(image credit by のばたくみのさん)
「謎の漂着死骸」はUMAを構成する一大ジャンルです。
クラシックなところではニューネッシー、テコールタ・モンスター、ブロック・ネス・モンスター、アンダイ、シーサーペント等々、数えていたらきりがないほどです。
かつては巨大な水生生物が主でしたが、2008年にモントーク・モンスターが出現して以降、その流れは大きく変わりました。
(モントーク・モンスターについてはこちらの記事をどうぞ)
以前のものと比べるとより小型になり原形を留めている (生物の形はしている) ものの、いざその生物を特定しようとすると非常に困難なもの、そういったものが現在の主流です。
またモントーク・モンスターが陸生の四肢動物であったことから、水生生物だけではなく陸生の四肢動物が多いのも現在の特徴です。
残念なことに、日本ではモントーク・モンスターほど世界的にメジャーなものは発見されていません。
ですが、YouTubeののばたくみのさんがアップしているタイトル「5/8 浜松の海岸にて発見した謎の生物の死骸」にはモントーク・モンスター以降の「流れ」を感じさせる生物が撮影されています。
(image credit by のばたくみのさん)
旧サイトで10年ぐらい前に取り上げた生物で、海外のネーミング法則 (地名+モンスター) にならってハママツ・モンスター (Hamamatsu monster, 浜松モンスター) と勝手に呼んでいるものです。
現在はどうなっているか分かりませんが、当初この生物の正体を巡り「コブダイ」「ウバザメ」「スナメリ」の3つの候補が人気となっていました。
体長は2メートルぐらいでしょうか、皮膚の色は腐敗と焼けで参考になりません。
当初コブダイが一番人気だったと記憶しますが、頭部を見ると人間でいうおでこのあたりが隆起しており一番人気だったのも頷けます。
ですがこの生物は鎌状の胸びれ、三日月もしくは半月型の尾ビレを持ち、また背ビレがない (目立たない) ことからコブダイの確率は低そうです。
また、砂に少し埋まっているので確実ではありませんが、尾ビレがからだに対して平行についているように見えます。
このことから海生哺乳類の可能性が高いように思います。
漂着死骸の正体としてナンバー1の実績を誇る「ウバザメ」ですが、今回は上記の尾ビレの向きにより魚類であるサメは候補から外れます。
尾ビレの向きを無視するにしてもウバザメにしては歯が大きく鋭すぎますし、口の大きさも控えめで背ビレもなく、さらにサメの特徴であるスリット状に並んだエラ (鰓裂 - さいれつ) も確認できません。
ということで海生哺乳類に的を絞りたいと思いますが、頭部・前肢の形状からアザラシなどの鰭脚類 (ききゃくるい) やジュゴンではないでしょう。
やはりクジラの仲間 (イルカ含む) である確率が高そうです。
(image credit by のばたくみのさん)
口元に鋭利な歯がずらりと並んでいるのでハクジラの仲間、更にコブダイに見えてしまうおでこが特徴ですから、あまり口吻 (こうふん) が尖っていないクジラ (&イルカ) がベストです。
そうなると小型のハクジラ、つまりイルカか、もしくは大型のハクジラの子供ではないでしょうか?
頭部の形状ではゴンドウクジラの仲間かスナメリが、背ビレがない (目立たない) という点ではセミイルカもしくはスナメリが有力です。
ゴンドウクジラは背ビレがあり、セミイルカは口吻が長いため、上記両方の条件を満たしているのはスナメリということになりますが、どうでしょう。
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