■天池の怪物 ~ チャイニーズ・ネッシー
中国と北朝鮮の国境沿いにあるカルデラ湖、天池 (てんち)。
直径4キロほどと取り立てて騒ぐほど大きな湖ではありませんが、最大水深384メートル、平均水深213メートルと中国で最も深い湖です。
また標高2189メートルに位置し、カルデラ湖としてもっとも標高が高い場所にある湖でもあります。
さてこの湖には1900年初頭から謎の巨大生物の目撃が続いており、このUMAを本国である中国はチィリ (吉利)、日本ではチャイニーズ・ネッシーと呼びます。
英語圏では天池を直訳してヘヴン・レイク (Heaven Lake) と呼びますが、この湖の怪物を呼ぶときは湖を中国語読みするようでレイク・ティアンチ・モンスター (Lake Tianchi Monster) と呼びます。
古くから目撃がありますが、その都度報告される姿が異なりなかなか捉えどころのないUMAです。
チャイニーズ・ネッシー、とネッシーの名を借りているものの特にネッシー風 (首長竜) というわけではなく、単に同じレイク・モンスターということでその人気にあやかり命名されたようです。
おおよそ体長は3~15メートルぐらい、もっとも初期の目撃では水牛に似た頭部を持つ巨大水棲生物でしたが、頭部はイヌやアザラシ、人間と似ているといった目撃情報もあります。
はっきりと頭部まで確認されることはそう多くはありませんが、体の一部を水面に出し泳いでいる姿は数多く目撃されています。
ただし、この湖に絶滅した巨大生物が棲息するにはいろいろと不都合なんですね。
その不都合というのは、まずこの湖が出来て僅か1万年しか経っていないことが挙げられます。
湖が出来てすぐは有毒物質に溢れ生物が棲息するには適していませんが、仮に早々と生物が棲める環境に水質が落ち着いたとして、絶滅巨大生物の生存説を掲げる場合、最低でも1万年前までは滅んでいなかった生物でないといけません。
それに加え、湖形成後も何度か噴火を繰り返しており、噴火のたびに水質は悪化、その都度どこかへ避難を余儀なくされます。
そもそも1万年前に巨大生物がどこからどう経由してこの湖に辿り着けたのかもかなりの謎です。
おまけに10月中旬から6月中旬までの8ヶ月は氷に覆われてしまうという過酷な環境、チャイニーズ・ネッシーの棲息にはかなりハードルが高いといえます。
この湖の周りにどういった生物が棲息しているか分かりませんが、つまらないですが月並みな線では森に生息する哺乳類が泳いでいる可能性は高いといえます。
とはいえ、背中の一部しか見えないもの等、頭部を完全に水中に没した状態で泳いでいる目撃情報や動画、写真もあり、クマやシカがそのような泳ぎ方を長時間するとは思えないものもまた事実。
21世紀に入ってもチャイニーズ・ネッシーの目撃は続き写真や動画に撮られて続けています。
カエルのような小動物や放流したニジマス程度しか生息していないはずなのにいったいなにが棲んでいるのでしょう?
その正体が絶滅巨大生物でないにしても不思議です。
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