう思おうとしましたが、それは「自分自身」でした。

間違いなくあれは「私」。

「彼女」はまるで数か月前の「過去の私」を再現するように、その日の行動と全く同じ行動を繰り返していました。

あまりの恐怖と混乱で激しい頭痛に襲われ、私は家に戻り休むことにしました。

- 「顔のない私」そして後から気づいた共通点 -


今思い返してみると、最初に見た「木立の女性」も「地下室の裏口の女性」も奇妙な共通点がありました。

どちらも長い茶色の髪が邪魔をして全く顔が見えなかったことです。

長い髪の毛は私しかいませんでしたし、服装も私と同じ、つまりあれは「自分自身」と考えるしかありません。

頭がおかしくなりそうです。

幻聴の経験はありますが、幻覚を見たことはありません。

それに同じ場所で同じ人物を見たという「現実」を幻覚で片付けられるものなのでしょうか?

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つまり数か月前に木立で見た「謎の女性」は「現在の自分」で、現在地下室の裏口に立っている「謎の女性」は「数か月前の自分」ということになります。

彼女自身は目撃した「謎の女性」について、ドッペルゲンガーについては特に言及していません。

また、顔がほとんど見えていなかったことからも「謎の女性」が服装や仕草から自分自身であった可能性は高いものの、説明のつかないパラノーマル (超自然的) な出来事であるためそれにももちろん確信がありません。

特に「幻聴」の経験があることから、それに紐づけ「幻覚」の経験はないものの、その可能性も全く否定はできないと一定の冷静さで自己分析している点については、この話に一定の信憑性を与えます。

幻覚かドッペルゲンガーかそれとも、、、ゴーストなのか?

(参照サイト)
reddit

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2025年12月15日月曜日

脳喰いアメーバが水道水から検出 ~ フォーラーネグレリア


■致死率97%、脳食いアメーバが水道水から検出される ~ フォーラーネグレリア

さて今回は殺人アメーバ、フォーラーネグレリアのニュースから。

(フォーラーネグレリアについては「生きた人間の脳を喰いつくす、殺人アメーバ ~ ネグレリア・フォーレリ」の記事をお読みください)

水道水から発見されて「殺人アメーバ」がまさに身近なところにいることで話題になっていますが、以前にも水道水から発見されたことがあり、今回が初めてではありません。

「脳喰いアメーバ」というフレーズが、これまたクラシックなB級ムービーを彷彿させる響きを持っており、毎年のように感染者が出るとニュースになります。

滅多なことで感染はしませんが、感染すると狂犬病並みに助からず、致死率はなんと97%――

まさに「感染 = 死」であり、実際おそろしいアメーバです。

― フォーラーネグレリアとは? ―


フォーラーネグレリアことネグレリア・フォーレリ (Naegleria fowleri) は単細胞のアメーバの仲間で、簡単にいってしまえば人間の脳を食い荒らすアメーバです。

感染した場合の増殖スピードが凄まじく、原発性アメーバ性髄膜脳炎を引き起こし感染者を死に至らしめます。

流れのない25度以上の温水を好み、温水プールはもちろん、夏場の川の淀み、温泉等が主な感染場所となります。

死者が出るとその都度ニュースになるほど滅多なことで感染することはなく、日本では現在までで感染・死者は一例しかありません。

そんな特に心配するようなこともない、といいましたが、それが水道水に紛れ込むと聞いたら――

― 水道水に潜むホラームービー ―


実はここ数年、フォーラーネグレリアは海外でたびたび報道されており、その多くが意外にも水道水絡みの事例です。

単なる川やプールでの感染例ではなく、まさに「日常生活に潜む見えない脅威」としてニュースになっているのが特徴です。

たとえば2023年のフロリダ州。

州内の水道システムからフォーラーネグレリアが検出されたことで、市全域に対して「水を鼻に入れないように」という異例の警告が発令されました。

市民にとっては、普段何気なく使っていた水道水が「怪物の住処」に変わった瞬間だったかもしれません。

同じ2023年、アーカンソー州でも鼻うがいの直後に感染が確認され、悲しい死亡例が報告されました。

これを受け、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は「水道水は飲む分には安全だが、絶対に鼻には入れないこと」と注意喚起を再度発信しています。

この警告文からも、いかに鼻からの侵入が危険であるかがわかります。

2024年のテキサス州、そして2025年のミズーリ州でも同様のケースが続きました。

特にミズーリ州では「比較的冷涼な地域でも発生した」という点が衝撃的で、専門家は「温暖化の影響で感染地域が北上している可能性」を指摘しています。

このことから、フォーラーネグレリアは単なる南国の問題ではなく、私たちの生活圏にも潜在的なリスクがあることを示しています。

まさに、家の蛇口に潜む「顕微鏡サイズのホラー」。

とはいえ、注意すべきはあくまで――鼻から侵入した場合だけです。

正しく使えば、日常生活で水道水を飲むこと自体は安全なのです。

― ネグレリアが人間の「鼻」に執着するワケ ―

フォーラーネグレリアが「鼻」に執着する理由は簡単です。

彼らは、胃酸には弱く、口から入った場合はたちまち死んでしまうからです。

ではなぜ鼻なのか?それは、鼻の奥に脳へと続く「唯一の抜け道」が存在するからです。

その抜け道を突破されると、あっという間に脳組織で増殖し、人間にとって致命的な原発性アメーバ性髄膜脳炎を引き起こすのです。

これが、致死率がほぼ100%に近い理由です。

恐ろしいことに、症状が現れた時点では手遅れという場合がほとんどで、まさに「見えない攻撃者」の恐怖を体現しています。

― 過剰に恐れないこと ―


日本での感染例はこれまで一例のみ。

水道水から感染した報告もなく、安全性は確保されています。

とはいえ、今後どうなるかは誰にも分かりません。

温水プール、川の淀み、温泉、フォーラーネグレリアが好む条件は日本にも数多く存在するからです。

気を付けるポイントは非常にシンプルです。

・川遊びや温水プールで鼻に水を入れない
・鼻うがいには必ず滅菌水または煮沸して冷ました水を使う
・温水が長時間溜まった場所での遊泳を避ける

こうして見ると、ホラー映画のタイトルに負けないほど恐ろしい敵でありながら、意外にも弱点は明確。

「恐ろしい敵が思わぬ弱点を持っている」という点は、まさにB級ホラー映画の定番パターンのようで、恐ろしさと滑稽さを併せ持っています。

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2025年12月14日日曜日

極寒の地で凍死したワニ ~ ジェーンズビルにテレポートしたワニ


■極寒の地で凍死したワニ ~ ジェーンズビルにテレポートしたワニ

今回は19世紀末に起きた奇妙なワニ凍死事件を紹介しましょう。

旧サイトでも「ジェーンズビルで凍死したワニ」で紹介していたものです。

まずはジェーンズビル (Janesville)。

ジェーンズビルはアメリカ合衆国最北端に近いウィスコンシン州にある都市です。

ウィスコンシン州は五大湖のスペリオル湖とミシガン湖に接しており、五大湖はミシガン湖を除いてそのすべてがアメリカとカナダの両方に接していることからも、地理的にかなり北方にあることが分かっていただけるでしょう。

で、もちろん大きな州なので地域差はありますが、11月~3月ぐらいまでの冬場の気温は厳しく、平均気温で10度以下どころか、特に12~2月にかけては最高気温の平均気温がマイナスですらあります。

ま、冬場が寒いことは分かっていただけたでしょう。

で、こんな厳しい冬があるウィスコンシン州で、1892年2月27日、体長5フィート半 (約1.7メートル) のアリゲーターが凍死しているのを発見されました。

これはシカゴ・シチズン紙に掲載されたニュースで、あまり詳しい情報は分かりませんが、ロック川 (Rock River) の川岸で発見されたとのことです。

バカでかくはないですが、そこそこの大きさをしてますね。

(アメリカアリゲーター)
(image credit: Wikicommons)

アメリカにはワニが2種類棲息しています、クロコダイル科のアメリカワニ (Crocodylus acutus) とアメリカアリゲーター (Alligator mississippiensis) です。

新聞ではアリゲーターと記載されているので、一応それを信じれば後者ということになるでしょう。

いずれにしてもフロリダ州とかかなり南部にしか生息していません (できません)。

超常現象研究家の先駆者にして重鎮、チャールズ・フォート氏はこのワニの死について「テレポート説」を唱えています。

和製UMA用語の「テレポート・アニマル」的な扱いですね。

自力で北上するとは考えられませんし、個人でペットとして飼っていたものが脱走、というのはテレポート・アニマルの定説ですが、時代的に考えてウィスコンシン州でワニを個人で飼っていたとは考えにくいです。

2月に凍死した姿で発見されていますが、11~12月で既に活動不可の気温に下がっている地域のため、死亡したのは発見されるよりもずっと前で、単に発見されたのが2月と考えていいでしょう。

(彷徨い歩いたとしたら不憫)

なので、何かのアクシデントで夏場にフロリダからの長距離輸送トラックの積み荷に紛れ込みウィスコンシン州まで運ばれ下車、その後、ロック川で生活していたものの冬を迎えて凍死した、、、とか、生物自体はパラノーマルな存在ではありませんから奇跡的に運ばれてしまった可能性はあるかもしれません。

彷徨った挙句に信じられない寒さに直面し凍死したとしたら不憫ですね。

今でこそ輸送手段の発達で生息地以外の動物が気軽に観られる時代になりましたが、1892年という時代背景を考えるとなかなか奇妙な事件です。

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2025年12月13日土曜日

フィンガー・レイクスのもう一つのUMA ~ セネカ・レイク・モンスター


■フィンガー・レイクスのもう一つのUMA ~ セネカ・レイク・モンスター

今回はセネカ・レイク・モンスター (Seneca Lake Monster)。

セネカ・レイク (Seneca Lake) とは、フィンガーレイクス (Finger Lakes) と呼ばれる、アメリカ、ニューヨーク州北西部イサカ (Ithaca) ににある湖群の中のひとつです。

フィンガーレイクス (「指のような湖群」) はその名の通り、人間の指のように細長い形状の湖が何本も並んでいます。

セネカ・レイクはその中で最も大きな湖で、最大長は61キロメートル、最大幅5キロメートル、平均水深89メートル、最大水深188メートルもあります。

琵琶湖は最大長約64キロメートル、最大幅約23キロメートルと最大長こそ同じぐらいですが、琵琶湖の方が圧倒的に幅があるため表面積は4倍ほども大きいです。

ちなみに、2番目に大きなカユガ湖 (Cayuga Lake) ではオールド・グリーニーという水棲UMAが目撃されています。

さて今回の主役であるセネカ・レイク・モンスターの一番古い記録はどうもはっきりせず、おそらく19世紀からありそうですが、確実に確認できるものでは20世紀の幕開けを告げる1900年がもっとも古そうです。

19世紀の目撃談は、どうもオールド・グリーニー、つまりカユガ湖の怪物と混同しているように思われます。

目撃情報は割と多く、その姿は魚竜的なものからウミヘビタイプ (レイク・サーペント)、巨大ウナギ、巨大魚、珍しいところでは巨大カミツキガメといったものまであります。

大きさも10~20フィート (約3~6メートル) といった比較的現実的なものから、30~35フィート (約9~10.5メートル) 以上といったものまであります。

1970年代には少年が巨大なウナギのような生物に襲われた、という衝撃的な体験談もあります。

オールド・グリーニーの記事でも書きましたが、カユガ湖でも似たような生物も目撃されることがあり、このセネカ湖とカユガ湖は地下トンネルで繋がっており、怪物が自由に行き来しているのではないか?ともいわれています。

但し、少なくとも現時点でこの両湖が地下で繋がっているというのは科学的には否定されており、その湖固有の怪物と考えた方が無難かつ夢がありそうです。

(ノーザンパイク)
(image credit: Wikicommons)

正体としてはチョウザメを推したいところですが、フィンガーレイクスの他の湖ではチョウザメの生息が確認されているもののセネカ湖には生息が確認されていません。

但し、近隣の水系での生息は確認されていることから迷いチョウザメとしてセネカ湖に入ってきてもそこまで驚くことではなさそうです。

確実に確認されている魚類で大型のものに、ノーザンパイク (Esox lucius)、ラージマウスバス (Micropterus nigricans)、スモールマウスバス (Micropterus dolomieu) がいます。

この中では体型、体長的にも、最大1.5メートルに成長するノーザンパイクが筆頭候補でしょうか。

ちなみに、日本のUMA本、「巨大生物と未確認生物」(並木伸一郎著/2013年) で「セネカ湖の伝承UMAネッキー (Necki)」というのが掲載されていますが、海外ではこの呼び名で呼ばれていないものの同一のUMAではないかと思われます。

同書でネッキーは推定体長7.5メートル、「推測されるウミヘビよりも、太古のクジラ『ゼウグロドン』に近いと思われる」との説明があります。

ゼウグロドン (Zeuglodon) はバシロサウルス (Basilosaurus) のことですね。

(参考文献)
「巨大生物と未確認生物」(並木伸一郎著)

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2025年12月12日金曜日

森林火災を引き起こす、燃える燃えるクマ ~ ガンベルー


■森林火災を引き起こす、燃える燃えるクマ ~ ガンベルー

今回はガンベルー Gumberroo)、フィアサム・クリッター (Fearsome critters) のひとつです。

フィアサム・クリッターは何度も紹介していますが、北米、特に五大湖周辺で19世紀後半~20世紀初めごろにかけて、木こりたちの間で話されたホラ話が広まったもので、いわゆる民間伝承上の生物の総称です。

ある意味、UMAはその特性上、ほとんどが都市伝説ともいえますが、UMAの起源が原則、たとえそれが誤認であれ目撃談から始まっているのに対し、フィアサム・クリッターば起源がホラ話 (創造) であるという点が大きく異なります。

ただフィアサム・クリッターの起源から時間が経つにつれ、UMAとの境界線も曖昧となり、いつしかフィアサム・クリッターも目撃されるようになり、ものにもよりますがフィアサム・クリッターも通常のUMAと区別されないまでになっているものもあります (例えばビッグフット)。

そうはいってもフィアサム・クリッターはクスリと笑ってしまうような荒唐無稽な特性を持つものもが多く、今回紹介するガンベルーもそのままの姿では実在しそうもないUMAです。

さてガンベルーも見ていきましょう。

名前から行くとカンガルー (Kangaroo) に似ていますが、冒頭に書いた通り、ガンベルーはクマに似ており、またその語源も特にカンガルーとは無関係なようです。

ガンベルーは一言で表現すると「毛のない大きなクマ (に似た生物)」です。

特に皮膚が黒いことでアメリカグマ (Ursus americanus) に似ているといわれます。

ただこの皮膚の黒さは実際の皮膚の色ではなく、ガンベルーが焼け焦げた杉の巨木の洞 (うろ) に棲んでいるために、そのような体色に染まっているという見方もあります。

で、毛が無い代わりに、全身が非常に分厚い皮膚で覆われており、その皮膚たるやとてつもなく頑丈でさらに弾力性に富み、ハンターの撃った弾丸をも跳ね返すほどです。

その他、弓矢、投石、すべてに耐性を持ち、木こりたちが使う斧ももちろん無理でしょう。

ガンベルーと承知しながらライフルを撃とうものなら運が悪いとその弾丸は自分に跳ね返り、自らが命を落とすことになりかねないといいます。

つまりは人間が動物の狩りに使う道具はガンベルーの皮膚を貫通させることができないため、「人間に対し無敵」な存在です。

しかしどんな生物も完璧なものはなく、ガンベルーも例外ではありません。

ガンベルーは毛が無いにもかかわらず、とてつもなく可燃性の物質で覆われているか、体に含まれているようです。

つまりは燃えやすい。

彼らの燃えやすい体質は、火を放たれるとその場でめらめらと燃え上がるのではなく、内部爆発のようなことが起きるようです。

必ずしも人間によって引火されて命を落とすわけではなく、何かしらの拍子で彼らは引火し、人知れず銛で爆発してしまうといい、ガンベルーそのものは見ていないが、ガンベルーの爆発音を聞いた、なんて証言もあります。

ガンベルーを撮影したところ、カメラが爆発した、なんていかにもフィアサム・クリッターらしい意味不明の逸話もあります。

で、なんでこんな生物が創造されたのか?

毎年世界各地、日本も例外ではありませんが、人為的な放火に限らず、山火事は頻繁に起こるものです。

ガンベルーはその発生不明の謎の山火事を説明するために創造されたのではないか、といわれています。

UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


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