石を割るとその中から生物が出てきた。
にわかには信じがたいこの現象ですが、みなさんが想像するよりもずっと多くの報告がなされています。
そして不思議なことに、この石から出てくるのは、そのほとんどが「カエル (及びヒキガエル)」です。
レアなケースではイモリが出てきたというものもあるようですが、カエルと同じ両生類という共通点があります。
その多くは死んでいるものの、化石化しているわけではなく、単独でミイラ化してたり、中には石を割ったとき、生きたカエルが出てきた、というと報告すら相当数含まれています。
石を割ったことで空気に触れ、石の中で仮死状態にあったカエルが蘇生したのだ、との主張もありますが、なぜ仮死状態になれたのか、なぜその状態でとんでもない年月死なずに仮死状態でいられたのか等、そういった説明はされていません。
なお、生きて飛び出てきたカエルでも数分程度ですぐに死んでしまうケースが多いようです。
(ブース博物館に展示されているヒキガエルとその石)
数ある「石の中で眠るカエル」の話の中でも、おそらくもっとも有名なのはイギリスのブライトン・アンド・ホーヴ (Brighton and Hove) にあるブース博物館 (Booth Museum of Natural History) に展示されているものでしょう。
ここにはその石とその中から出てきたミイラ化したヒキガエルが展示されています。
博物館に寄贈したアマチュア考古学者チャールズ・ドーソン (Charles Dawson) によれば、1899年、イギリスのイーストサセックス (East Sussex) で2人の採石場作業員によって発見されたもので、割った石の中からミイラ化したヒキガエルが出てきた、と主張しています。
しかしながらドーソンが関与した歴史的発見の多くは後に「偽者」であることが発覚しており、おそらくこれもフェイクであると考えられています。
その証拠に、ミイラ化したヒキガエルはその発見時点で相当の年月が経っているはずにもかかわらず、発見からすぐにミイラ化したヒキガエルは縮み始めた (つまり乾ききっていなかった) ことが判明しているからです。
ただし、個人的にはこういった「捏造作品」も時間が経つとなかなか味があって面白く、決して嫌いではありません。
(参照本)
フェノメナ【幻象博物館】/J・ミッチェル+R・リカード
the UneXplained/ Dr. Karl P.N. Shuker
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