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2026年1月4日日曜日

西アフリカの人喰い巨大ハイエナ ~ ソワラ


■西アフリカの人喰い巨大ハイエナ ~ ソワラ

今回はソワラ (Sowara) です。

ハイエナ系のUMAで、ハイエナと聞くと一見地味~な感じですが、大きさはUMAらしくバグっており、しかも実在性も兼ね備えなかなか興味深いUMAといえます。

同系では東アフリカのクロコッタがいますね、それでは見ていきましょう。

- 西アフリカに潜む巨大ハイエナの噂 -


ソワラはマリ共和国、リベリア共和国、コートジボワール共和国等々、西アフリカ諸国の広範囲で目撃されるハイエナ系のUMAです。

西アフリカですから、ハイエナが目撃されるのは全く珍しいことではありませんが、地元民は既知のハイエナとは「大きさ」も「強さ」も段違いであり、決して既知のハイエナの誤認でないと強調しています。

フランス人探検家、シャルル=アレクサンドル・マリー・セレステ・ドローヌ (Charles Alexandre Marie Céleste (Ollone) d'Ollone) 氏が19世紀末から20世紀初頭にかけ東アフリカを滞在中、地元住民たちからこのソワラなる悪名高い巨大ハイエナの噂を聞きつけます。

ソワラは「人喰い」であり、実際、小屋で休息していたフランス人軍曹がソワラによって殺されたという話も耳にしました。

- リベリアの「悪魔」シルク -


ドローヌ氏がソワラの噂を知ったころ、イギリス人探検家、ハリー・ジョンストン卿 (Sir Harry Hamilton Johnston) がリベリア共和国を訪れた際、西アフリカの先住民族マンディンカ族から「シルク (siruku)」という怪物の噂を聞きます。

シルクは縞模様で「巨大な犬」に似ており「人喰い」だといいました。

もしやシマウマでは、、、?

シマウマはアフリカ全土に棲息しているようなイメージを持つ人も少なくありませんが、意外と偏って棲息しており、主にアフリカ南東部の限られた地域に棲息しています。

もちろんリベリアには生息していません。

ジョンストン卿はマンディンカ族にシマウマの絵を見せると「そうだ、これがシルクだ」と答えました。

ジョンストン卿は彼らにシマウマの生息地や、彼らが現存する生物であることを説明しましたが彼らは首を立てには降りませんでした。

「それとは違う、シルクはリベリアに棲息する生き物だ」

- 巨大な足跡と未知生物の可能性 -


1986年、UMA系の名著「幻の動物たち」の著者で有名なフランス人未確認動物学者にして鳥類学者のジャン=ジャック・バルロワ (Jean-Jacques Barloy) 氏に1枚の巨大な足跡の写真が送られてきます。

バルロワ氏はそれが何の動物であるかの特定はできませんでした。

未確認動物学者ベルナール・ユーヴェルマンス (Bernard Heuvelmans) 氏はその形状からハイエナと同定するものの、あまりに大き過ぎ、通常のハイエナの3倍もあることから既知種でないことを確信しました。

- 5つ目のハイエナか? それとも古代の亡霊か? -


ジョンストン卿は、ソワラとシルクは同一種である可能性が高いのではないかと考えました。

目撃が多発する地域や特徴を考えるとそれは自然な考え方かもしれません。

現生最大のハイエナであるブチハイエナ (Crocuta crocuta) の絶滅亜種、ホラアナハイエナ (Crocuta spelaea) を候補に挙げています。

史上最大級のハイエナではありますが、100キロを超すようなことはなくライオンやトラのようなハイエナではありません。

ユーヴェルマンス氏はロマン派タイプなのでハイエナではなくサーベルタイガーの生存説を推していたようです。

- ソワラの正体とは? -


ジョンストン卿はホラアナハイエナ、ユーヴェルマンス氏はサーベルタイガー、いずれも絶滅種でありUMAの正体として考えるには定番です。

現実的なところではホラアナハイエナよりブチハイエナの「超」大型個体、但し、シマウマの絵を見てこれこそシルク (ソワラ) と答えたことから未発見の5種目のハイエナかもしれません。

国を跨ぐ広範囲で目撃されることから、もしかするとブチハイエナよりも一回り大きいホラアナハイエナが本当に生き残っているかも?

UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


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2026年1月3日土曜日

フランス中部の黒き三頭獣 ~ アリエ川の怪物


■フランス中部の黒き三頭獣 ~ アリエ川の怪物

今回はアリエ川の怪物 (Allier River Monster)。

このリバー・モンスターは、ギリシャ神話のケルベロスを彷彿とさせる、3つの頭部を持つという特異な水棲UMAです。

それではアリエ川の怪物を見ていきましょう。

― ヴィシー近郊、静かな川に潜む悪魔 ―


まずは怪物が目撃されたアリエ川 (Allier River)。

フランス最大のロワール川 (Loire) の支流で、フランス中央部を流れ、全長は420キロメートルほどです。

のどかな牧草地帯を抜け、温泉地ヴィシーの近くを流れるこの川は、怪物には縁遠い穏やかな風景で知られています。

そんな川で今から100年ほど前の1933~1934年に「3つ頭の水棲獣」が目撃される事件が起きました。

― 3つの頭部をもつ黒き怪物 ―


目撃者によるとアリエ川の怪物の体長は6メートルほど、漆黒の皮膚で3つの頭部を持ち、水面をまるで滑るように泳いでいました。

そのスムーズな動きに反し、3つの頭部は一様に動くのではなく、まるで絡み合うよう独立した動きをしていたといい、このことからそれぞれの首はそれなりに長かったことが示唆されます。

頭部の大きさは均等ではなく、中央に配置されたものが一番大きく、その両側の二つは中央よりも小ぶりでした。

目撃者は、哺乳類でも爬虫類でもない、異界からの生物、といった印象を受けたと証言しています。

― 未確認動物学的な視点から ―


さて、この生物の目撃はただの一度きり。

アリエ川の怪物は「3つの頭部を持つ怪物」として一般的に知られていますが、実際のところ、目撃者は「3匹の巨大生物」が並んで泳いでいたのを誤認した可能性も否定していません。

「3つの頭部を持つ生物」と「3匹の巨大生物」では随分と印象が変わってきますが、前者のほうが圧倒的に人々の想像力を刺激するため「アリエ川の怪物 = 3つの頭部を持つ生物」として今日まで定着した可能性があります。

― 古代からの残党か、幻の群泳か ―

(ヨーロッパオオナマズ)
(image credit: Wikicommons)

それではこの怪物の候補を探っていきましょう。

目撃者は「哺乳類でも爬虫類でもない」と証言していますが、奇妙なことに水棲生物の代表格である「魚類」について言及していません。

アリエ川は魚種が豊富で、その中でも特筆すべきはヨーロッパオオナマズ (Silurus glanis) も多数棲息している点です。

ヨーロッパオオナマズはナマズの中でも屈指の巨躯を誇り、公式記録ではイタリアのポー川で捕獲された2.8メートルの個体が最大とされています。

しかし、3メートル超、4メートル超、中には5メートル超といった非公式の記録もあり、ロマン搔き立てる巨大ナマズです。

とにもかくにも、とてつもなく大きくなるため、ヨーロッパの水棲UMAの誤認候補として真っ先に名前が挙がる生物のひとつであり、アリエ川の怪物の正体としても筆頭候補といえます。

そしてもうひとつ候補を挙げるとすればやはりチョウザメ類。

(バルチックチョウザメ)
(image credit: Wikicommons)

特にバルチックチョウザメ (Acipenser sturio) はかつてロワール川に棲息しており、支流のアリエ川まで遡上した可能性は十分考えられます。

興味深いことに、ロワール川からバルチックチョウザメが姿を消したのは1930年代、まさにこの目撃事件と重なります。

当時でもかなり稀有な存在、見慣れない生物だっただけに、怪物と誤認してしまった可能性も考えられます。

バルチックチョウザメの最大個体の体長は3.6メートル、仮に3匹が並んで泳いでいたらその巨体も相まって、恐ろしく見えたに違いありません。

3つの頭部を持つ生物、というのはあまり現実的ではありませんが、朴訥 (ぼくとつ) としたフランスの田園地帯を流れるアリエ川に、今なお巨大な怪物が潜んでいる、な~んて想像すると、そのミスマッチ感こそがこの怪物の最大の魅力に感じてきます。

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2026年1月2日金曜日

牙が剥き出しの謎の缶詰


■牙が剥き出しの謎の缶詰 

― 世界の奇妙な缶詰 ―

世界中を探せば、日本では考えられないような缶詰がたくさん存在します。

その中でも、ひときわ目を引く缶詰があります。

20年以上前から画像だけが独り歩きしている謎の缶詰。

いったい何の缶詰なのか。

缶の中には、何か生物の上あごが覗いているのです。

ラベルにはキリル文字らしきものが印刷されています。


この文字列で検索してみましたが、有力な情報は見つかりませんでした。


そもそも、実在する缶詰なのかさえ怪しく思えてきます。

― 上あごの牙 ―

(ムベンガことゴライアス・タイガーフィッシュ)
(image credit: Wikicommons)

実在すると仮定すると、この缶詰の中身は魚の水煮であることは間違いなさそうです。

しかし特徴的なのは、上あごから生えている大きな牙です。

この牙の形状からすると、タイガーフィッシュ系の魚のようにも見えます。

― UMAの可能性 ―

普通の魚の缶詰では、ここまで異様な牙を持つ個体は見られません。

もし本当にこの缶詰が存在するなら、これは未確認生物、すなわちUMAの可能性さえ感じさせます。

缶詰という日常的な存在に、異世界の生物の痕跡が閉じ込められているような不思議さ。
見る者に問いかけるのです。

読者の方から過去にこれはニシン系の魚の缶詰らしいというご情報をいただきましたが、それを加味しても不思議な缶詰ですね。



2026年1月1日木曜日

廃屋に棲む掌の住人たち ~ チェピシュ


■廃屋に棲む掌の住人たち ~ チェピシュ

ロシアの小さな村に、真夜中になると屋根を叩く音が響く。

――トントントン

「風じゃない」「ネズミでもない」

そう人々が口をそろえるとき、その音の正体は、チェピシュ (Chepysh) かもしれません。

― 30センチの「小さな侵入者」 ―


チェピシュは、ロシアのクリーピーパスタ(ネット発の都市伝説・怪談)を発祥とします。

身長はおよそ30センチ、UMAとしてはとてもかわいらしい大きさですね。

姿は人間に似ていますが、どこか歪 (いびつ) で、時にインプ (imp, 小悪魔) のようにも描かれます。

小さいながらも、その存在感は獣人の仲間に数えられるべきでしょう。

彼らの棲み処は、廃屋、納屋、森、そして高い草むら。
特に人気がない村落ではしばしば「夜の住人」として目撃されるそうです。

しかし「自分は都会に住んでいるから」と、油断するのは禁物です。
彼らは都市部にも忍び寄り、その体の小ささを活かして古いアパートや倉庫の割れた窓、網戸の隙間、壁のひびからこっそり侵入してくるからです。

― これがチェピシュが棲んでいる家のサイン ―


あなたの家にチェピシュが居候しているかも?

その兆候はこうです:

・屋根の上で響くかすかなノック音
・夜更けに聞こえる不明瞭な引っ掻く音
・コウモリのような甲高い鳴き声
・暗闇でチカチカ光る赤い点 (彼らの目)

そして――

ペットが妙に落ち着きがない、誰もいない廊下を見つめて怯える。

もしこの中に心当たりがあるなら、許可なしに、あなたの家にはすでに「同居人」が潜んでいるかもしれません。

― 怒らせなければ、害はない? ―


チェピシュは基本的に攻撃的なUMAではありません。
ただし、自分の縄張りを荒らされると――
「人間離れした叫び声」を上げ、近くにある小物(ボルト、ナット、古い靴下など)を投げつけてくるといいます。

つまり、片付け下手の人たちとは相性が悪いUMAともいえるでしょう。
散らかった部屋は彼らにとって、天然の砦なんですから。

きちんと部屋を掃除しておけば、出て行ってくれるかもしれません (保証はできませんが)。

― ネットで広まった「現代の伝承」 ―


この小さな怪物が脚光を浴びたのは、YouTubeチャンネルTraverSa氏による映像がきっかけでした。

そこでは、廃屋の床下を走り抜ける影や、夜の窓際で赤く光る「二つの目」が映し出され、ネット上で大きな話題を呼びました。

その後、ロシアの掲示板やフォーラムでは「祖母の家にも出た」「ペットが夜中に吠える」など、チェピシュの投稿が続出。

しかし同時に、「TraverSaの創作によるものでは?」という冷静な意見も少なくありません。

実際、スラヴ神話にはドモヴォーイ (家の精) やレーシー (森の精霊) といったチェピシュに「酷似した」存在が登場します。

おそらく、この伝承を現代風にリブートしたのがチェピシュの正体なのかもしれません。

― 小さな恐怖と、妙な親しみ ―


興味深いのは、チェピシュの「怖さ」が決してスプラッター的ではないこと。
むしろ彼らは、生活の隙間に棲む「異界の居候」のような存在です。

あなたの家にも、いつの間にか知らない音や影が増えていませんか?
もしそうなら、夜の静寂に耳を澄ませてみてください。

――トントントン

屋根の上から響く音。
風のせいかもしれないし、あるいは?

― ただの都市伝説に過ぎない? ―


チェピシュは、古い民話とネット文化が結びついて生まれた新世代UMA (例えばニンゲンやヒトガタレイク等々) の代表格という見方もできます。

霊でも妖怪でも獣でもない、それでも「確かにそこにいるかもしれない」という絶妙な不確かさと親近感。

彼らは現代の暮らしに、小さな異界の余白を残してくれます。

たぶん今夜も、どこかの廃屋の屋根で、あのちいさなトントントン、という音が鳴っているに違いありません。

けれど、誰もその音の正体を確かめようとはしないでしょう――
だって「それ」を見てしまったら、もう「静かな夜」には戻れませんもの。

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【2026】あけましておめでとうございます


新年あけましておめでとうございます。

今年も引き続きよろしくお願いいたします。

新サイトを作っており、時間の関係で、こちらのサイトの更新は今年から週3 (火・金・土の18:00) となります。

2025年12月31日水曜日

オタマジャクシからウシに変身する海棲哺乳類!? ~ カマウェート


■オタマジャクシからウシに変身する海棲哺乳類!? ~ カマウェート

今回はカマウェート (Camahueto)。

カマウェートはチリ領のチロエ島 (Isla de Chiloé) に伝わる民間伝承系のUMAです。

グルトレグアというUMAも報告されている島で、チリ領としてはフエゴ島に次ぐ2番目に大きな島です。

― 淡水と海を行き来する異様な生態 ―


UMAといえど、非常に風変わりな生態をしており、チロエ島の川で育ち、成体になると海へ移動する、つまり淡水と海水の両方で生息できる生物です。

このような生活史は現実の生物にも例があり、環境適応という観点では完全な荒唐無稽とも言い切れませんが、問題はその姿と成長過程にあります。

日本ではサケやウナギといった魚類を思い浮かべてしまいますが、カマウェートのその姿は哺乳類的、特に雄牛に似ているといわれ、額からユニコーンのように一本の角を生やすとされています。

― オタマジャクシから雄牛へ ―


ただし成長過程が特異で、地下の河川で生まれるものの、その姿は哺乳類には似ても似つかず、なんと両生類の幼生、つまりオタマジャクシ型だと伝えられています。

この時点では完全に水中生活を送り、四肢も未発達で、現在知られる哺乳類とはまったく異なる形態です。

成長と共にその姿は哺乳類的、特に雄牛的になります。

生まれたばかりの時は両生類の特徴を持ち、次第に哺乳類的になるものの、陸生哺乳類と海生哺乳類のハイブリッド的な生態であり、四肢はヒレ状であるという説もあります。

― 水棲主体だが陸上行動も可能 ―


また、主に水棲ですが陸上でも問題なく行動できるとされ、この点でも完全な水生生物とは異なります。

生態的に考えると、ウシの姿をしたアザラシ、もしくはカバのような生物を想像すると、最も近いかもしれません。

魚食性ですが人間に対しては非常に敵対的で、怒らせると人間を殺して食べてしまうとまでいわれています。

このあたりから、単なる珍獣というより、恐怖譚として語り継がれてきた存在であることがうかがえます。

― 一本角の正体とユニコーン伝承 ―


額の一本角からユニコーンといえばサイやイッカクが元になっていますが、地理的に考えてどちらも直接的な関係はなさそうです。

ですが、「カマウェートの角」なるものが存在するといい、その角には魔力が宿ると信じられていました。

このことから、その角自体はサイやイッカクの角であった可能性も否定できません。

実際、中世ヨーロッパでユニコーンの角として取引されていたものは、当時のヨーロッパの人々がその姿を知らなかったサイやイッカクの角でした。

― 生物としての限界 ―


まあ、いずれにしても、幼生時代は両生類のオタマジャクシに似ており、成長すると哺乳類のウシに似るという生物は、現実の動物学的枠組みからは大きく外れています。

この極端な変態的成長こそが、カマウェートを魅力的にする一方で、民間伝承以上の存在ではなさそうだと感じさせる最大の要因でもあります。

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2025年12月30日火曜日

病院で会った「顔が壊れた男」


■病院で会った「顔が壊れた男」


この「現実」と思って暮らしている世界は、実は「現実」ではなく「仮想世界」であり、我々はただのパソコンの中の住人に過ぎないのではないか?という陰謀論系のシリーズです。

性能の低いパソコンに、重いタスク処理をさせると画面の描画が追いつかず、まるでモザイクの (ピクセル化した) ように表示されることがあります。

もし我々が仮想世界の住人であれば、パソコンの中で起きるバグ (グリッチ) のような体験をしても不思議ではないはず、、、ピクセル化は我々が仮想世界の住人であることを証明する強力な証拠だと考える人もいます。

今月はこのピクセル化系の話をいくつか紹介していますが、その中でも代表的なものを紹介します。

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今日、とても奇妙な体験をしました。

正直、まだとても動揺しており、いったい何が起きていたのかは定かではありません。

ただ彼が確かにそこに存在したことだけは間違いありません。

- 耳鼻科での出来事 -


喉が痛かったので近所の耳鼻科に行きました。

診察は30分ほど、処方箋を書いてもらっている間、私は椅子に座って待っていました。
その時です、ノックの音と共に一人の男性が許可もなく診察室に入ってきました。

年齢は30代後半から40代といったところでしょうか、背が高くやや猫背で、ブロンドヘアー、デニムのパンツにチェック柄のシャツを着ていました。

失礼な男だな、と思い、彼を一瞥して私はすぐに視線を戻しました。

医師は「部屋の外でお待ちいただけますか?すぐにお呼びしますので」と穏やかな口調で男性に話しかけました。

しかしその男性はなぜかその言葉に従おうとせず、ただ黙ってドアの前に立ち尽くしていました。

- 壊れた顔 -


横目で視界に入った彼の顔を見て異変を感じ取りました。

先ほどまでは「ふつうの」男性でしたが、今はどこかがおかしいのです。

ゆっくりと彼の方に顔を向けると筆舌しがたい光景がそこにありました。

まるで破損した映像ファイルを見ているかのよう、バグったノイズ――

男性の顔はピンク色の破片の集合体となっており、輪郭がゆがんで「ピクセル化」していました。

デジタル化されたような顔、、、

次の瞬間、彼はドアノブに手をかけると無言で部屋を出て行き撒いた。

ドアの方へ振り返る瞬間、彼の顔が見えましたが顔はレゴのように平坦になっているのに気付きました。

- 医師の言葉 -


最初は自分の錯覚と思いました。

寝不足のせいで自分の脳がバグっているのだろう、、、そう自分に言い聞かせました。

ですが、処方箋を書いていた医師が手を止め、私のほうを向きました。

そしてためらいがちにこう話しかけてきたのです。

「あなたは見ましたか?――、彼の――顔を」

私は頷きながら「ええ、、、」と答えました。

私も医師もそれ以上何も話しませんでした。

医師は書き終えた処方箋を黙って私に手渡し、私はめまいを感じたようにふらつきながら診察室を出ました。

- 廊下にいた男性 -


診察室を出ると、「あの」男性は携帯電話を見ながら椅子に座っていました。

顔は完全に元に戻っていました、穏やかな表情、どこにでもいそうなふつうの人間の顔。

あれはいったい何だったのか?

光の加減?ただの錯覚?それとも「なにものかが」人間の姿に扮している?

(参照サイト)
reddit

グリッチ・イン・ザ・マトリックスの世界をもっと知る



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2025年12月29日月曜日

バックルームとは?

(この画像からThe Backroomsの伝説は始まった)

■バックルームとは?

バックルーム(The Backrooms)という言葉を、最近耳にするようになった方も多いかもしれません。これは海外のインターネット・ミームから発生したサブカルチャーの一大ジャンルであり、今や現代における「新しい怪談」の形として、底知れぬ恐怖を呼び起こしています。

一般的にバックルームは、現実世界の物理的な境界を「すり抜け(No-clip)」、迷い込んでしまう異次元空間と定義されています。そこにあるのは、古びた黄色い壁紙、湿ったカーペットの不快な臭い、そして静寂を切り裂く蛍光灯の絶え間ないハミング音だけが続く、果てしない無人のオフィスのような空間です。

この「恐怖」の根源を説明するのはおこがましいですが、敢えて端的に解説するのであれば、バックルームの恐怖は「クロストロフォビア(閉所恐怖症)」と「ケノフォビア(空虚恐怖症)」という、相反する恐怖症の残酷な融合と言えるかもしれません。

海外のコミュニティでは便宜上「アゴラフォビア(広場恐怖症)」と称されることも多いですが、その本質を解剖すれば、室内における空虚を忌避するケノフォビアの方が、よりこの空間の残酷さを言い当てていると言えるでしょう。

出口が見つからない密閉された圧迫感(閉所)と、どこまで行っても「何もない」という圧倒的な空虚(虚無)。本来は対極にあるはずの二つの苦痛が、あの黄色い空間では同時に襲いかかってくるのです。

狭い空間や機能的な建築に慣れている日本人には、このバックルームの恐怖は伝わりづらいものかもしれません。しかし、どこに繋がっているとも知れない、記号化された黄色い廊下と部屋をじっと眺めてみてください。

想像してみてください。例えば、放課後の誰もいない学校の教室や、深夜の静まり返った廊下。あるいは、閉店時間を過ぎ、照明が落とされた薄暗いショッピングモールの店内を。


ふだんは人々の喧騒で溢れているはずの場所から、不自然に「人間」という要素だけが取り除かれたとき。そこには、ただの空虚ではない、何か禍々しい「圧倒的な虚無」が立ち現れます。

静寂の中で、規則的に並ぶ蛍光灯や、音もなく動くエスカレーター。それらは、人間が利用するために作られたはずなのに、主(あるじ)を失った瞬間に牙を剥き、私たちを拒絶し始めます。


胸の奥がざわつくような、あのふつふつと沸き上がる忌避感――。それこそがケノフォビア的な恐怖の正体であり、バックルームという異空間が内包する「世界のバグ」なのです。

見慣れた「部屋」という概念が反復し、ゲシュタルト崩壊を起こし始めたとき、あなたの本能は気づくはずです。そこは「どこかへ行くための場所(リミナル・スペース)」でありながら、永遠に「どこにも辿り着けない」場所であることに。

冒頭の何気ない写真をもう一度見つめ続けてください。

この得体の知れない怖さが、静かに、しかし確実に牙を剥くような気がしませんか?

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2025年12月28日日曜日

日本のUMA本限定?アラスカの謎の怪物 ~ ワイアー・カッター


■日本のUMA本限定?アラスカの謎の怪物 ~ ワイアー・カッター

今回はワイアー・カッター (Wire cutter) です。

「謎の動物の百科」(今泉忠明著) で紹介されているUMAで、というより、「謎の動物の百科」でしか見たことがありません。

未確認動物学者ではなく、正当な動物学者である今泉さんは本著書で多くのUMAを動物学的な視点で解説していますが、その中で紹介されているUMAは、他のUMA本で取り上げられているものを単に簡略的に紹介しているものも多くあります。

そして、このワイアー・カッターも、そのように簡略的な解説のみで紹介されているUMAのひとつです。

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「アラスカの"ワイアー・カッター"」

1966年2月2日、全長8mの青黒い怪物が発見され、ヘリコプターで鋼鉄のロープで釣り上げようとしたが、歯で噛み切って逃亡した。

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これだけ。

― 正体不明すぎる怪物 ―


怪物の特徴は体色と大きさだけで、どのような姿の生物なのか、そもそも陸棲なのか水棲なのかも全く不明です。

ただし、紹介されているページが水棲UMAの章であることから、水棲の可能性は高そうです。

陸棲であればワイアーを噛みちぎられても、再追跡・捕獲すればいいだけですからね。

また、「アラスカ沿岸」や「アラスカ沖」ではなく、単に「アラスカ」と記載されていることから、内陸、つまり湖や川での目撃だったのではないかと推測されます。

(クロコダイルタイプ?)

― 日本独自のUMAなのか ―


「謎の動物の百科」には、おそらく日本のUMA本限定と思われるような「黒海の巨大海蛇」や、どこにあるのか不明の謎の湖、セドン湖で目撃されたという「カナダのセドン湖のヘビ頭怪物」なども含まれています。

それだけに、ワイアー・カッターも海外では別の名で呼ばれているか、もしくは日本のUMA本限定(創作?)のUMAなのかもしれません。

ただ、「シャリポホ湖の怪物(正しくはシャリポヴォ湖の怪物)」のように、海外でもほぼ忘れ去られてしまっているものの、実は海外の新聞で紹介されている例もあり、いつの日か表に出てくる可能性も否定できません。

― 情報は皆無 ―


一応探してみたのですが、ネット上ではワイアー・カッターの情報は全く拾えませんでした。皆無です。

検索方法が悪いのかもしれませんが。

せめてワイアー・カッターが陸棲なのか、それとも海棲や淡水棲なのかくらいは分かると良いのですけどね。

(ダンクルオステウス)
(image credit: Wikicommons)

― 仮説すら立てられない存在 ―


生息環境、シルエットともに不明なため、紹介できる材料はほとんどなく、当然ながら誤認候補を含めてその正体を探ることは不可能です。

ただ、巨大でワイアーを噛みちぎるほどの強靭な歯、あるいは「顎」を備えた、(おそらく)水棲のUMAであることは確かでしょう。

爬虫類タイプであれば史上最大のアリゲーター、デイノスクス (Deinosuchus)。

魚類であれば定番のメガロドン (Otodus megalodon)、そしてダンクルオステウス (Dunkleosteus) のような生物だった可能性は考えられます。

(参考文献)
「謎の動物の百科」(今泉忠明著)

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2025年12月27日土曜日

ただの極悪犯罪者、それとも国民的ヒーロー!? ~ ペラーク (怪人ペラ)


■ただの凶悪犯罪者!?それとも国民的ヒーロー!? ~ ペラーク (怪人ペラ)

今回はペラーク(Pérák)です。

日本では「怪人ペラ」と呼ばれることが多いでしょうか。

― ペラークとは何者か ―


ペラークは、正確にはUMAではありません。

一応「謎の人物」とされていますが、そもそも実在したのかどうかも含め、謎が多すぎる存在です。

そのため、単なる「謎の人物」というよりも、「都市伝説的な人物」と表現したほうが正しいかもしれません。

また、「謎の人物」と言いながらも「一応」と断ったのは、仮に存在したとしても、それが「人間」なのか、あるいはパラノーマルな存在、つまり「ゴースト」のようなものなのか、判断が分かれるからです。

とりあえず、ペラークについて見ていきましょう。

― ドイツ占領下のプラハに現れた怪人 ―


ペラークは1940年、第二次世界大戦中、ドイツ占領下にあったチェコスロヴァキア(現チェコ共和国)の首都プラハに現れました。

スプリングマン、あるいはスプリンガーという別称を持ち、並外れた跳躍力を備えた人物として知られています。
一説には、電車を飛び越えることもできたといいます。

― ただの怪人では終わらない ―


もしペラークの能力が跳躍力だけであったなら、ドクター中松氏の先を行くジャンピングシューズを履いた(あるいは開発した)ジャンピングおじさんで終わっていたでしょう。

しかし、もちろんそんな人物ではありません。

彼は暗がりで待ち伏せし、カミソリを付けた爪で罪のない人々を襲ったとされています。
それは単なる驚かしといった軽いものから、脅迫、強姦、さらには殺人といった凶悪犯罪にまで及んだといいます。

― 恐怖から英雄へ ―


「ペラークなんて、都市伝説でもなんでもなく、ただの極悪人じゃないか。下手をすればシリアルキラーだろう」

そう言いたくなるところですが、話はそこで終わりません。

ペラークの存在が広く知られるようになると、人々は外出、特に夜間の外出を危険視し、家に閉じこもるようになっていきました。

その結果、占領下においてナチス・ドイツが行っていたチェコスロヴァキアでの武器生産の生産性が、著しく低下したとされています。

これは意図せぬ「ペラーク効果」による、思わぬ好転でした。


― ターゲットの変化 ―


そして極めつけは、ペラークがターゲットを一般市民から、占領軍であるドイツ兵へと変更した、という噂です。

その並外れた跳躍力と俊敏性を活かし、ドイツ兵の首を掻き切っては素早く姿を消す。
そんな話が広まるにつれ、ペラークの評価は一変します。

恐怖の象徴だった存在は、いつしかチェコスロヴァキア国民にとって「英雄」へと変貌していきました。

― 都市伝説としてのペラーク ―


もっとも、やっていること自体は「殺人」です。

ただし戦時下においては、そのターゲットが敵か味方かによって、評価は大きく変わります。

とはいえ、これらの話が事実かどうかは、また別の問題ですが。

ペラークは、18世紀イギリスの「バネ足ジャック(Spring-heeled Jack)」と、「切り裂きジャック/ジャック・ザ・リッパー(Jack the Ripper)」、その両方の特性を併せ持つ存在として語られます。

この点からも、創作的な要素が強いと感じられるのは否定できません。

特に、異常な跳躍力や、悪人から英雄へと変貌する流れは、バネ足ジャックと酷似しています。

ペラーク伝説の元になった、何らかの事件や人物は存在したのかもしれませんが、現在知られているペラーク像は、話が膨らみ、都市伝説化した結果である可能性も高そうです。

― 分断された二つのペラーク像 ―


戦時下、しかもナチス・ドイツの占領下という極限状態において、チェコスロヴァキア国民のストレスは限界に達していました。

その中で、些細な出来事をきっかけに、まず「極悪版ペラーク」が生み出された可能性は十分に考えられます。

ただでさえ恐怖に支配された状況で、「怪人ペラーク」の噂が広まれば、人々の不安はさらに増幅されます。

しかし、ある時を境に、その矛先が憎きドイツ兵へ向けられたとしたらどうでしょうか。

敵であれば最悪――
しかし味方であれば、これほど心強い存在もありません。

最悪の状況下での一縷の望みとして、噂が噂を呼び、「英雄版ペラーク」が誕生したのかもしれません。

もっとも、極悪人時代の話を考えると、諸手を挙げて称賛したい人物とは言えません。

できることなら、「極悪版ペラーク」と「英雄版ペラーク」は、別の人物だった――
そんな説であってほしいところです。

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