このブログを検索

2024年11月12日火曜日

砂漠のビッグフット ~ ボレゴ・サンドマン


■砂漠のビッグフット ~ ボレゴ・サンドマン

今回はボレゴ・サンドマン (Borrego Sandman)。

ビッグフットをはじめとする獣人系のUMAは、深い森や湿地帯がよく似合います。

灼熱と乾燥の荒野、あるいは巨大な霊長類が身を隠すことすら難しそうな砂漠地帯は、どう考えても獣人の出現場所としては不釣り合いです。

しかし、そんな「いるはずのない場所」で目撃されるからこそ、不気味さが際立つUMAがいます。

― 砂漠に現れた白い獣人 ―


ボレゴ・サンドマンが目撃されるのはアメリカ、その名前の由来ともなっているカリフォルニア州サンディエゴ郡のアンザ・ボレゴ砂漠州立公園 (Anza-Borrego Desert State Park) 内です。

この州立公園の面積は約2300平方キロメートルもあり、東京ドーム換算で約50万個分に相当する超巨大な自然公園です。

ボレゴ・サンドマンが砂漠で目撃されるといっても、サハラ砂漠のど真ん中のような砂だらけの場所に出没するわけではありません。

それでも乾燥した大地が広がり、比較的樹木の少ない荒涼とした地域です。

身長は8フィート、約2.4メートル。

二足歩行する類人猿的な姿はビッグフットとイメージが重なりますが、ボレゴ・サンドマンは全身が白毛で覆われているという点でも特異です。

この地域の先住民族に伝わる「悪臭を放つ人間のような生物」は、おそらくボレゴ・サンドマンと同一視されており、白毛という特徴がイエティ (Yeti)、いわゆるヒマラヤの雪男を彷彿とさせるためか、アボミナブル・サンドマン (Abominable Sandman) とも呼ばれます。

これはイエティをアメリカでは通常、アボミナブル・スノーマン (Abominable Snowman) と呼ぶことにかけた名称です。

(アメリカグマの亜種、シロアメリカグマの親子)
(image credit : Wikicommons)

― 1876年、砂漠で「人間」に話しかけた男 ―


ボレゴ・サンドマンは19世紀から目撃が続いており、特に1876年4月の目撃には、いかにこの生物が人間的な存在として受け止められていたかを示す逸話が残っています。

このとき、ターナー・ヘルム (Turner Helm) という探鉱者がサンドマンと遭遇したといいます。

19世紀の荒涼とした砂漠で、未知の巨大生物に遭遇したら、普通なら銃を抜くか、その場から逃げ出すでしょう。

ところがヘルム氏が最初に取った行動は、そのどちらでもありませんでした。

彼はサンドマンと意思疎通を図ろうと、自分が知っているいくつかの言語を駆使して話しかけたというのです。

ところが、サンドマンはそのいずれの言語にも反応を示しませんでした。

やがて生物が暴れ始めたため、ヘルム氏は手持ちのライフルで威嚇し、追い払わざるを得なかったといいます。

この話がどこまで信頼できるのかは分かりません。

しかし、もし最初から完全に野生動物だと認識していたのであれば、わざわざ言葉を使って意思疎通を試みるでしょうか。

また、巨大な野生動物、たとえばクマや大型ネコ科動物によって身の危険を感じたのであれば、ライフルで撃ってしまっても不思議ではありません。

それでもヘルム氏は撃たなかった。

そこには、目の前にいるものを単なる獣ではなく、「人間に近い何か」として認識していた可能性があります。

― 殺人事件まで「サンドマン」の仕業に ―


それから10年以上が経った1888年3月。

何者かによって惨殺された人物の殺人事件を捜査していたチャールズ・コックス (Charles Cox) 氏とエドワード・ディーン (Edward Dean) 氏は、その異様な手口から犯人は人間ではないと判断。

遺体が引き裂かれていたともいわれ、2人はこれをサンドマンの仕業だと断定しました。

そして2人は協力してサンドマンを探し出すことに成功し、ついには射殺。

その死体をサンディエゴへ送ったと主張しています。

ところが、ここでもUMAにはお馴染みの展開が待っていました。

「輸送途中で死体が紛失した」というのです。

UMAや怪奇事件ではあまりにもお約束の展開ですが、これほど惜しい話もありません。

本当に死体が存在したのなら最大の物的証拠になったはずなのに、証拠が手に入りそうになったところで、またしても消えてしまったのです。

― 決定的な証拠は、なぜか残らない ―


20世紀に入っても目撃情報は続きます。

キャンプ地がサンドマンの集団に襲撃されたという話や、巨大な足跡を発見して写真に収め、さらに石膏で足型まで採取したという話も残されています。

いずれも事実なら、ボレゴ・サンドマンの存在を証明する「決定的な証拠」になっていてもおかしくありません。

ところが、現実には物的証拠は毛一本すら残っていません。

1960~1970年代頃まで散発的に目撃は続いたものの、やがてその姿は完全に途絶え、現在に至ります。

― 正体は白いアメリカグマ? ―


さて、アメリカの獣人系UMAを考える場合、正体の筆頭候補として挙げられるのがアメリカグマ (Ursus americanus) です。

そのため、ボレゴ・サンドマンについてもアメリカグマを候補に挙げておきましょう。

ただし、普通のクロクマではありません。

候補となるのは、アメリカグマの亜種であるシロアメリカグマ (Ursus americanus kermodei) です。

シロアメリカグマはアメリカグマのアルビノではなく、遺伝的な特徴によって白い体毛を持つ個体が現れることで知られています。

そして和名から誤解しやすいのですが、すべての個体が白いわけではありません。

白い個体は全体の10~20%ほどとされ、白い個体はスピリット・ベア (Spirit Bear) の名でも知られています。

まあ、正体の候補といいつつ、スピリット・ベアの生息域はカナダのブリティッシュコロンビア州。

ボレゴ・サンドマンが目撃されたカリフォルニアとは、まったく場所が違うんですけどね。(笑)

それでも、乾燥した砂漠に2.4メートルもの白い獣人が立っていたという光景を想像すると、ビッグフットとはまた違った異様さがあります。

深い森なら、巨大な白い獣もまだ身を隠す場所があります。

しかし、見通しの利く砂漠で、全身を白毛に覆われた2メートル超の「人間のような何か」が歩いていたとしたら、その姿はむしろ隠れる場所のない大地だからこそ、目撃者の記憶に強烈に焼きついたのかもしれません。

そして1970年代以降、その姿は確認されていません。

ただ、目撃が途絶えたことと、サンドマンそのものが消えたことは同じではありません。

もし今もアンザ・ボレゴ砂漠のどこかに、あの白い獣人が身を潜めているのだとすれば――

灼熱の大地を照らす月明かりの下で、今夜も2メートルを超える白い影が、誰にも気づかれず歩いているのかもしれません。

(参照サイト)


UMA探しの旅は終わらない (国内外1000体以上のUMAが待っています)


スポンサーリンク

(関連記事)










0 件のコメント:

コメントを投稿