2020年1月30日木曜日

ガンジス川の9メートルの伝説の巨大青ウナギ


■古来より伝わるガンジス川に生息する9メートルの巨大青ウナギ

海の魔物、クラーケンは全長2キロメートルだとか小島ほどの大きさ等、とても大きさだけを聞くと現実感の乏しいUMAですが、その多くは頭足類の特徴を有しており、ダイオウイカ等が誇張されている可能性があります。

実はガンジス川にもクラーケンを思わせる伝説的生物の目撃情報があります、巨大青ウナギです。

(ダイオウホウズキイカ)
(image credit by The Christian Science Monitor)

そのウナギは全長は300フィート (約91メートル) とやはり現実感に欠けるものですが、もともとは3世紀頃のイタリア人ラテン文法学者ガイウス・ユリウス・ソリヌス (Gaius Julius Solinus) が自身の著書「世界の驚異 (De mirabilibus mundi)」において30フィート (約9.1メートル) の巨大ウナギとして登場させたのがはじめだといいます。

伝聞が伝聞を重ね300フィートまで巨大化してしまったようです。

とはいえ30フィートでもよっぽどな大きさですが、300フィートよりはまだ現実感があるのでこの怪物の体長は30フィートとしておきましょう。

もう一つのハードルが体色の「青」です。

ウナギはそれほど派手な体色をしておらず、やや青みを帯びている個体はいるものの多くは黒から暗褐色といった感じです。

この体色からガンジス川の巨大青ウナギの正体を、より体色の派手なウツボとする説もあります。

ちなみに最大のウツボはオナガウツボ (Strophidon sathete) の体長4メートル、長さでは及ばないもののドクウツボ (Gymnothorax javanicus) は3メートル、30キロという記録があります。

他にウナギの仲間で巨大になるものはアナゴ

以前に紹介した巨大アナゴは6メートル (実際にはせいぜい3メートル程度とも) という巨大さで大きさ的には十分です。

(巨大ヨーロッパアナゴ)

ただしウツボもアナゴも基本海生であり、汽水域程度ならまだしもがっつりガンジス川に生息しているとはなかなか考えづらいところです。

さらにいえば、ガンジス川にウナギが生息しているかどうかもわかりません。

捕獲情報ではなくあくまで目撃情報ということを考えると、ガンジス川の巨大青ウナギの正体は巨大なナマズの誤認であった可能性も考えられます。

近年のガンジス川は汚染がひどく、ガンジス川に生息する大型の生物のひとつ、ガンジスカワイルカ (Platanista gangetica) も絶滅の危険にさらされています。

現在の環境では大型の生物はより住みにくくなっていることでしょう。

現在と比べれば遥かに綺麗であったであろう3世紀のガンジス川において、30フィートは難しいにしろそれに準ずるような巨大なウナギ、もしくはナマズが生息していたのかもしれません。

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1 件のコメント:

  1. ウナギって結構長生きする個体もいるみたいだが、どこまで大きくなるのかな?昔親父が釣ってきたウナギは110cmぐらいあったけど、あれの9倍かあ

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