■ヘビかトカゲか恐竜か? ~ ングマモネネ
ングマ・モネネ (Nguma-monene) はコンゴ共和国・コンゴ民主共和国で目撃されるUMAです。
「ングマ・モネネ」とはリンガラ語で「巨大なパイソン」または「巨大なボア」を意味するので、まあヘビの種類はともかく「大蛇」とといった意味ですね。
アフリカのUMAらしく、目撃情報によれば体長は30~50フィート (約9~15メートル) ととてつもない大きさ、大木のように太く体の厚み (直径) は3フィート (約90センチ) もあります。
頭部のシルエットはヘビに似ており、二股に分かれた舌を持つといいます。
しかしヘビらしいのはそれぐらいで、その名前が意味する「大蛇」とは裏腹に四肢を持ち、実際にはヘビではなくオオトカゲに似た爬虫類のようです。
ではただの大きなトカゲかというと、またそれも違い、背中には背骨に沿ってステゴサウルス (Stegosaurus) のような菱形の骨板を持ちます。
目撃されるのは河川沿いであることが多く、特にウバンギ川 (Ubangi River / Dongu-Mataba) やその周辺での目撃が多いことからリバー・モンスターに近い存在です。
実際、完全な水棲でデンキナマズやデンキウナギのように強力な電流を発し獲物としとめる、なんて説もあります。
ここらへんでコアなUMAファンならお気づきの通りコンゴ共和国のUMA、ムビエル・ムビエル・ムビエル (Mbielu Mbielu Mbielu) やケニア共和国のUMA、ムフル (Muhuru) なんかと似ています。
ムビエル・ムビエル・ムビエルもリンガラ語のUMAで「背中に板を生やした動物」という意味になるといい、ムフルもステゴサウルス系の恐竜として描かれることがあります。
ムビエル (Mbielu) という単語を3度繰り返すと「背中に板を生やした動物」になるという驚異の文法構造はさておき、このングマ・モネネ、ムビエル・ムビエル・ムビエル、ムフルらは相互に良く似ています。
ングマ・モネネの方がより広範囲で目撃されている感じではありますが、コンゴ共和国を中心とした河川での目撃が多く、またいずれも爬虫類的な容姿を持ち、なんといっても背中に骨板が大きな共通点があります。
というわけで、共通点があるというより、ムビエル・ムビエル・ムビエルと同一の生物を指しているんじゃないか説、さらにはモケーレ・ムベンベも同じなんじゃないかと言われる始末です。
取り敢えずはそれぞれ全部別物として考えましょう、UMAは沢山いた方が楽しいですからね。
その正体はやはり恐竜、前述の通り、特にステゴサウルス生存説の人気が高かったようです。
ですが、現在ステゴサウルスは完全な陸棲と考えらえているのと、北米でしか化石が見つかっていないことから、最近はスピノサウルス (Spinosaurus) の方がその正体としては人気が高いようです。
なによりジュラシック・パーク3に登場し、ティラノサウルスを倒すほどの役回りを演じたのが人気の秘訣ではないでしょうか。
スピノサウルスはアフリカ大陸で化石が発見されている上、近年の研究で水棲・半水棲の恐竜であった可能性がより高まっており、ングマ・モネネの正体としてはうってつけなんですね。
現実的な路線ではやはり未発見のオオトカゲやヘビの大型種が候補になるでしょう。
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