海外のUMA本にも日本のUMAはふつうに載っており、ツチノコ (Tsuchinoko) なんて昔からかなり有名ですし、レイク・モンスターですとイッシー (Issie) なんかが筆頭株といえます。
そんな中で、海外ではマイナーな存在のイノゴン (Inogon) を取り上げましょう。
少なくとも現時点で海外の本の中でイノゴンは見たことがありませんし、海外のUMAサイトでも少なくとも自分は見た記憶がありません、なので海外ではマイナーなはず。
イノゴンは1970年11月、京都の綾部市 (あやべし) の山中で「捕獲」されたUMAで、名前からも想像できる通りイノシシによく似たUMAです。
捕獲した人々の証言によれば、とにかくデカかった、と。
イノシシはオスが大きくなり、日本に生息するイノシシの体長は大柄なものでも通常は1.5メートル前後です。
が、イノゴンは1.8メートル、130キロあったといいます。
あれ?大して大きくないんじゃ、、、?(笑)
実際、もっと大きなイノシシが日本国内ですら捕獲されていますし。
イノゴンはイノシシに似たUMAとはいいましたが、イノシシと断定したわけではありません。
イノゴンにはイノシシのトレードマークのひとつ、剛毛 (体毛) が一本もなく、しかも体色は真っ黒、というイノシシらしからぬ特徴を持っていました。
イノゴンは人間たちを発見するや、彼らの代表的な四文字熟語、「猪突猛進」そのままに猟師たちに向かって突進してきたのです。
緊迫する現場。
ライフルを向ける漁師たち!
その刹那!、窪みだかモグラの掘った穴だか、とにかく窪みに脚を取られもんどりうって大転倒、そこを猟師たちにめった撃ちにされるという悲劇的な最期を遂げました。
死んでしまったものの、UMAとしては超珍しいことに「捕獲」されたのです。
捕獲された時点で本来はUMA (未確認生物) のカテゴリーから除外のはず、なにせ標本が手に入っているのですから。
しかし、イノゴンはUMAなのです、なぜなら、、、猟師たちが解体して食べてしまったから。
年の瀬も近い11月末、気温も下がり鍋の美味しい季節です。
ちょっと早めの忘年会、イノゴンは哀れぼたん鍋 (猪鍋) として供されたとか。
(恐竜系UMAのクラシックスター、モケーレ・ムベンベ。食べられたとか食べられなかったとか)
ガンビアのガンボ (Gambo) や、コンゴ共和国のモケーレ・ムベンベ (Mokele-mbembe) 等も捕獲後、解体し食べられたUMAとして知られています。
捕獲したのに食べてしまって証拠がない、というのは言ったもん勝ち、もう怪しさ満載ですが、イノゴンはちょっと違うんですね。
なんと頭骨だけはちゃんと保存されていたんです。
兵庫大学にてイノゴンの頭骨を調査したところ、残念ながらUMAではなく、正真正銘のイノシシ (Sus scrofa) であることが確認されました。
但し、遺伝子異常による突然変異体であることが判明、それが原因で一般的なイノシシよりも一回り大きく、そしてまた毛も生えなかったようです。
決して皮膚病による脱毛ではなかったんですね。
イノゴンは言われるほど大きくはありませんでしたが、特殊な風貌をしていたことは確かだったようです。
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イノゴンはともかく、モケーレの方は何故食べようと思ったのだろう?
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