■肖像画の目が動くのは決して錯覚ではない?
今回はグリッチ・イン・ザ・マトリックスとして紹介しますが、グリッチではなく今まで単に都市伝説や怪談の部類に入るかと思います。
おそらく似たような経験をした人も多い、とっても身近なグリッチとしてお読みください。
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私がまだ幼かったころ、私の家の廊下には軍服を着た兵士の肖像画を飾ってありました。
自分の部屋の扉が少し開いていると、ベッドで寝ているとき、その肖像画が目に入りました。
その兵士が首を動かし自分を監視しているのを何度か目撃しており、ある日、私は両親にこの絵を捨てて欲しいと頼みました。
しかし最も怖かったのはそれを両親に言った後です。
父が肖像画に背を向けて、私を落ち着かせようとしているとき、また監視されているような感覚に襲われたのです。
その原因はすぐに分かりました。
そう、肖像画です。
扉の隙間から見える肖像画の兵士が私に向き直っており、しかも今回はニヤリと笑みを浮かべたのです。
翌日、父は肖像画を処分してくれました。
私はその絵を怖がってはいたものの、両親が私の言ったことを信じていたとは思えず、単に私のためにそうしてくれたと思っていました。
しかしそれから随分と経ってから、この肖像画について父と話す機会がありました。
そしてあの絵を処分した本当の理由を聞くことができました。
あの日、父が私をあやし部屋を出て行った後も私が部屋で落ち着きなくうろうろしている音が聞こえたそうで、もう一度私の部屋へ様子を伺おうとしていたらしいのです。
そして私の部屋へ来ようと父が廊下に出ると、、、
父に向かって肖像画が向き直り、ニヤリと笑みを浮かべたそうです。
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さて、肖像画の兵士が自分を見ているように感じる、、、
肖像画の目が動き、自分と目が合う、というのは典型的な都市伝説のひとつで、これは世界共通なんですね。
例えば、放課後の夕暮れ時、音楽室に飾られた音楽家たちの肖像画の目が動いたように感じた人はいませんか?
こういった肖像画の人物と目が合ってしまう (ように感じる) 現象、これは「モナ・リザ効果 (The Mona Lisa effect)」である可能性があります。
ほとんどの場合、肖像画は正面を向いており、その場合、肖像画をどの角度から見ても目が合っているように感じてしまいます。
(眼状紋を持つチョウ)
(image credit: Wikicommons)
ちなみに確実な説ではないですが、動物、特に昆虫には体や羽に同心円を組み合わせた「目」の模様、眼状紋 (がんじょうもん) を持ち、天敵を欺くものも多いですが、これもモナ・リザ効果を利用し、どの角度から見ても自分が睨まれているように感じさせる効果があると考えられています。
目が合っているどころか、人によっては肖像画の人物の目が自分を追っているように感じるかもしれません。
では肖像画の兵士がニヤついたように見えたのは?
それは兵士の目が自分を追っていることに対する恐怖が呼び起こした錯覚だったかもしれません。
(静止画像でも動いて見える錯視の例)
(image credit: Wikicommons)
また、静止画が動いて見える「錯視」を起こした可能性もあります。
錯視を起こさせるような巧妙な絵であったかもしれませんし、単なる偶然だったかもしれません。
と、これはあくまで見ていない側のパラノーマルな理論を排除した合理的な説明。
処分してしまったためどのような絵であったかは分かりませんし、父子ふたりで体験しているのだから、それなりに自分たちは「見た」ことには自信があるでしょう。
(参照サイト)
reddit
deMiked
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