■ループする人生 ~ ポルシェ914
今回はグリッチ・イン・ザ・マトリックス。
系統的にはタイムグリッチとドッペルゲンガーの複合といった感じでしょうか。
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何年も前のことです、新しく始めた仕事に関するセミナーに参加していました。
セミナーはワシントンD.C.のすぐ近く、メリーランド州ゲイザーズバーグ、インターステート270沿い (州間高速道路) の大きなセンターで行われました。
施設の駐車場はほぼ満車であったため、ハイウェイ近くの駐車場まで車を停めに行かなければなりませんでした。
レンタカーから降りてふとハイウェイに目をやると、近づいてくる1台の車が目に入りました。
それは黄色のポルシェ914で、視界から消え去るまで目で追っていました。
(ポルシェ914)
(image credit: Wikicommons)
なぜ私がこのポルシェにくぎ付けになったのか自分でも理由が分からず困惑していたことを覚えていたほどです。
私はその車種に興味があったことは確かですが、フェラーリをはじめ他にもっと好きな車種があります。
私のその時のポルシェ914への執着はちょっと異常とも思えましたが、その車に何もおかしなところはありませんでした。
私は自分のこの執着に気付き、肩をすくめてからセミナーへ向かいました。
しかしこの体験は意味があったと思っています、なぜならその後私はポルシェ914にますます執着するようになり、ついには購入してしまったからです。
それから3年後、会議のため、愛車のポルシェ914に乗り、ペンシルベニア州からインターステート270でワシントンD.C.へ向かいました。
そして「ワシントンD.C.」の標識が見えてきた時に「ある人物」に気付いたのです。
私はその人物の前を走り過ぎましたが、ハイウェイ沿いの駐車場でレンタカーの隣に立ってこちらをジッと見つめていた人物をはっきりと確認しました、その人物はまさしく自分でした。
まるで感電したような感覚に襲われました。
私が通り過ぎるのを見ていた人物は私自身だったのです。
私は酷く動揺しながらもハイウェイを降り、再び今しがた「自分」がいた駐車場へと車を走らせましたが、駐車場はガラガラ、そして自分の姿もありませんでした。
3年前のあの体験がずっと頭にこびりついている原因がようやくわかった瞬間でした。
私の人生の過去と未来が奇妙な形で繋がっていたのです。
その「事件」から間もなくして、私はそのポルシェにより危うく命を落とす羽目になるところでした。
ある夜のこと、田舎のハイウェイを走っていると、突如として車内は強いガソリンの臭いに包まれ、そう思う間もなくエンジンが発火し炎で助手席が真っ赤に染まりました。
私は時速40マイル (約時速64キロメートル) で走行中の車から飛び降りると、その後すぐに車の燃料タンクは爆発しました。
それはとてつもなく衝撃的な光景でした。
2週間後、ポルシェからリコールの通知を受け取ると、そこにはインジェクターライン (ガソリンをインジェクターに供給するパイプ) が破裂し、漏れたガソリンが高温のエンジンに降りかかる危険があったということが書かれていました。
保険で私はまた、、、ポルシェを購入しました。
(参照サイト)
reddit
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