2020年6月3日水曜日

先史時代の爬虫類か、それとも哺乳類か? ~ グレイシャー・アイランドの怪物

(original image credit by FANDOM)

■グレイシャー・アイランドの怪物

漂着死骸系UMAはたくさん存在しますが、多くのものは腐敗が進み肉塊と化してるものが多いです。

それこそが謎の生物へと変貌している原因であるからす。

特にクラシックなものはその傾向が顕著です。

しかし中には腐敗がそれほど進行していないにもかかわらず、その動物が特定できなかったケースも少ないながら存在します。

そのひとつが今回紹介するグレイシャー・アイランドの怪物で、一般的に欧米ではグレイシャー・アイランド・カーカス (Glacier Island Carcass「グレイシャー・アイランドの死骸」) と呼ばれます。

グレイシャー・アイランド (Glacier Island) はアラスカ南部に浮かぶ小さな島です。

1930年11月10日、 ジュリー・オレアリー (Jerry O’Leary) 氏とチャールズ・ギブソン (Charles Gibson) 氏によりその怪物は発見されました。

厳密に言えばこれは漂着死骸というわけではなく、流れ着いた氷河の上に氷漬けになっているものでした。

それ故、非常に状態のいい死骸であったといいます。

ふたりの大雑把な計測によれば、頭部が6フィート (約1.8メートル)、体が20フィート (約6メートル)、尾が16フィート (約4.8メートル) で全体でおおよそ42フィート (約13メートル) ありました。

爬虫類的な外見をしているものの全身は毛皮で覆われていたと主張しています。

オレアリー氏はキツネ農場の経営者でギブソン氏はその農場の従業員です。

ふたりはその謎の生物の肉をキツネの餌にしようと考え、肉を切り取ってみたところ見た目も臭いも馬肉そのものだったといいます。

さてこの話を聞いてどう思ったでしょう?

これだけ聞くと漂着死骸系を見慣れている人は、「ああそれはきっとウバザメの死骸に違いない」と思うかもしれません。

「全身が毛皮で覆われた爬虫類」は一見矛盾していますが、漂着死骸の中には脂肪の繊維が毛羽立ち毛皮のように見えることは多々あります。

またニューネッシーの例を出すまでもなく、ウバザメの腐乱死体は頭骨が小さいため絶滅した海生爬虫類 (プレシオウサウルス等) のように見えることがあります。

(ニューネッシー)
(image credit by Michihiko Yano/Wikipedia)

しかし大前提を忘れています「死骸のコンディションは非常に良好」であることです。

つまりそれほど腐敗していなかったということです。

自分たちの農場のキツネたちに餌として与えようと思ったことでもそれが分かります。

腐乱したものを農場のキツネたちに与えようとは思わないはずです。

この謎の生物の発見は当時の新聞にも取り上げられ、瞬く間に全米中に噂が広まりました。

噂を聞きつけこの生物に興味を持ったのが全米森林局のチャールズ・フローリー (Charles Flory) 氏とチュガッチ国立公園の責任者W.J.マクドナルド (W.J. McDonald) 氏です。

マクドナルド氏は6人の調査隊を組み、遠征することに決めました。

マクドナルド氏による詳しい調査により、オレアリー氏らの証言では分からなかったことがいくつか判明します。

「体長は24フィート (約7.3メートル)、ゾウに似た頭部の大きさは4.9フィート (約1.5メートル)、頭部正面から突き出た吻 (鼻) の長さは3.25フィート (約1メートル)。

頭部は胴体に直接接続されており首に該当する部分はなし、頭部の付け根から体の後端までが6フィート (約1.8メートル)、恐竜のような尾は14フィート (約4.3メートル)。

37の椎骨が確認できましたが、尾骨のいくつかは紛失しているようでした」

(ケナガマンモス)
(image credit by Thomas Quine)

これらの詳細な計測から、マクドナルド氏は明確にしていませんが、おそらくはマンモス (ケナガマンモス) であったのだろうといわれています。

毛皮で覆われていたことで第一発見者であったオレアリー氏らは「死骸の状態が良好」と言っていたのでしょうか、マクドナルド氏をもってもマンモスと断定できなかったことからそこそこ腐敗は進行していたのかもしれません。

頭部がゾウ (マンモス) 的であることを認めつつも断定できなかったのはやはり腐敗によるものでしょう。

ただし、ゾウではありえない14フィートもある「恐竜のような尾」を持つことを筆頭に、ゾウのような鼻が頭部からではなく胴体から直接出ていた、いやいや、頭部は爬虫類的だった等、情報は錯綜しており謎多き死体であることは確かです。

UMA好きの方の中にはトランコを連想した人もいるのではないでしょうか。

(トランコ)

トランコはゾウの鼻のような器官をもった海生生物で1925年に南アフリカのビーチに打ち上げられた謎の死骸です。

結局十分な調査をしないまま波にさらわれてしまったため正体はわからないままです。

それではグレイシャー・アイランドの怪物はどうなったのか?

こちらは着岸していたものの、所詮流氷ですからそのうち流されてしまい行方知らずとなってしまいました。

(参照サイト)
PBS

(関連記事)
 21世紀以降もっとも話題となったUMA ~ モントーク・モンスター




 中国で捕獲された生きているヒューマノイド生物


 マリブビーチのグロブスター

 ブルームのビーチに打ち上げられた謎の生物

 ネッシーは死なず ~ アバディーンのネッシー死骸

 ニュージーランドに流れ着いたドラゴンの骨格





 ジョージアで撮影されたヤング・ビッグフット

 クラスノウラリスクのスケルトン・フロッグ

 タイの漁師が撮影した謎の水中生物



 イングランド、マージー川のツチノコ・モンスター (マージー・モンスター)



0 件のコメント:

コメントを投稿