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2024年6月23日日曜日

小さなサーベルタイガー? ~ ティグレ・ダンテロ


■小さなサーベルタイガー? ~ ティグレ・ダンテロ

サーベルタイガーはUMAやB級映画の世界でも人気ですが、概ねとんでもなく巨大です。

これはおそらく恐竜 (もしくは古生物) の影響が大きいのだとは思いますが「絶滅種 = とんでもなく巨大」です。

まあ現生種より大きなものが実際に多かったのは事実ですが。

実際のところ、サーベルタイガーはどうだったのか?

サーベルタイガーの最大種を含むのがスミロドン属 (Smilodontini) で、最大のものはスミロドン・ポプラトル (or スミロドン・ポプラトール or スミロドン・ポピュレーター, Smilodon populator)。

最大で体長2.3メートル、体重430キロ超ぐらいと推測されており、史上最も大きい (最重量の) 大型ネコ科動物のひとつといわれています。

十分大きいですが化け物級ではありません、なんなら現生のアムールトラ (Panthera tigris altaica) の最大個体は体長だけならもっと大きなものも存在します。

ただスミロドンはがっしりとしており、同じ体長であれば現生のトラより遥かにスミロドンの方が重かったでしょう。

ちなみにスミロドンの最小種、スミロドン・グラシリス (Smilodon gracilis) は大きな個体でも100キロ行くかどうかでした。

さて南米ではサーベルタイガータイプのUMAが多いですが、今日はその中からティグレ・ダンテロ (Tigre dantero) です。

南米北部のベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルーで目撃されるサーベルタイガーで、なんと大きいどころかこの地域に生息するジャガーと同じぐらいかそれよりも小さいといわれ、UMAとしては大変珍しいです。

ジャガーの体長は大きくても2メートルを超えることはなく、また体重は50~100キロ程度、前述のスミロドンの最小種、スミロドン・グラシリスとほぼ同じ大きさです。

ティグレ・ダンテロとはスペイン語で「バクを食べるトラ」という意味だそうで、サーベルタイガーもしくは砕歯目 (さいしもく) のティラコスミルス (Thylacosmilus) がその正体として候補に上がっています。

どうでもいいですが、いつの間にかティラコスミルスは有袋目から砕歯目に目が変わったんですね。

目撃は幾度かあり、その中でも比較的近年の1991年の目撃記録は詳細なものです。

目撃したのは、先住民族ペモン族のティルソン・ソーサ (Tirson Sosa) という名の50歳のハンターで、その生物はジャガーほどの大きさがありました。

警戒するようにゆっくりと茂みから出てくると水たまりの水を飲み始めました。

前肢が後肢よりも長くがっしりとしていたといい、何よりも口からは大きな二本の牙が出ていました。

体にジャガーのような模様は一切なく、かといってピューマのような長い尾をもっているわけでもなく短い尾をしていました。

南米にはジャガーもピューマも棲息していますが、野生動物に見慣れた先住民族がどちらでもなかったと証言しており、後にサーベルタイガーのイラスをを見せられるとまさにこの生物だったと答えたといいます。

尚、未確認動物学者のカール・シューカー氏はサーベルタイガーが生き残っているにも関わらず発見されない条件として小型化し半水棲の能力を得とくすることを挙げており、この小さなサーベルタイガー、ティグレ・ダンテロの特徴を歓迎しています。








1 件のコメント:

  1. 半水棲のネコ科って猫耳のカワウソみたいなイメージになるのかな?想像がしにくいなあ

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