■パラレルワールドが一時的にリンクした? ~ ふたりのガールフレンド
今回はグリッチ・イン・ザ・マトリックス。(グリッチ・イン・ザ・マトリックスの詳細についてはこちらをご参照ください)
SFでおなじみのパラレルワールドやマルチバース (多元宇宙論) 系の話もグリッチ・イン・ザ・マトリックスでも定番です。
多くの場合、体験者がその体験を語るのみですが、今回の話は第三者がそのグリッチの確認に関わった珍しいものです。
-----
この話の前に当時の状況を少し話したいと思います。それは彼女と付き合って1年程経った頃で、私たちの間に大きな問題はありませんでした。ふたりとものんびり屋ということもあり、喧嘩することもなく、お互いの信頼関係も十分でした。
ある日の朝のことです、私は自分のアパートの前でタバコを吸っていました。彼女と同棲する前のことです。前日に彼女とディナーを食べ、バーに行き、それから彼女と別れそれぞれの自宅へと帰りました。
タバコを吸っていると彼女を乗せたタクシーが私の前に停まりました。まさか彼女がこんな時間にやってくるとは予想だにしなかったのでそれは嬉しいサプライズでした。
「どうしたんだい?」私は微笑んで彼女に近付きました。
彼女は無表情に私をジッと見ると、無言で私の顔を平手で打ちました。私はあまりのことに呆然として言葉が出ず、彼女を見つめました。彼女は黙って私の前を通り過ぎると私のアパートへと向かいました。
我に返り、私は彼女の後を追いました。私は彼女に一体どういうことなのかと何度も聞きましたが彼女は何も答えません。彼女は部屋に入ると部屋に置いてあった彼女のバッグをはじめ、自分の私物をまとめ始めました。
すると今度は私に向かってグラスやものを投げつけたり、棚の物を全て床にまき散らしたり、大暴れし始めました。私のことを「豚野郎」と罵り、私がしたことは全て知っている、彼女は私に酷く傷つけられたと叫びました。
私は彼女が何のことを言っているのか全く理解できずにいると彼女は部屋を出て帰ろうとしたので、彼女の腕を掴みました。彼女は立ち止まり、振り向いて私を睨み返すとまた私を平手で打ちました。
「あなたとは二度と会わないことを願うわ!」
そういってアパートを出ると、先ほど乗ってきたタクシーに乗り込み去っていきました。午前8~9時ということもあり通りは空いていたので私はただ茫然と走り去るタクシーを目で追っていました。行き場のない悲しみ、そして恐怖に襲われました。
その時です、私の後ろから誰かに抱きしめられたのです。驚いて振り返るとそこにはタンクトップを着た彼女 (さっきの彼女はハイヒールと革のジャケットを着ていました) が立っており、私は真っ蒼になりました。
「ハーイ!」彼女はいつもの笑顔で私に挨拶してきましたが、私の呆然とした表情を見て彼女は怪訝に思ったのか「どうかした?」と聞いてきました。
私はすぐに通りへ振り返り「さっきの彼女」が走り去ったタクシーを探しましたが影も形もありませんでした。
その間、5秒程度、その間にタクシーが見えなくなるわけがありません。私は彼女に何も言わずに急いで部屋へと戻りました。さっきの彼女が幻覚だったのかもしれません。
しかし部屋へ戻ると玄関の扉は開いたまま、彼女のバッグは無くなっており、割れたグラス、部屋は先ほど荒らされて散乱した状態のままでした。それを見て初めて彼女に今起きたことを話しました。
彼女と私は酷く取り乱しました。彼女を他の誰かと間違えるはずがありません。双子?それもありません、彼女は一人娘です。
私が一時的に気を失い幻覚を見て部屋を荒らしたのでしょうか?多重人格?それはあり得ません。なぜならアパートのセキュリティカメラを確認してもらうと、そこには女性を追う私の姿が映っていたからです。
アングルは良くありませんでしたが、それは正真正銘、確実に私でした。ですが、彼女の顔は確かに彼女にとてもよく似ているものの、どの場面でもあまりはっきりと確認できないのです。
思い出すとゾッとしますが、今では彼女とこの話をすることはありません。
-----
セキュリティカメラの映像と、実際のカップルの写真を確認できればいいのですけどね。
(参照サイト)
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿