■タホ湖の怪物 ~ タホ・テッシー
今回はタホ湖の怪物 (Lake Tahoe monster)、タホ・テッシー (Tahoe Tessie) です。
単にテッシーとも呼ばれます。
この湖は以前に人食い巨鳥オングで紹介したことがありますが、軽く説明しましょう。
タホ湖はアメリカのカリフォルニア州とネバダ州に跨る楕円形の湖で、北米31番目に広い表面積を誇ります。
特徴は何と言ってもその深さで、最大水深501メートル、平均水深300メートルもあります。
タホ・テッシーはもともとは先住民族タホ族とペイウテ族に伝わる怪物です。
タホ湖のすぐそばに高さ250フィート (約76メートル) のケーブロックと呼ばれる火山噴火口の名残りがあり、その下には水中トンネルがあるといわれ、その中に生息している、なんていわれています。
1950年代から目撃が始まったといわれ、特に初めての目撃者は警察だったことも手伝いこの怪物の噂は広まりました。
多くの目撃証言から細長い体をしていると推定されており、その大きさは10フィート (約3メートル) から60フィート (約18メートル) までかなりの開きがあります。
体色は黒もしくは青緑といわれています。
(ミズウミチョウザメ)
(image credit by Wikicommons)
頭部の特徴として、吻部がチョウザメのように前に突き出ているという目撃情報もあります。
それってチョウザメに似ているのではなく、単にチョウザメを見たのでは?と思うかもしれませんが、鱗はなかったといいます。
チョウザメといえばあの鎧のような鱗が特徴ですから、少なくともその時目撃した生物はチョウザメの可能性は低いように思います。
また、この生物の顕著な特徴として哺乳類的という目撃情報が多いことです。
というのも、細長い体型の水棲UMAの場合、巨大なウナギやチョウザメといった魚類やヘビやワニといった爬虫類が候補として挙がる傾向がありますが、タホ・テッシーの目撃では魚類や爬虫類のような水面に対し左右に体をくねらせるのではなくイルカやクジラのように水面に対し上下に体をよじって泳ぐといわれているからです。
(模式種バシロサウルス・ケトイデス(Basilosaurus cetoides))
(image credit by Wikicommons/Dominik Hammelsbruch)
まあそうなってくるとUMAの正体として定番かつ人気なのが絶滅したクジラの仲間ゼウグロドン (Zeuglodon) ことバシロサウルス (Basilosaurus) です。
バシロサウルスの頭部は爬虫類的で体も現生のクジラと比べるとかなりほっそりとした体型であるため、レイク・モンスターの哺乳類系の正体としてはたびたび登場するのでご存じでしょう。
さすがに絶滅して久しいばかりかタホ湖は淡水湖であるためバシロサウルス生存説を強く推すの憚られますが、かといってタホ湖に誤ってイルカやクジラが遡上してしまう可能性は地理的に考えられません。
泳ぎ方に疑問は残りますがやはりやっぱり巨大化した魚類、特にチョウザメなんかは可能性としては一番高いといえます。
あとは一時的に湖に入った陸棲哺乳類とかも誤認された可能性はゼロではないかも。
尚、旧サイトでタホ・テッシーの記事を書いた際、あの著名なフランス人海洋学者ジャック・クストー (Jacques-Yves Cousteau) 氏がこの湖の湖底調査をした際、謎の生物を写真 (もしくは映像) に収めた旨を記載しましたが、どうもこれは都市伝説だったようです。
というのも、後にインタビューでクストー氏はこのことを聞かれ、「タホ湖に訪れたことすらない」旨の発言しているからです。
但し、陰謀論者にしてみれば、それこそ謎の生物を隠蔽するためにクストー氏が虚偽の発言をしている、となるようですが。
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