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2030年12月31日火曜日
2025年5月13日火曜日
11本足の奇妙なタコが「湖で」捕獲されたらしい ~ ウィスコンシン・オクトパス
■もうひとつの淡水ダコ系UMA ~ ウィスコンシン・オクトパス
淡水のタコ系UMAといえばオクラホマ・オクトパス。
名前の通り、アメリカ、オクラホマ州の複数の湖で目撃されたタコを彷彿とさせる頭足類系UMAです。
一時的にオクラホマ・オクトパスの情報が自分の旧サイト (UMAファン) のみとなった時期があり (厳密にいうと最も古いタイムスタンプの記事が旧サイト)、そのせいでアメリカ人から「そんなUMA知らん、お前が創ったんか?」的な問い合わせもありましたが、正真正銘、もともとはアメリカのUMAサイトが参照元です。
ただその参照元のUMA系サイトがことごとく閉鎖してしまったんですね、現在はWEB魚拓等で復活したのか海外でもオクラホマ・オクトパスの存在が復活したようですが。
さて、今回はウィスコンシン・オクトパス (Wisconsin octopus)。
redditで記事が掲載されていたので取り上げますね。
名前の通り、アメリカ、ウィスコンシン州の頭足類です。
(実際の新聞記事)
(image credit: La Crosse Tribune)
「ケノーシャの若者たちが湖で捕獲したタコを展示」
刺激的な記事のタイトルで新聞に掲載されました。
ケノーシャ(Kenosha) とはウィスコンシン州南東にある都市の名前です。
この記事は1934年、ウィスコンシン州、ラクロスで発行されている新聞、ラクロス・トリビューン紙に掲載されたものです。
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ウィスコンシン州マディソン:
ミシガン湖で発見された「タコ」をシュメデマン州知事に確認してもらおうと、ヒッチハイクでケノーシャからはるばるマディソンまでやってきた二人組の若者。
土曜日になり、この奇妙な海洋生物の標本を展示する計画に州知事も参加した。
州知事はこのふたりの若者、スタンリー・マカレヴィッチ (17歳) とエドワード・ジョンソン (16歳) たちに標本の確認をした旨を手紙で伝えた。
彼らはこの大発見を、地元ケノーシャの店先のショーウィンドウに展示することで若きバーナムになろうという野心に燃えている。
この生物は11本の触手を有しており、伸ばすと約1フィート (約30センチ) になるという。
ケノーシャのこの若き冒険家たちは触手の数が10本ではなく11本であることからイカではないと主張しているようだ。
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記事内のバーナムとはおそらく19世紀の興行師・いかさま師でありエンターテイナーのフィニアス・テイラー・バーナム (Phineas Taylor Barnum) ことP・T・バーナム氏を指しています。
彼は映画にもなっていますね。
ちなみに、この記事を掲載したラクロス・トリビューン紙は1904年創刊で現在でも現役の歴史ある日刊紙で「まともな新聞」です。
ということは真実???
が、この記事がどういった経緯で掲載されたのか、そこまでは分かりません。
エイプリルフールネタであったかもしれませんし、当時のエンターテインメント枠での掲載であったかもしれません。
まあそういった経緯が分からないのはUMAファンにとっては逆に都合がよく、内容こそ荒唐無稽かつ微笑んでしまうような表現が散りばめられていながらも「1ミリぐらい真実性はあるかも?」という期待を抱かせます。(抱かないか、、、)
ちなみに、ケノーシャの若者二人が「タコ」を捕獲したというミシガン湖 (Lake Michigan) は五大湖のひとつで、五大湖の中でスペリオル湖に次ぐ2番目に大きな淡水湖です。
で、腕 (触手) が10本ではなく11本なのでイカではない、という彼らの主張ですが、タコでもないですよね。(笑)
腕が奇数という時点でそんなイカやタコなんてあり得ない、と思う人もいるかもしれませんが巨大ダコで知られるカンテンダコ (Haliphron atlanticus) のように腕の数が奇数の7本のタコも存在します。
なので彼らの英名はセブン・アーム・オクトパス (Seven-arm octopus)、ただ厳密には腕の1本が目のすぐ下の袋状の器官に隠れており目立たないだけで、他のタコと同様、実際には8本の腕を持ちます。
ちなみにタコやイカといった頭足類は現在どころか長い地球の歴史において一度も淡水に進出したことはなく、腕 (触手) が10本だろうが11本だろうが、大きかろうが小さかろうが、ウィスコンシン・オクトパスが本当に存在するなら世紀の大発見になります。
(参照サイト)
reddit
(関連記事)
2025年5月12日月曜日
【涙腺崩壊】ミスターGとジェリービーン ~ その後
■【涙腺崩壊】ミスターGとジェリービーン
今回は残念ながら (?)、皆さんの大好きな化け物も怪物も出てきません。(笑)
紹介したUMAの総数も安定してきたので、旧サイト同様、UMA以外の話もちょくちょく取り上げていきますね。
タイトルの【涙腺崩壊】は単なる煽りですが(笑)
これは2014年の話。(※動画は本文の最下部にあります)
日本でもペットの飼育崩壊 (多頭飼育崩壊) はたまにニュースになりますが、もちろん海外でもそれは頻繁に起きています。
その飼い主たちも決して当初から虐待・ネグレクト (飼育放棄) を目的として飼ったわけではないものの、適切な避妊手術を怠ったり、その他理由で飼育する資金が底をつき、結果的に虐待、特にネグレクトに繋がってしまうことがあります。
アメリカ、カリフォルニア州のとある民家で、数十匹の犬と3頭の家畜が劣悪な環境下で飼育されていると通報がありました。
アメリカの動物愛護団体のアニマルプレイス (Animal Place) が保護へ向かうと、飼い主はたった一人の女性、自分の身の回りの世話すらできない状態の人物であったといいます。
3頭の家畜のうち、白いヤギのミスターG (Mr.G) とロバのジェリービーン (Jellybean) が今回の主役。
数十頭の犬たちならまだしも、ヤギとロバは同種の仲間がおらずお互いに孤独でした。
そのせいか、ミスターGとジェリービーンは保護時、とても仲睦まじかったといいます。
犬たちと共に彼らも保護され、次々と受け入れ先が決まっていきます。
アニマルプレイスはヤギの飼育経験はありましたが、ロバを飼育したことが無かったためジェリービーンは他の保護団体が受け入れることになりました。
まあ離れ離れになってしまうものの、ネグレクトから解放され、動物好きのスタッフたちによって残りの人生を過ごせるのです。
新たな、そして幸せな人生のスタート。
(寝込んでしまうミスターG)
(image credit: Animal Place)
、、、と思いきや、ヤギのミスターGは保護されてから元気が瞬く間になくなり、飼育小屋の隅に寝そべって絶食。
環境が良くなったとはいえ、急激な環境変化についていけてないのだろうと当初思われていました。
しかしヤギの大好物を色々試しましたが一向に食べる気配はなく、一日中小屋の隅で寝そべっているだけ、そしてとうとう絶食してから6日も経ちました。
このままでは死んでしまいます。
アニマルプレイスがミスターGとそして仲の良かったジェリービーンについて動物管理官に詳細を尋ねると、どうやらふたりは最低でも10年は一緒に暮らしていた事実が分かりました。
確かに保護時も仲が良かった、、、もしやジェリービーンが恋しいのでは!?
アニマルプレイスのスタッフがジェリービーンの保護施設を訪れ、往復14時間かけてミスターGの元にジェリービーンを連れてきました。
(ジェリービーンの車の到着に気付き出迎えにきたミスターG)
(image credit: Animal Place)
(image credit: Animal Place)
(image credit: Animal Place)
するとどうでしょう、ジェリービーンを乗せた車が到着するや、6日間も寝込んでいたミスターGは跳ね起きると、まだ姿も見えないジェリービーンの元へと走っていきます。
ミスターGはまるで仔犬のように尾を小刻みに振り、小さな体を喜びて爆発させました。
ネグレクト環境において、お互いに同種の友達はおらず、お互いだけが心のよりどころだったに違いありません。
そしてジェリービーンに十分甘え終わると、再開から僅か20分でミスターGはご飯を食べ始めました。
本当に仲が良かったのです。
二人ともお幸せに!
、、、と、旧サイトではここまででしたが、、、
元気を取り戻したミスターGは本来のヤギの姿を徐々に取り戻していったといいます。
つまり本物の仲間たち、他の保護されたヤギたちと過ごす時間が次第に増えていったのです。
一方、ジェリービーンはというと?
ミスターGとはうまく行っていたものの、ミスターG以外のヤギたちにとってジェリービーンはただのロバ、ヤギたちの仲間に入れてもらえませんでした。
孤立し始めるジェリービーン。
ですが、シェルターが保護ロバのジュジュベ (Jujube) を迎え入れると、ふたりはすぐにとても仲良くなり、こちらも同種間での友好関係を深めていったといいます。
さてそれから月日は流れミスターGは保護ヤギたちのボス格となり新参者のヤギが来てもけんかすることなく快く受け入れ、素晴らしい余生を送っていました。
しかし保護された時点で少なくとも10歳、、、ヤギの寿命は長くてせいぜい15歳 + α、、、
保護された10歳の時点で既にかなりの高齢。
徐々に運動機能は低下し、後に癌も見つかると歩行もままならない状態となりました。
、、、保護されてから6年後の2020年1月、アメリカの動物福祉に多大な注目と影響をもたらしたミスターGは、この世に、そして親友ジェリービーンに、静かに別れを告げました。
(参照サイト)
(関連記事)
■ 4年半も絶食し卵を抱き続けるタコ ~ ホクヨウイボダコ
2025年5月11日日曜日
アイルランド版ネッシー ~ リーン・モンスター (レイン・モンスター)
■アイルランド版ネッシー ~ リーンモンスター (レインモンスター)
今回はリーン湖の怪物 (Lough Leane monster) こと、リーン・モンスター (Leane monster) です。
マックロス湖の怪物 (マッキー) の記事を書いていてリーン・モンスターがまだ未紹介ということに気付きました。
まあ「日本では」有名どころなので逆にあまり興味ないかな?(笑)
マックロス湖の怪物でも触れましたが、キラーニー湖はリーン湖 (Lough Leane)、マックロス湖 (Muckross Lake)、アッパー湖 (Upper Lake) の3つの湖で構成されており、リーン湖はキラーニー湖の構成湖のひとつです。
アイルランドには大小12,000以上の湖が存在し、その中でも12番目というトップ中のトップクラスの大きさを誇ります。
ま、さっきから「リーン湖、リーン湖」と書いてますが、実際のところ現在日本では「レイン湖」と表記されており、それに伴い「レイン・モンスター」と呼ぶのが本来正しいかと思われますが、日本のUMA本ではリーン・モンスターで浸透しており今更感もあるので本記事でもリーン・モンスターで統一しますね。
で、リーン・モンスターでもレイン・モンスターでも、んなことさほど気にならなくなってしまう事実があります。
さきほどリーン・モンスターは「日本では」有名と断りましたが、海外ではリーン・モンスターの情報はほぼ皆無といっていいほど少ないのです。
日本のUMA本ではそれこそ名前だけではなくその目撃した状況等も詳しく記載されているのに海外ではさっぱりなんですね。
1981年8月に撮影されたというリーン・モンスターの写真というものも存在し、撮影者は写真家のパット・ケリー (スペルは "Pat Kelly" かな?) 氏とまであります。
(撮影に成功したというリーン・モンスターの写真)
その写真を見る限り、背中に二つのコブを持ち長い首を有する、クラシックな典型的ネッシー系 (首長竜 + 竜脚類) 水棲UMAのようです。
日本のUMA本「驚異の未知動物学コレクション」によれば、
「全長:6~10メートル、首の長さ:1.5~2.5メートル、首長竜に酷似。
『リーン・モンスター』と名づけられ、世界中で論議の的となった。
動物学者で未確認動物学研究の第一人者ロイ・マッカル博士も、2度、現地入りして緻密な調査を行ったが、結局正体を判別するには至らなかった。
ただ、人口の割に目撃情報が多く寄せられたこと、また付近の湖でも奇妙な動物が目撃されていることから、同地域は古来から未確認生物が棲息しやすいエリアなのでは、という推測がたてられた」
うーん、ロイ・マッカル博士の名も出ているし、日本のUMA本の創作ではないと思うのですがソースが見当たりません。
ま、リーン湖にはいわゆる水馬 (水魔) と呼ばれるペイステ (ペイスト) やケルピーのような生物の伝承はあるため、それらの発展型かもしれませんね。
情報が見つかったら加筆しますね。
(関連記事)
2025年5月10日土曜日
東アフリカの大空をジャッカルが舞う ~ ムルラルカ
■東アフリカの大空をジャッカルが舞う ~ ムルラルカ
今回は東アフリカのタンザニアで目撃されるUMA、ムルラルカ (Mlularuka) です。
答えのないなぞなぞのようなUMAで、伝えられる姿からいくつもの正体が浮かび上がります。
一般的にムルラルカは「有翼のジャッカル (Winged jackal)」と呼ばれ、つまり「空飛ぶジャッカル (フライング・ジャッカル)」です。
遅くとも20世紀初頭からその存在は知られており、夕刻になると奇声を発しながら空を飛び、ザクロやマンゴーの実を食べているといわれています。
日本でジャッカルはあまり馴染みのない動物ですので、「空飛ぶオオカミ」を思い浮かべるといいかと思います。
「空飛ぶジャッカル」
その言葉の響きだけ聞くと、とても実在しそうにもありませんが、そうでもありません。
ジャッカルと同じイヌ科の動物にキツネがいますが、オオコウモリは英語でフライング・フォックス (空飛ぶキツネ) と呼ばれるように、「フライング・ジャッカル」と聞いて直感的にオオコウモリを連想した人も多いのではないでしょうか。
ザクロやマンゴーを食べているのを確認されているため、食性も大蝙蝠に似て植物食ですし。
コウモリは哺乳類であり、イヌ科の動物に似た頭部を持つものも少なくありません。
ムルラルカはジャッカルに似た頭部を持つ未知のオオコウモリで決まり!といいたいところですが、冒頭に書いた通り、そう簡単にはいかないのです。
最も有力視されているのがウロコオリスです。
(ロードダービーウロコオリス)
(image credit: Wikicommons)
ウロコオリスはモモンガに似た生物で四肢に張った被膜で滑空し、特に最大種、ロードダービーウロコオリス (Anomalurus derbianus) は最大250メートルも滑空することが出来ます。
ロードダービーウロコオリスは体長が40センチ弱もあり、尾を含めると最大70センチ近くにもなります。
ちなみにロードダービー (ダービー伯爵/ダービー卿) という奇妙な名は第13代ダービー伯爵、エドワード・スミス=スタンリーにちなみます。
未確認動物学者カール・シューカー博士は当時ロードダービーウロコオリスは西アフリカ~中央アフリカで生息が確認されていたものの、東アフリカでは知られていなかったためUMA化したものと推測しています。
ジャッカルに例えられるほどなので、未知種のさらに巨大なウロコオリスを提唱する人もいます。
突拍子もないですが、東南アジアにしか生息していないヒヨケザルの新宿説も候補に入れておきましょうか。
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