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2025年3月31日月曜日

サハリン・プレシオサウルス (サハリン・クリーチャー)


■謎の漂着死骸 ~ サハリン・プレシオサウルス (サハリン・クリーチャー)

今回は2006年8月に発見されたもので、サハリンに打ち上げられた謎の漂着死骸、サハリン・プレシオサウルス (Sakhalin Plesiosaur)。

サハリン・クリーチャー (Sakhalin creature) やサハリン・カーカス (Sakhalin carcass)、ラシアン・プレシオサウルス (Russian Presiosaur) 等、いろいろな呼び名があります。

ほぼ完全に白骨化しているものの、骨格は頭部から尾にかけて形状は保っています。

(image credit: EnglishRussia.com)

(image credit: EnglishRussia.com)

但し、首長竜 (Plesiosaur) とニックネームがついているものの、プレシオサウルスにもプリオサウルス (Pliosaurus) にもどちらにも似ていません。

まあネッシーの影響から「謎の水棲モンスター = 首長竜」というイメージからつけられたものでしょう。

まぁいずれにしてもその骨格だけを見ると先史時代の巨大海生爬虫類を思わせます。

さてそれでは見ていきましょう。

全長は21フィート (約6.3メートル) ということになっていますが、近くに立っている人たちと比較しておそらくそこまで大きいとは思えず、せいぜい大きく見積もって5メートル前後といったところでしょう。

謎の漂着死骸といえばウバザメ (Cetorhinus maximus) と相場は決まっていますが、頭骨がはっきりと写っており、かつ鋭い歯も確認できることからウバザメでないことは確かです。

というか頭骨・歯の形状からウバザメ以外の鮫の可能性もないです。

これは生物を同定するのに最も有力な頭骨がガッツリ写っているのがラッキーです。

間違いなくハクジラ (Odontoceti) の仲間です。

旧サイトにも書きましたが、最初の報道では7メートル以上、ということでシャチ (Orcinus orca) かなと思ったのですが、骨格は似ていません。

もうひとつはベルーガ (Delphinapterus leucas) ことシロイルカですね。

ベルーガにしてはちょっと大き過ぎるのではないかと思っていたのですが、比較対象できる人間と共に写っている写真を見ると、前述した通りとても7メートルあるようには見えません。

(image credit: EnglishRussia.com)

(image credit: Dinosaur Corporation)

5メートルあるかどうかといった感じでベルーガの体長とも一致します。

で、全身骨格を調べてみるとかなり似ています!

(image credit: EnglishRussia.com)

(image credit: Dinosaur Rock)

頭骨だけに注目してもやはり似ています。

写真だけの判断なので100%ベルーガとはいいませんがサハリン・プレシオサウルスの正体はベルーガが正体である可能性が高そうです。

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2025年3月30日日曜日

兵庫県佐用町に現れた奇獣 ~ サヨ・ビースト (佐用の野獣)




■兵庫県佐用町に現れた奇獣 ~ サヨ・ビースト (佐用の野獣)

知らなかった日本のUMA、今回はサヨ・ビースト (Sayo beast) です。

目撃されたのは2022年6月中旬。

名前の由来は兵庫県佐用町 (さよちょう) の大木谷 (おおきだに) で目撃されたことによります。

猫より一回り大きく、体は無毛で灰色、四肢は長め、頭部は吻が長く細長い形状をしていました。

(謎の生物の写真)
(image credit: 神戸新聞)

この謎の生物2匹が、庭に置いてあった飼い猫用のキャットフードを貪っているところを目撃されました。

シルエット的には小柄なハイエナに似ており、ほかにもワラビーに似ているといった声も聞かれたとか。

いずれも日本に棲息していない動物であることからテレポートアニマルか?とUMAファンであれば心躍るに違いありません。(テレポートアニマル = その国・地域に本来棲息していないはずの生物)

そのまま謎の生物としてUMAになりかけていたサヨ・ビーストでしたが、幸か不幸か人間が近づいても逃げないという強心臓 (たぶんお腹空きすぎ & 体調不良) であることから楽々と写真撮影に成功。

同県丹波市の県森林動物研究センターに写真を送付しサヨ・ビーストの鑑定を行ってもらったところ、

「ほぼ確実に、疥癬のタヌキでしょう」

との回答。

他にアライグマやニホンアナグマ、ハクビシン等の可能性もあるかもしれません。

UMAの目撃情報を聞くと是非ともその生物の写真を見たいと思いますし、無い場合は、なんで撮らなかったんだ!?と悔しくなるものですが、ありゃあったでこうなるんですよね。

UMA写真に多い、せめて逆光、ピンボケであればもう少し迷うところなのですが逆に残念です。

毛無しのアライグマといえばモントーク・モンスター、21世紀に入って最も注目されたUMAの正体でした。

このサヨ・ビーストもアメリカであればおそらくチュパカブラと騒がれたに違いありません。

(参照サイト)

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2025年3月29日土曜日

戦時中、日本兵が目撃したステゴサウルス ~ マレーのドラゴン


■日本兵が目撃したステゴサウルス ~ マレーのドラゴン

今回は読者さん (非Aさん) からご情報をいただいた、マレーのドラゴン (Malay Peninsula dragon) です。

ご情報どうもありがとうございます。

2002年前後、非Aさんは上野の国立科学博物館でアパトサウルス (Apatosaurus) の骨格標本を一度ばらし、姿勢等を再検討・再構築する作業をしており、来館者にその理由や意義を案内する仕事をしていたということです。

そんな中、ステゴサウルス (Stegosaurus) の骨格標本の前で長時間立ち止まり、熱心に観察している80代半ばから後半ぐらいの男性に気付いたといいます。

その男性とのやり取りを見ていきましょう。

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私 (非Aさん) は「何か御質問は御座いませんか?」みたいな感じで、こちらから話かけたと記憶しております。

すると、その方はステゴサウルスを指差しながら「自分は戦争 (第二次大戦) の頃、これと同じ様な動物を見た事がある。」と仰るのです!

私は内心(エエッ!?)となりながらも生来のUMA好きの血が騒ぎ、詳しく話をお伺いする事にしました。

その方は終戦をビルマ (現ミャンマー) で迎え、英軍に先導されシンガポールの収容所までマレー半島を歩いて行軍させられたそうです。

その途中の村で、現地の人が(体長?全長?)3~4メートル位のステゴサウルスに似た動物の首に縄をかけて連れていたとの事!

私は心底驚愕し、確認の為に根掘り葉掘り質問しました。

大分年月が経ってしまい、記憶に自信はありませんが、強烈な体験ですので、大要は違わ無いと思います。

(セレベンシスホカケトカゲ / Hydrosaurus celebensis)
(image credit: Wikicommons)

以下に質問に関するやり取りを再現してみます。

私:「(恐竜以外の爬虫類か恐竜かを確認しようと)その動物は、このステゴサウルスの様に真っ直ぐな脚で体を支えていましたか?其れとも腹這いでしたか?」

証言者:「これ(目の前のステゴサウルス)よりは腹這いに近かったと思う。」

私:「(ホカケトカゲかも?と感じ)背中の突起は硬かったですか?柔らかかったですか?」
証言者:「こいつ(ステゴサウルス)みたいに硬かった。」

私:「(鰐では無いと思いつつ念の為)その突起は鰐のギザギザに似てましたか?」

証言者:「いや…鰐は2列だが、其奴のは一列だった。鰐のよりずっと大きくて、頭から一列に並んでいた。これ(ステゴサウルス)みたいに三角形だった。」

私:「体色は憶えていますか?」

(1920年代のステゴサウルスの旧復元図)
(image credit: Wikicommons / Public Domain)

証言者:「地味な色だった。只、スンダのドラゴンと違った感じで…もっと茶色っぽかったと思う。」

南洋に出征した日本人が皆そうだったかは判りませんが、鰐やスンダのドラゴン(=コモドオオトカゲ)に対する詳しさに感服し、信憑性が高い…それらと全く違う“何か”を目撃したのは間違い無いと感じました。

しかし、お話が少し横に反れ始めたのと、他の質問者に対応する必要が生じる等して、其れっ切りになってしまったのが悔やまれます。連絡先を伺うのは無理でも、更に色々詳しく聞きたかった! 以上が私の体験です。

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以上です、なかなか衝撃的な内容ですね。

尚、本内容は20年以上前に、他サイト (現在消滅) にて、すでに投稿済みということで、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。

非Aさんは「背中に一列の骨質の背板を持つ (未発見) 大型のトカゲ」のよなものと推測されています。

自分もこれには同意です。

恐竜とその他の爬虫類の大きな違いは脚の生え方で、恐竜は体から地面に対し垂直に伸びていますが、現生の爬虫類は体の横に張り出してから地面に接します。

ですので現生の爬虫類の姿勢はいわゆる「腹這い」です。

この男性は「(ステゴサウルスの標本と比較して) 腹這いに近かった」と証言していることから、やはり現生の爬虫類に近い姿勢であったように思われます。

恐竜系のUMAは多いですが、UMAといえどさすがに恐竜生存説はあまりに厳しく、夢は少し萎んでしまうものの、未知の大型爬虫類であれば可能性は残されますからこちらを推したいですね。

引き続きUMA、グリッチ、ゴースト等々、現実的なものからパラノーマルなものまで募集中です、お気軽にコメント欄に書き込むかメールしてください







2025年3月28日金曜日

前足1本、後ろ足1本、2本足の奇獣 ~ トカントンゴトラ


■前足1本、後ろ足1本、2本足の奇獣 ~ トカントンゴトラ

今回はトカントンゴトラ (Tokantongotra)。

UMAは未確認なため、大きさや姿は目撃者によってまちまちであり、捉えどころのないものが多いですが、トカントンゴトラはそれに加え情報が錯綜しており、UMAの中でも特にその姿を捉えづらいです。

さてトカントンゴトラを見ていきましょう。

とその前に、このUMAには大きなふたつの疑問があります。

まずトカントンゴトラはトカンディア (Tokandia) と同一かどうかというのがまずひとつ。

そしてふたつめが四足歩行する動物か二足歩行の獣人か、というものです。

このふたつの疑問は複雑に入り混じっており、トカンディアは一般的に大型の獣人、一方、トカントンゴトラはウシ、ウマのような四足歩行する動物であるものと二足歩行の獣人タイプとにわけられます。

トカントンゴトラの獣人タイプの話を読む限り、トカンディアと同一のように思われます。

しかし四足歩行タイプの動物と解釈している場合、当然ですがトカンディアとは全く姿が異なります。


個人的にはトカントンゴトラとトカンディアは同一、かつ獣人ではないかと本記事執筆時では判断しています。

四足歩行タイプのものはどうも、同じくマダガスカルの民間伝承上の生物、ソンゴンビー (Songomby) あたりと似ており、トカンディアとソンゴンビーが混同され、ミックスされたのがトカントンゴトラのように感じるからです。

今回はトカントンゴトラとトカンディアを同一の生物とみなし、かつ獣人として扱うことにします。(あと見解は変わるかもしれません)

ちなみにソンゴンビーは疾風のように素早いウシ (もしくはウマ) に似た生物で、人肉を好んで喰うといわれている怪物です。

それではトカントンゴトラ/トカンディアを見ていきましょう。

トカントンゴトラはマダガスカル語で「1本足」という意味で、これは前後肢が各1本ずつ合計2本と解釈されています。

しかしこれは欧米人による誤った解釈 (誤訳) ともいわれ「1本足」ではなく「(分かれていない) 1つの蹄 (ひづめ)」を意味し、実際には前後肢共に1対2本、つまり通常の四肢動物ではないかといわれています。

まあふつうの四肢動物と解釈するとパラノーマル感は薄れてしまいましたが、実在する可能性はグッと増すのでこれはこれで良しとしましょう。

尚、非現実的ながら、前後肢1本ずつ説をそのまま推す説もあり、必ずしも誤訳とは限りません。

さて、四肢動物だとして、トカントンゴトラは一体どのような姿をしているのか、というと全身真っ白の巨大な獣人です。

獣人であれば霊長類的、マダガスカルという土地柄を考えれば、これはもはやキツネザル一本に絞って間違いなし。

しかも真っ白ではないですが、白黒ツートンの現生種最大種のキツネザル、インドリ (Indri indri) はまさに大きさカラーリングもほぼ一致、決まり?

(インドリ)
(image credit by Wikicommons)

しかしどうやらトカントンゴトラはインドリよりもはるかに大きく、驚いたことに俊敏で特にジャンプが得意だというのです。

これはもう、同じくマダガスカルの獣人、トゥラトゥラトゥラトゥラ瓜二つです。

しかし、トカントンゴトラとトゥラトゥラトゥラトゥラは異なる生物だといいます。

1930年代、アンダシベ・マンタディア国立公園でハンティングをしていたフランス人森林官アンドロー (Andrault) 氏が至近距離で目撃したトゥラトゥラトゥラトゥラは、それはインドリと同じ白と黒のツートンカラーでした。

しかしインドリよりも遥かに大きく体のつくりもがっしりとしており、かつここがポイントで、顔がインドリよりも類人的 (人間に近く平面的) であったという証言があります。

但し、そうはいってもアンドローはキツネザル以外の霊長類とは思っておらず、未知の霊長類と認識していたといいます。

一方、今回紹介しているトカントンゴトラは体色が白一色、吻 (ふん) は付き出ておりトゥラトゥラトゥラトゥラとは明らかに区別できると主張されています。

とはいえ、両者がこれだけ似ているとその正体もトゥラトゥラトゥラトゥラと同じく大型のキツネザルの絶滅種、メガラダピス (Megaladapis) が候補に挙がっています。

本ブログではメガラダピスではなく、やはりパレオプロピテクス (Palaeopropithecus) を推しましょう。

上記のメガラダピスより小柄なものの、それでも最大種のパレオプロピテクス・マキシムス (Palaeopropithecus maximus) であれば体長1メートル、体重55キロに達し、インドリよりはかなり大きいです (インドリは最大個体でも70センチ、15キロ程度、通常9キロ)。

大きさ的に魅力は落ちるものの、17世紀まで生きていた可能性が示唆されており、俊敏さや跳躍能力はあまり期待できませんが、インドリより大きくかつ生き残っている可能性が若干ながら他の絶滅種よりも高い、という点で期待したいところです。