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2024年12月31日火曜日

酷似した世界だが異世界? ~ パラレルワールドに繋がったエレベーター


■パラレルワールドに繋がるエレベーター

エレベーターには扉があり、入った場所と異なる場所へと運んでくれます。

一部のガラス張りのようなエレベーターを除き、エレベーターに乗っている間は外が見えませんが、だからといって見知らぬ場所へ連れていかれるなんてこともありません。

階段やエスカレーター等と同じ、あくまでただの移動手段の一つに過ぎません。

が、エレベーターから降りると、そこがいつもと違うように見えたとしたら?

それはただの気のせい?

いや、そこが自分の住んでいる世界ではない、動かぬ証拠を手に入れてまた元の世界へと戻ってきたとしたら、、、、


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「2013年のことです、とても奇妙な体験をしました。

当時、私は大学生でロンドンのアパートで一人暮らしをしており、近所のセインズベリーズ (イギリスの大手スーパーマーケット) を利用していました。

頻繁に訪れていたため、そこで働く従業員もみな顔見知りとなっていました。

ある日の夕方、いつものようにセインズベリーズへ行こうと部屋を出て、アパートのエレベーターに乗り込みました。

とのときです、説明するのは難しいですが、とても奇妙な感覚に襲われました。

まるでどこか別の場所へ連れていかれるような感覚というのでしょうか、しかし、エレベーターを出るとそこはいつもの場所でした。

ただ、時差ボケと乗り物酔いのような感覚があったのを覚えています。

いずれにしてもいつものように私はセインズベリーズと向かいました。

すると妙なことに気付きました。

顔なじみの従業員が一人もいないのです。

おそらく顔見知りはみなたまたま休みを取っているのだろうと思い、その馴染みのないおそらく新人の従業員に尋ねました。

いつもの顔見知りの名をあげ、どうしているのか尋ねたところ、そんな人たちは知らないというのです。

それどころか自分たちは新人ではなくずっと前から働いているとさえ言うのです。

いったい何が起こっているのか?私はとても混乱したまま買い物を続け、そして家路へとつきました。

エレベーターに乗ると、さきほど出かけるときに乗った時と同じ奇妙な感覚に襲われました。

翌日、セインズベリーズへ行くと、いつもの顔見知りの従業員たちがそこにはいました。

昨日の夕方はどうしていたのか尋ねると、その時間はいつものように働いていたというのです。

自分が訪れたので見なかったか聞いてみましたが、やはり誰も自分を認識している人はいませんでした。

私は昨日の夕方ここに訪れ買い物したことを証明するために彼らにレシートを見せると、一様に驚きを隠せないようでした。

あり得ないことですが、もちろん勘違いして別のセインズベリーズで買い物をしていたわけでないことはレシートに刻まれた店の住所を見れば明白です。

これを合理的に説明するのは2つしかありません、私がパラレルワールドに滑り込んだか、それとも従業員たち全員がグルになって私を騙しているかどちらかです」

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扉の出入りでシーンが変わるプログラミングはちょっとしたミスで全く別の場所へつながることがあります。

レシートに刻印された時刻が自分の元居た世界と矛盾が無いことから、タイムリープしたわけではなく、パラレルワールドへスリップした、と考えているわけです。

仮想世界において、本来住んでいるワールドからバグ (グリッチ) により一時的に異なるワールドにスリップし、戻ってきたという解釈です。

なかなか面白いグリッチ体験ですね。

(参照サイト)
reddit/oracle101xd




2024年12月30日月曜日

第2代内閣総理大臣が飼っていたUMA ~ 鹿犬 (シカイヌ)


■第2代内閣総理大臣が飼っていたUMA ~ 鹿犬

今回は鹿犬 (deer-dog / Shika-inu)。

自由党の党機関紙「絵入自由新聞 (えいりじゆうしんぶん)」の1886年 (明治19年) 10月31日号に掲載されたという謎の生物です。

新聞には「鹿と狗 (いぬ) の合いの子」という記載がありますが、生物学的に鹿と犬は交配不可であるため、あくまで鹿と犬の特徴を併せ持った生物といったところでしょう。

この謎の生物は道で迷っているところを近隣住民に保護されたといい、犬のように見えるものの、決してふだん見慣れているような犬のようではなかったといいます。

この謎の生物、同新聞にて

「威 (い) あつて猛 (たけ) からず勇 (ゆう) にして優 (やさ) しを云 (い) ふ」

と表現され、捕獲されても、気品があり堂々とした振る舞いであったことが記されています。

そして調べていたところ、この鹿犬、後の第2代内閣総理大臣 (在任1888年4月~1889年10月)、黒田清隆 (黑田淸隆) 氏が前年にイタリアから寄贈されたものであったことが判明します。

とても可愛がられていたものの (「深く愛し飼れしも」)、黒田氏が海外へ渡っている間、知人に預けていたものが逃げ出したというのが真相だったようです。

(イタリアン・グレイハウンド)
(image credit: Wikicommons)

さてこの生物は一体何だったのか?

前述の通り、犬と鹿のハイブリッドは不可であり、夢はありませんが時代背景からもUMAやミュータント (突然変異体) ではなく、単に当時日本ではあまりなじみのなかったエキゾチック・アニマル (異国の動物) に違いありません。

「鹿に似た犬」か「犬に似た鹿」か、それともいずれでもないかもしれませんが、警戒心低く人懐こいところから前者であった可能性が高いと思われます。

具体的にどういう部分 (大きさ、体色、その他特徴) が鹿的だったかは不明なため、その犬種は特定するのは困難です。

ただ、体の線が細く、鼻先が長くて相対的に耳が大きい犬は一般的に「鹿的」に見えるのでそういったものだったのではないでしょうか。

「鹿頭のチワワ」を意味する「ディアーヘッドチワワ (Deer Head Chihuahua)」も存在しますが、体長はせいぜい30センチ程度、当時の日本において小型犬が「威あつて」と表現されるとは考えにくく、中型~大型犬であったように感じます。

その正体は意外とシンプルにグレイハウンド (もしくはそれに近い犬種) であったかもしれません。

グレイハウンドは全般的に鹿的ではありますが、黒田氏がイタリアから譲り受けたことからイタリアに起源を持つイタリアン・グレイハウンド (Italian Greyhound) を候補のひとつに挙げておきましょうか。

(参考文献)
「本当にいる日本・世界の未知生物案内」(山口敏太郎著)






2024年12月29日日曜日

人間を襲撃するキーウィがいる ~ ボーン・マロー・キーウィ


■人間を襲撃するキーウィがいる ~ ボーン・マロー・キーウィ

今回はボーン・マロー・キーウィ (Bone Marrow Kiwi)、ニュージーランドのUMAです。

キーウィ (Apteryx) は1属5種知られているニュージーランドの固有種で、飛べない鳥、いわゆる走鳥類 (平胸類) の中では群を抜いて小さな鳥です。

キウイフルーツ (Kiwifruit) に似ているからそう呼ばれるのか、逆にキウイフルーツが鳥類のキーウィに似ているからそう呼ばれるのか、どちらなのか?

これは鳥類の方が初めに命名されたもので、比較的キーウィに似た姿をしているハリモモチュウシャク (Numenius tahitiensis) をポリネシア語でキーウィと呼ぶことから、ニュージーランドに初めて渡ったポリネシア人がキーウィを見てそう呼んだ、という説と、単純にその鳴き声からマオリ族がキーウィと命名したという2つの説があります。

(ハリモモチュウシャク)
(image credit: Wikicommons)

さてキーウィは5種知られているといいましたがいずれも小柄で最も大きな種でオオマダラキーウィ (Apteryx haastii) の体高45センチです。

走鳥類はダチョウ (Struthio camelus) を筆頭に、ヒクイドリ (Casuarius casuarius) やレア (Rhea americana)、エミュー (Dromaius novaehollandiae) が人ほどもあるのと比べるとキーウィは突出して小柄であることが分かります。

史上最大の卵を産んだのは絶滅したエピオルニス (Aepyornis maximus) でその大きさは高さ30センチ (最大40センチ)、重さは10キロ (最大20キロ) に達しました。

現生種でいえばやはりダチョウ、最大20センチを超し、重さも1.6キロあります。

まあ走鳥類は体も大きく卵が大きくても納得といった感じではあります。

(キーウィと卵)
(image credit: Wikicommons)

さて今日の主役のキーウィですが卵の大きさだけは走鳥類らしさが残っています。

もちろんダチョウサイズとは言えませんが体に比して「異常」と思えるサイズの卵を産みます。

キタキーウィ (Apteryx mantelli) は体高40センチ、体重2.8キロであるのに対し、卵の重さは最大400グラム以上、最大で体重の20%の重さの卵を2つ産みます。

鶏卵の重さは50~60グラムですからとてつもない大きさ (重さ) であることが分かると思います。

さて、いつも通り前置きが長くなりました。

今回のボーン・マロー・キーウィは直訳すると「骨髄キーウィ」

ニュージーランドのマオリ族に伝わるUMAで、UMAですから既知の5種に含まれることはもちろんありません。

しかしその名前の響きからも何も感じることができないでしょう。

一体どのようなキーウィなのか?

まず羽毛の色が異なります。

地味な羽根色のキーウィたちですがボーン・マロー・キーウィの羽毛は真っ白だといい、その目は「血」のように赤いというのです。

しかしこのキーウィ、ただ白いだけではありません。

夜行性のボーン・マロー・キーウィは眠っている人間をはじめ大型の獲物にそっと近づくとカミソリのように鋭いクチバシの先端で脚に穴を開け骨髄 (ボーン・マロー) を吸い上げるのです。

吸血コウモリと同じ手法のようで血 (骨髄) を吸われている犠牲者はその間、その痛みで目を覚ますことはないといわれています。

昆虫等を主食とするキーウィが突如血吸いに進化するとはなかなか想像がつきませんがキュウケツガラパゴスフィンチ (Geospiza septentrionalis) のような例もあるので一概に否定はできませんが。

但し、おそらくこれはアルビノのキーウィからインスパイアされたUMAではないかと思われます。

羽毛が白い上に目が赤いというアルビノの特徴を有しているのがその理由です。

寝ている間に人間の体を刺す動物 (高確率で昆虫) の仕業をアルビノのキーウィの尖ったクチバシと紐づけたことにより創造されたのかもしれません。





2024年12月28日土曜日

神戸で発見された謎の死骸 ~ 角モグラ (ユニコーン・モール)


■神戸で発見された謎の死骸 ~ 角モグラ (ユニコーン・モール)

今回は角モグラ (ホーン・モール、ホーンド・モール, Horned mole)。

日本のUMAですが元ネタが分からず、FANDOMからの完全な受け売りなので、元ネタをご存じの方は是非ご情報を!(この前ヒューマンブルーの元記事教えてくれた方なら特に!)

これは神奈川の塾講師が生徒から聞いた話だそうで、オカルト研究家の山口敏太郎氏に報告、2017年3月22日に公表されたということです。

目撃された時期はそれ以前ということは確かですが、正確な時期は分かりません。

さて角モグラを見ていきましょう。

この謎の生物が発見されたのは兵庫県神戸市須磨区で「死体」として発見されました。

残念ながら死骸の回収も写真の撮影も行っていたかったと推測され、生徒の話を信じるほかありません。

頭部に角が3本あり、中央の1本は鋭く尖っており、残りの2本の角は隆起した肉のようだったそうです。

体色はグレーから灰色の淡色のグラデーション、前肢は潰れた頭部の目の付近から伸びており、一般的なモグラの前肢がそうであるように長い指は熊手のようだったといいます。

詳しい状況が分かりませんが、前肢の説明を聞く限り、どうもこのモグラに似た生物は一部損壊、もしくは腐敗が進行していたようです。

まず、角を持つ未知のモグラが存在するというのを一番の理想としながらも、それ以外のいくつかの考えられる説を検討していきましょう。

死後に体の一部が損壊したものは見慣れた生物であってもUMA化することは珍しくありません。

今までに紹介した「トゥースト・バード」や「ウードル・モンスター」等はその典型的なものといえます。

実物が無い以上、確定はできませんが、今回の角モグラに関しても死後の体の損壊によるUMA化の可能性は第一路線といえます。

続いて古生物、絶滅したと思われていた生物が生き残っていた、というものです。

(ホーンド・ゴーファーの一種 (Ceratogaulus anecdotus))
(image credit: Wikicommons)

齧歯類ミラガウルス科 (Mylagaulidae) に属するホーンド・ゴーファー (Horned gopher) ことエピガウルス (Epigaulus) の仲間です。

体長は10フィート (30センチ) しかなく、現時点で「角を持つ哺乳類の中で最小」に位置づけされています。

但し、角は3本ではなく、鼻先に1対2本です。

まあ絶滅生物の生き残り説なのでここらへんはそこまで正確じゃなくてもいいかなと。

最後に、角を持つウサギのUMAとして有名な北米のジャッカロープを例に出し、角モグラの話を締めましょう。

ジャッカロープはフィアサム・クリッター (北米の民間伝承上の生物) にも関わらず、実在する可能性も示唆されますが、そのひとつとして、ウサギ乳頭腫を引き起こすウサギパピローマウイルスに罹患 (りかん) したノウサギではないかというものです。

簡単にいうと主にウサギが罹る皮膚腫瘍で、感染することになり皮膚表面に大小の不規則な形状の腫物 (腫瘍) が現れます。

乳頭腫ではありませんがタスマニアデビルだけが罹る顔を腫瘍まみれにするデビル顔面腫瘍性疾患、DFTD (Devil Facial Tumour Disease) なんかもあります。

ウサギパピローマウイルスに罹ると、腫瘍によっては枝状 (もしく突起状) に伸びる場合もあり、個体によっては生える位置や形状で、本当に角が生えているように見えるものもこれまでには存在したかもしれません。

このウイルスのモグラ版といえる食虫類パピローマウイルスも存在することから、それに罹患したモグラの死骸であった可能性も一応候補に入れておきましょう。


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