2020年1月20日月曜日

カエルの細胞から創られた生きているロボット ~ ゼノボット


■カエルの細胞から創られた世界初の生体ロボット ~ ゼノボット

ついにカエルの細胞からロボットを「創る」ことに成功しました。

使用されたのはアフリカツメガエル (Xenopus laevis) の幹細胞で、かれらの学名ゼノプス (Xenopus) とロボット (robot) を融合し、この生体ロボットはゼノボット (xenobots) と命名されました。

ゼノボットを開発したのばバーモント大学のロボット工学・AIの権威ジョシュア・ボンガード (Joshua Bongard) 教授とタフツ大学の生物学者マイケル・レヴィン (Michael Levin) 博士。

(ゼノボット)
(image credit by Guardian)

ロボットとはいえ、ゼノボットのサイズは1ミリ未満と極小、2対 (?) の足をもった四肢動物のミニチュア版は、自由行動せず人間によってプログラミングされた行動のみを遂行します。

つまり「プログラミングできる生物」です。

ゼノボットは細胞が内包する初期エネルギーのみで動作し、口のようなエネルギー取り込み口を持たないため燃料切れと共に活動は停止、つまり「死に」ます。

「寿命」はおよそ1週間から最大で10日間。

その間にプログラミングされた行動を遂行し、今後たとえば海洋汚染で問題となっている微小プラスチックや有毒物質の回収といった利用に期待されています。

役目を終えたゼノボットが死んでしまうと聞くと、映画ブレードランナーレプリカント (アンドロイド) の寿命が4年で尽きるのと似た悲哀を感じさせますね。

ロボットといえばやはり強度・耐久性・そして加工のしやすさから金属製もしくはプラスチック製を選択されるのが常ですが、ゼノボットはそれらの利便性を捨てた細胞からつくられています。

しかし生体であることから大きなメリットがあります、体に損傷を受けた際に「自己再生」が可能なこと、また役目を終え「死んだ」際には、自然界の生物同様に分解され土に戻ることです。

いかなる場所でも使い捨てが可能なエコフレンドリーなロボットです。

今後ゼノボットをアップデートさせ、血管、神経系、感覚細胞、そして初歩的な目までも備えさせ、また哺乳類の細胞からゼノボットをつくることにより乾燥した環境 (現在のゼノボットは水中のみ) でも動作させることができる日がくるかもしれないとレヴィン博士はいいます。

ゼノボットのアップデートが繰り返され、昆虫サイズ、小動物サイズへと移行し、究極的にはSFの古典であるアンドロイド (人造人間) 的容姿を得ることも不可能ではないかもしれません。

しかしもし、そこまでゼノボットがアップデートされた場合、果たしてゼノボットはロボットなのか生物なのか?

オックスフォード上廣応用倫理センター (Oxford Uehiro Centre for Practical Ethics) のトーマス・ダグラス (Thomas Douglas) 氏によれば、たとえば「痛み」を経験するような能力、つまり精神活動を可能とする神経組織を獲得した場合に倫理的問題に発展するものと考えます。

初期ゼノボットは神経組織を持たないだけでなく顕微鏡サイズでありそういった問題に発展することはないでしょう。

とはいえ、ゼノボットの大型化に伴いたとえ神経組織を持たないにしても、見た目がかわいいとか動物的に見える、究極的には単純にかわいそう、といった感情論で、近い将来、問題視される可能性は十分ありえます。

現時点では上述した海洋汚染の浄化や医療分野での活用に注目が集まっていますが、米国では軍事利用を模索しているようです。

ゼノボット兵士が誕生する日が来るかも?

(参照サイト)
Gardian

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