■この「仮想世界」から抜け出そうとしている科学者がいる
1年半ぐらい前に書いて文章が冗長すぎ&内容が難解すぎてボツネタにしていたものですが、かなり簡潔にして分かりやすく書き直したので、おまけ記事でアップしておきますね。
グリッチ・イン・ザ・マトリックス系のお話で、この手のお話に興味のある方は是非お読みください。
我々の住んでいるこの世界は、実はパソコンの中の仮想世界であり、我々も実体を持たない仮想世界の住人ではないか?というシミュレーション仮説のお話です。
グリッチ・イン・ザ・マトリックスの詳細についてはこちらを参照してください。
シミュレーション仮説を公に指示している物理学者は数少ないですが、仮にこの世界が仮想世界だとしたら、仮想世界を抜け出し我々の世界を司るマスター的な存在、つまりシミュレーターたちがいる「現実の世界」に行く (「仮想世界からの脱獄」)、もしくはシミュレーターたちとアクセスする方法があるかを模索している科学者がいます。
アメリカ、ルイビル大学の著名なラトビア人コンピューター科学者ローマン・ヤンポルスキー (Roman Vladimirovich Yampolskiy) 教授です。
AI制御問題の第一人者でサイバーセキュリティ研究所の所長も兼任、著作は100冊以上、超絶有能な科学者です。
まあ実際のところ「仮想世界からの脱獄を模索」といっても、グリッチ・イン・ザ・マトリックス的なオカルトチックな話ではなくAI制御問題、そしてそれに伴う人間の「現実」に対する認識の再定義を提唱する一環として述べているものです。
彼はシミュレートされたこの世界からハッキングにより脱出する方法を模索しているといいます。
それはまず「仮想世界 (我々の世界)」と「現実の世界」の存在するのを知ること、いや、知る術を見つけること。
それは我々の住む世界 (仮想世界) で決定的なバグ (グリッチ) を見つけることです。
その綻 (ほころ) びこそ我々が仮想世界で暮らしている証拠となるからです。
我々が仮想世界の実体を持たない住人であればこの肉体を持ったまま、仮想世界から抜け出すことはできないかもしれませんが (現実世界にある「肉体的なもの」に精神をアップロードすれば抜け出せるかも?、その「現実の (外の) 世界」にアクセスする方法はもしかするとあるかもしれません。
仮想世界からの脱獄は実質的に不可能に近いかもしれませんが、この「仮想の世界 (我々の世界)」から「現実の世界 (シミュレーター)」に向けてメッセージを送り、シミュレーターから返答を受け取る、つまり相互コミュニケーションの可能性はあるかもしれません。
少なくとも現時点でシミュレーション仮説の真偽を確実に知る方法は発見されていませんが、近い将来、仮に我々の住むこの世界がシミュレートされたものであり、我々も実体を持たない仮想上のキャラクターに過ぎないと知ることになってしまったら???
我々の知覚、経験、信念、そういったことすべてが制御された環境 (仮想世界) の一部でしかないと知ってしまった場合、現在考えられている自由と存在の定義は劇的に変化するものと教授は考えます。
完全に自由意思で振る舞っていたつもりも実は制御された世界の中でのことであり、そもそも我々の「存在」自体が実体を持たない存在に変わるからです。
ヤンポルスキー教授をはじめ多くの研究者は「万一」我々が仮想世界の住人であることに気付き「脱獄」を試みることは、「仮想の世界」の住人も「現実の世界」の住人もお互いに良い結果をもたらさないであろうと推測します。
実際のところ、「仮に」我々が仮想世界の住人だと気付き、ハッキングによりこの世界から脱出可能ということが分かったとして、それを実行すべきかどうかはまた別問題というわけです。
それこそシミュレーターは我々が仮想世界から抜け出す方法を考え付くのがおそらく想定外であり、それが危険な予兆だと感じた場合、この「事実」を我々の記憶から消し去るためにシステム (仮想世界) を「再起動」するかもしれませんし、我々が現在使っているパソコンのようにその方法を気付く前までの復元ポイントまで戻す (復元する) かもしれません。
しかしまぁこうやって我々の住んでいるこの世界がシミュレートされた世界なのか否かと大論争しているのを「外の世界」のシミュレーターたちは「頑張ってるなぁ~」と微笑みながら観察しているかもしれませんが。
ちなみに何の説得力もありませんがイーロン・マスク (Elon Musk) 氏は、我々が仮想世界の住人である確率を99.9999999%以上であると根公言しており、シミュレーション仮説の熱烈な信奉者として知られています。
(参照サイト)
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