■【未解決事件】謎の失踪、謎の死 ~ ユーバ・カウンティの5人組
今回は「ユーバ・カウンティの5人組(Yuba County Five)」、日本では「ゲイリー・マティアスの失踪」で知られる未解決事件です。
1978年、カリフォルニア州で起きたこの事件は、しばしば「アメリカ版ディアトロフ峠事件」と呼ばれます。
しかし、この事件の本質は極寒や地形ではなく、人間の側が自ら「生」を拒絶していった過程にあります。
事件を追う前に、まず犠牲となった5人の名前を挙げます。
彼らは軽度の知的障害や精神疾患を抱えていましたが、自立して生活し、翌日に控えたバスケットボール大会を心待ちにしていました。
ビル・スチュワート(30歳):グループの兄貴分。
ジャック・マドルーガ(30歳):車の持ち主。
ジャック・ヒューイット(24歳):最年少。
テッド・ウェイハー(32歳):後にトレーラーで発見される。
ゲイリー・マティアス(25歳):唯一の行方不明者。統合失調症の持病があった。
― 完璧すぎる「引き返せない夜」 ―
1978年2月24日。
5人は大学バスケットボールの試合を観戦した帰り、忽然と姿を消しました。
数日後、彼らの車は本来の帰宅ルートから大きく外れた、標高約1300メートルの山道で発見されます。
不可解なのは、車が「正常」だったことです。
ガソリンは残っており、雪に深く埋もれてもいない。
5人で押せば十分に動かせたはずの車を、彼らは鍵をかけずに放置し、氷点下の夜の山へ歩いていったのです。
ここで、この事件を決定的に歪ませる証言が残されています。
― 懐中電灯が一斉に消えた瞬間 ―
同じ夜、近くで車がスタックしていた男性、ジョセフ・ショーンズ。
彼は心臓発作を起こし、暗闇の中で助けを求めて叫び続けていました。
そのとき、彼は山道の下に停まる5人の車と、周囲を動く人影を目撃します。
しかし次の瞬間、その人影たちは一斉に懐中電灯の光を消し、沈黙したと証言しています。
雪山で助けを求める声が聞こえたなら、光を向けるのが自然です。
にもかかわらず、彼らは「見つかることを恐れるように」闇に溶けました。
この時点で5人は、すでに助けを求める側ではなく、何かから隠れる側になっていたのかもしれません。
― ゴールドラッシュの亡霊が指差した方向 ―
5人がなぜ山へ向かったのか。
その理由として囁かれているのが、古い金鉱山への道の誤認です。
車を捨てた場所の近くには、「フォー・ヒルズ・マイン(Four Hills Mine)」へ続く分岐がありました。
彼らの中には、過去にこの周辺を訪れた者もいます。
混乱の中で、
「あの先に小屋がある」
そう信じて歩き出した可能性は十分に考えられます。
しかし彼らが辿り着いたのは、金鉱ではありませんでした。
そこからさらに30キロも離れた、雪に閉ざされた無人の軍用トレーラーだったのです。
助かるはずの場所を目指し、より深い死地へ歩かされる。
この事件には、そんな悪意めいた皮肉が何度も顔を出します。
― トレーラーハウスという「救済の拒絶」 ―
失踪から約4ヶ月後。
山中のトレーラーハウスで、テッド・ウェイハーの遺体が発見されました。
彼は8枚の毛布に包まれ、極度に痩せ細い状態で横たわっていました。
死因は餓死。
しかし、その場所は「死ぬ必要のない場所」でした。
室内には、1年分以上の軍用保存食がありました。
缶切りも、ストーブも、燃料も揃っていたのです。
それでも彼は、3ヶ月近く、暗闇の中で何もせず衰弱していきました。
「缶を開ける」という、あまりにも簡単な行為を、彼は最後まで選ばなかった。
あるいは、選べなかった。
― 5人の結末と、1人だけ空いた席 ―
捜索が進むにつれ、残る4人の末路も明らかになります。
ジャック・マドルーガとビル・スチュワートは、車から約18キロ地点で死亡。
極度の低体温症と見られています。
ジャック・ヒューイットは、トレーラーから数キロ離れた場所で、白骨化した状態で発見されました。
そして、ゲイリー・マティアスだけが、今も見つかっていません。
トレーラー内には、彼のテニスシューズが残されていました。
代わりに、テッドの靴が消えていたのです。
雪山に不向きな軽装で、彼は外へ出た。
それが「逃走」だったのか、「追放」だったのかは分かりません。
― 第6の影と、赤ん坊の泣き声 ―
ショーンズの証言には、さらに奇妙な部分があります。
彼は一貫して、「グループの中に赤ん坊を抱いた女性がいた」と語っています。
公式記録では、この証言は採用されていません。
しかし、もし幻覚でないとすれば。
5人は山の中で、まったく別の、身元不明の集団に遭遇していた可能性があります。
海外では、儀式、犯罪、あるいは偶然見てはいけない場面を目撃したという説まで囁かれています。
― ゲイリー・マティアスという「最大の不安定要素」 ―
唯一消えた男、ゲイリー。
彼は軍務時代、投薬が切れた状態で暴力事件を起こし、除隊となっていました。
薬を失った彼が、山の中でどんな精神状態だったのか。
テッドがトレーラーの中で、指一本動かさず餓死した理由。
それが寒さでも迷いでもなく、「彼の前で動いてはいけなかった」からだとしたら。
この事件は、一気に別の顔を見せ始めます。
― 山が隠し続ける答え ―
トレーラーの中には、誰にも開けられなかった缶詰が山のように残されていました。
生き延びるための物は、すべて揃っていたのです。
それでも、缶は最後まで開けられなかった。
1人分だけ空いた席と、手つかずの保存食。
山に残ったのは、それだけでした。
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