2023年2月28日火曜日

人喰い巨大ナマズ、南米代表 ~ ピライーバ

(image credit by Wikicommons)

■巨大ナマズ南米代表 ~ ピライーバ

出世魚と呼ばれるものがいます。

成魚になるまでその大きさで呼び名が変わっていきます。

その筆頭はやはりブリ (Seriola quinqueradiata) でしょうか。

地方によって呼び方も変わりますが、40~60センチぐらいのときはハマチイナダと呼ばれるのはご存じでしょう。

コノシロ (Konosirus punctatus) のように出世途中のコハダのほうが有名なものもいます。

実はマグロも稚魚から成魚になるまで呼び名が変わったりしてます。

一般的には出世魚とは呼ばれませんが、出世魚に含める・含めないの定義がはっきりしないので含めてもいいんじゃないかな、なんて個人的には思ってますけどね。

さて今回は海外の出世魚 (?)、ピライーバを紹介しましょう。

ブラキプラティストマ・フィラメントスム (Brachyplatystoma filamentosum) ことピライーバ (Piraíba) はアマゾン川やオリノコ川流域に生息する南米最大のナマズで、現地ではクマクマ (Kumakuma) とも呼ばれます。

南米の魚にはピライーバ以外にも現地でピラニア (Piranha 「歯のある魚」) やピラルクー (Pirarucu 「赤い魚」) のように「ピラ (Pira~)」が付く魚が多いですがこれは現地で使われるトゥピ語で「魚」を意味します。

(19世紀に描かれたピラルクー、個体数の多かった当時はもしかすると今よりも大柄な個体が生息していたかもしれません)
(image credit by Wikicommons)

ちなみにピライーバの意味はトゥピ語で「母なる魚 (or すべての魚の母)」もしくは「邪悪な魚」の二通りの解釈があり、いずれが正しいかは判断するのが困難です。

前者である可能性が高いものの、当然?のようにその巨体から人喰いの噂があり、成人男性でも丸呑みする、なんて言う不確かな情報もありますので、そういった意味では後者の意味である可能性もあります。

ブラキプラティストマ属自体がゴライアス (ゴリアテ)・キャットフィッシュ (Goliath catfish)、つまり「巨大ナマズ」と総称されるぐらいなので大柄な種が多いのですが、ピライーバはその中でも群を抜きます。

最大体長は9~12フィート (約2.7 ~ 3.6メートル)、400ポンド (約180キロ) とかなり大雑把な数字で信憑性に欠けますが、画像や動画などからそれなりに巨大であることは確かで、南米において前出のピラルクーに次ぐ巨大魚と考えられています。

さて冒頭で出世魚の話をしましたが、それはピライーバが幼魚時代は別の名で呼ばれるからです。

ピライーバの幼魚時代は「フィリョッチ (filhote)」と呼ばれます。

「フィリョッチ」という単語自体はポルトガル語で「動物 (生物) の子供」を意味する一般名詞ですが、ピライーバの幼魚に対しては固有名詞のように使われます。

幼魚といっても100~150ポンド (約45~68キロ) 以下を指し、十分過ぎるほど巨大な「幼魚」も含まれます。

確実ではないですが、フィリョッチはピライーバよりも肉質がやはり美味しいために区別されているようで、コノシロとコハダの関係に近そうです。

ピライーバの見た目の特徴として、背中が隆起しナマズとしては体に比して大きな背びれを持つことです。

背ビレだけを水面から出して泳ごうものなら川に侵入した巨大なオオメジロザメ (Carcharhinus leucas) と見紛いそうです。

産卵のために2000マイル (約3200キロ) 以上の旅をするナマズとしても知られています。

地元民はこの大物を巨大な針に「牛の心臓」をつけて釣りあげるといいます。

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2023年2月27日月曜日

空中に死んだ鳥が浮いている

(死んだ鳥が宙に浮いている)

■空中に死んだ鳥が浮いている

なにもない空中に木の葉が浮かんでいたら?

上昇することもなければ下降することもなく、ただ空中に制止する葉。

でもそれは驚くに値しません。

なぜならそれは日常目にする光景で、その木の葉はクモの巣に引っかかっているに違いからです。

クモの糸は伸縮性に優れかつとても強固で、狙っている獲物の小さな昆虫どころか、ときには小型の爬虫類や鳥類すら引っかかり身動きが取れなくなってしまう場合があります。

しかし、それ以上大きな (重い) ものとなると数本のクモの糸では支えきれなくなり、クモの糸は切れてしまいます。

以前にも空中に制止する鳥を紹介したことがありますが、またも同様の現象が確認されました。

今流行りの「グリッチ・イン・ザ・マトリックス」現象のひとつとして紹介されています。

グリッチ・イン・ザ・マトリックスは何度も紹介していますので、興味のある方はこちらの記事をご参照ください。(最上階から降りる方法がない!? ~ 謎のエスカレーター)

鳥が空中に止 (とど) まっています。(動画は本文最下部にあります)

すぐ近くに電線が走っているものの、その鳥は電線には触れていません。

どこで撮影されたのか不明、複数人が目撃しているといい「鳥の周りに何もないのは明らか、宙に浮いていた」といいます。

確かに動画上では見えません。

(死んでいると思われる) 鳥が物理の法則に従わない (地上に落下しない) のは、やはりこの世界は仮想現実である証拠のひとつに違いない、、、

確かに鳥の周りには鳥を支えるようなものは何も見えません。

この鳥を上から吊ろうにもここは屋外、上空に鳥を吊るようなものを仕掛けることはできません。

但し、鳥の動きをよく見ると風で少し揺れています。

もちろん上空から吊ったような振り子のような動きはしていません。

風により羽根のような軽い部分だけが風になびいているだけなら「宙に浮いている」といえますが、どうも特定の支点を中心に揺れているように見えます。

地上と平行、さらにいえば電線と平行に走るライン上に鳥が「引っかかている」ような揺れ方をしています。

といっても動画上ではそういった「モノ」はなんにも見えませんから、あくまで推測にすぎませんけどね。


(参照サイト)

2023年2月26日日曜日

人を襲うダンダス島の巨大蠅 ~ ブラックフライ


■人を襲うダンダス島の巨大ハエ ~ ブラックフライ

カナダ本土西部、ヌナブト準州に属するダンダス島 (Dundas Island) には巨大な昆虫が生息しているという噂があります。

体長は5~6インチ (約12.5~15センチメートル) と昆虫としては巨大ですが現実感のある大きさです。

但し、問題があるとすればそれはその巨体にして「ハエ」であるという点です。

(5~6インチどころか7~8インチ (約17.5~20センチ) にも達するタイタンオオウスバカミキリ (Titanus giganteus)、幼虫は12フィート (約30センチ) の可能性も)

その名はブラックフライ (Blackfly)、つまり「黒蠅」と呼ばれるこの未確認生物、どんな生物なのか?

まずはその名前。

ブラックフライなんてありがちな名前ですが、実際ブユのことを「ブラック・フライ (black fly)」と呼びますが、「ブラックフライ (blackfly)」ではありません。

英語で「ハエ」は「フライ (fly)」ですが、上記のブユ意外でもわりと英語で "fly" とつく昆虫は多いです。

チョウの「バタフライ (butterfly)」やトンボの「ドラゴンフライ (dragonfly)」なんかは日本でも知られていると思いますが、ウシアブ (ハエ目) の「ホースフライ (horsefly)」やカゲロウの「メイフライ (mayfly)」等、一部はハエ目 (双翅目) でなくても「フライ」と呼ばれることがあります。

そのため、一概に「ハエ」とは決めつけられませんが、一応ブラックフライは「巨大なハエ」であるといわれています。

ではどういった性質か?

名前の由来となったその体色はまさに漆黒であり、単に大きいだけではなく獰猛で腐肉どころか生きている人間を襲い肉を引きちぎって食べるといわれています。

執拗な生物で、狙われたら最後、ダンダス島にいる限り逃げ切ることはできないといいます。

人間を襲うことはめったにないと思いますが、その姿や性質から既知生物であればウシアブのことをいっている可能性があります。

(タバヌス・ボビヌス (Tabanus bovinus))
(image credit by Wikicommons)

日本でも見られるアカウシアブ (Tabanus chrysurus) や海外種のタバヌス・ボビヌス (Tabanus bovinus) 等は体長が30ミリ以上にもなります。

10センチオーバーなんてあり得ませんが、体長30ミリを超すウシアブが羽根を広げれば体長以上に大きく見えますし、刺しますししつこい習性もウシアブならでは。

ブラックフライの正体は既知種のウシアブの誤認、もしくは新種、そしてダンダス島から出ない限り追われる、という性質は島を乗っ取った移民たちへの戒めの意味かもしれません。

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2023年2月25日土曜日

オーストラリアのラジャマヌに魚の雨が降ってきた!!!


■オーストラリアのラジャマヌで魚の雨が降ってきたのが確認される

生物が雨のように空から降ってくる現象をオカルト用語で「ファフロツキーズ (fafrotskies) 」と呼びます。

ファフロッキーズの名付け親は未確認動物学者にしてオカルト学者ともいえるアイヴァン・T.サンダーソン (Ivan T. Sanderson) 氏です。

ケンブリッジ大学卒のエリートで生物学や植物学の学位を取得しており、到底信じがたい発言 (体験談) も多いですがおそらくその理由は「商売上」でしょう。

ファフロッキーズのスペル "fafrotskies" は "falls from the skies" を短縮した造語で「空からの落下物」を意味します。

歴史上、今まで数えきれないほどのファフロッキーズが報告されていますが、このほどオーストラリアのノーザンテリトリーにあるタナミ砂漠北端の小さなコミュニティで確認されました。

降ってきた魚は日本ではあまり馴染みのないシマイサキ科のレイオテラポン属 (Leiotherapon) の淡水魚で現地ではスパングルド・パーチ、スパングルド・グランターと呼ばれているレイオポテラポン・ユニコロル (Leiopotherapon unicolor) です。

(レイオポテラポン)

体長は成魚でも10センチには遠く及ばない小魚です。

住民たちによれば嵐と共にこの小魚が降ってきたというのです。

レイオポテラポン・ユニコロルは今回に限ったことではなくファフロツキーズにより降ってくることの多い魚種と言われていますが、その多くは実際に降っているところを目撃されているわけではないようです。

雨上がりに地面に横たわる魚たちを見て「空から降ってきたに違いない」と推測しているに過ぎないのです。

そのほとんどは実は洪水により氾濫した水と共に川を飛び出し、水が引いた際に陸に置いてきぼりにされただけだと言われています。

今回の場合はどうか?

このローカル・コミュニティ、ラジャマヌ (Lajamanu) はレイオポテラポン・ユニコロルが生息する川から随分と離れているといい、洪水説は当てはまらないといいます。

そのため、実際にファフロッキーズが起きたと考えられています。

といっても決してオカルト的なものではありません、竜巻によって川から空へと巻き上げられた小魚 (レイオポテラポン・ユニコロル) がラジャマヌに届けられた可能性が高いと言われています。

地元住民によればまだ生きている小魚もいたということです。

(参照サイト)

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2023年2月24日金曜日

イングランドの公園に現れた謎の生物「歩くモミの実」とは?

(「歩くモミの実」の正体はやはりセンザンコウ?)
(image credit by Wikicommons)

■イングランドの公園に現れた謎の生物「歩くモミの実」とは?

1954年4月16日、イングランド、ケント州の漁港ラムズゲートで奇妙な生物が目撃されました。

ダンプトン公園を「モミの実 (Walking fir-cone)」のような生物が歩いていたというのです。

目撃したのは警官のコンスタブル・S. ビショップ (Constable S. Bishop) 氏。

公園を通り抜けようとしていたときのこと、奇妙な物音に気付き目をやるとまるでモミの実のようなものが動いていました。

(ベイマツ (ダグラスモミ, Pseudotsuga menziesii) の実)
(image credit by Wikicommons)

モミの実はちょっと長めの松ぼっくりを思い浮かべてもらえばだいたい当たりです。

ビショップ氏は決してモミの実そのものが歩いていたと主張していたわけではありません。

あくまで「モミの実に似た生物」を見たと証言しているだけです。

「その生物の全身には鳥の羽のような柄がありました。

吻部 (鼻先) はとても長く尾は短かったです。

四肢には大きなかぎ爪があり、体長はシェパードほどもありました」

(センザンコウの防御態勢はまさにマツカサ)
(image credit by Wikicommons)

旧サイト (UMAファン) でこの生物はおそらくセンザンコウに違いない、とほぼ断定しました。

モミの実 (もしくは松ぼっくり) みたいな生物といえばやはりセンザンコウ、モミの実は面長であり松ぼっくりよりも更にセンザンコウらしいともいえます。

ビショップ氏の目撃証言もただ一点を除けばセンザンコウでほぼ問題ありません。

モミの実を思わせる鱗、長い鼻面、鋭い鉤爪、シェパードほどとは言いませんが体高は低くともそれなりに体長はあります。

が、気になるのは尾が短いという証言。

この一点に関してはどうしてもセンザンコウの特徴として相容れないものです。

センザンコウは尾がとても長いからです。

未確認動物学者カール・シューカー氏のブログを読んでいたところ、やはりシューカー氏もセンザンコウで間違いないと思っていたようです。

しかし、友人のジョン・ミッチェル (John Mitchell) 氏からその正体としてセンザンコウとは異なる動物を示唆されたというのです。

(どちらが頭か分かりません、いや分かるだろ、マツカサトカゲ)
(image credit by Wikicommons)

それはマツカサトカゲ (Tiliqua rugosa) です。

マツカサトカゲは日本を代表するUMA、ツチノコの正体のひとつ、アオジタトカゲ属 (Tiliqua) の一種で松かさを思わせる大きな鱗が特徴です。

ビショップ氏の証言する「短い尾」というのもマツカサトカゲなら好都合です。

マツカサトカゲは尾がずんぐりしており、頭部も尾も同じようなシルエットをしています。

(四肢が草木で隠れたらまさにツチノコ キタアオジタトカゲ or ヒガシアオジタトカゲ)
(image credit by Wikicommons)

そのためどちらが頭か、どちらが尻尾か見紛うほどで、ツーヘッドトカゲ (「ふたつの頭を持つトカゲ」two-headed skink) とかボブテイルトカゲ (「短い尾のトカゲ」bobtail lizard) とも呼ばれます。

また和名と同じくマツカサトカゲ (pine-cone skink) とも呼ばれます。

センザンコウではなく、正体はマツカサトカゲだ!手のひらを返してそうそう叫びたくなります。

しかし、シルエット的にはマツカサトカゲを推したいところですが如何せん、体長は35センチほど、「シェパード程の大きさ」にはほど遠いのが玉に瑕です。

(参照サイト)

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