■3本足のモンスター ~ エンフィールド・ホラー
1973年4月25日、アメリカ、イリノイ州ホワイト郡の小さな村エンフィールド (Enfield)、この日の21時頃、グレッグ・ギャレット (Greg Garrett) 君という10歳の少年が奇妙の生物に襲われました。
謎の生物は少年の足を踏みつけ履いていたテニスシューズをズタズタに引き裂来ました。
少年の足には生物に襲われたときにつけられた爪痕がはっきりと残っていました。
少年が襲われて30分後、少年の隣人であるマクダニエル家を生物が襲います。
父親ヘンリー・マクダニエル (Henry McDaniel) の二人の子供、ヘンリーJr. (Henry Jr.) とリル (Lil) が「なにか」が窓に取り付けたエアコン部分から侵入しようとしていると怯えながら父親に告げたのです。
子どもたちの話を聞いていたその時です、「なにか」が玄関を引っ掻く音を家族全員が聞くこととなります。
ヘンリー氏は野生動物かなんかだろうと玄関を開けると、そこには「赤い目をした怪物」が立っていたのです。
驚愕したヘンリー氏はすぐさま扉を閉め、急いで懐中電灯と拳銃を取りに行きました。
再び玄関に戻り意を決して扉を開けるとやつはまだそこにいました。
ヘンリー氏は拳銃を4発撃ちそのうち1発が命中しましたが、致命傷とはならず怪物は逃げていったといいます。
その怪物は優れた跳躍力をもっており、50フィート (約15メートル) の距離をわずか3跳びで逃げおおせました。
のちにヘンリー氏が警察に怪物について語りました。
「短い身体の胸部からは小さな腕が出ており、3本の足、そして懐中電灯ほどもある大きなピンク色の目をしていました。
身長は4.5フィート (約1.38メートル)、灰色でした、、、やつは家に侵入しようとしたんです!」
この異型のUMAをエンフィールド・ホラー (Enfield Horror) もしくはエンフィールド・モンスター (Enfield Monster) といいます。
時系列的に並べましたが、最初に襲われたとされるグレッグ・ギャレット君の証言は、実はマクダニエルファミリーの騒ぎがあったあとに判明したものです。
のちにこの少年の証言は狂言であったことが分かっています。
「M氏 (ヘンリー・マクダニエル) をからかいたかっただけさ、記者の人たちと楽しい時間 (とき) を過ごすためにね!」
クッソ生意気なギャレット君、失礼。
さて、こんな生物が果たして存在するのか?
3本足の時点で既にもう無理な上に、懐中電灯サイズのピンク色の大きな目、前肢があまり発達していおらずおそらく二足歩行、そして目をみはる跳躍力、銃で打たれても不死身。
しかし、、、
足が3本ではなく、2本+ (足のように太い) 尾であったとしたら?
暗闇にいる動物の目が室内のライトに照らされて本来の大きさ以上に大きく見えただけだとしたら?
後肢が発達しており前肢が小さな生物、そして後肢で跳躍しながら移動する動物。
銃で撃たれても平気、なのではなく、実は当たっていないもしくは急所を外れた、また頭を撃ち抜かれたわけでもなければ即死するわけではないので逃げることは可能。
そうなると暗闇であり、動物をド真正面の上から見れば胴体は短く見えるものですし、実はこの生物、ヘンリー氏がいうほど奇妙な姿をしていないのでは?という疑惑も持ち上がります。
ずばりそれはカンガルーでは?
テレビや本などで見知った動物でも、実物を見慣れていない動物を即座に把握することは困難です。
カンガルーが本来生息していないアメリカ、子どもたちから「なにか」が部屋に侵入しようとしていたという情報を聞き疑心暗鬼になっているさなか、闇夜に見慣れない動物が立っていたらパニックになり誤認する可能性もありえます。
しかしカンガルーがなぜアメリカに?
たしかにそれは謎、しかしこの時代、既にペットとしてカンガルーが飼われていたのもまた事実。
実際、インディアナ州を挟み隣接するオハイオ州の男性から、その「怪物」は自分の飼っていて脱走したカンガルー、メイシー (Macey) では?という問い合わせがありました。
マクダニエル氏は同年5月6日の午前3時、隣家の飼い犬の鳴き声に目が醒め、窓から再度エンフィールド・ホラーを確認したといいます。
しかしエンフィールド・ホラーが目撃されたのはこれが最後、マクダニエル氏はカンガルー説を一蹴するも彼以外の目撃はその後もなく真相は藪の中です。
(参照サイト)
The Paranormal Guide
MYSTERIOUS UNIVERSE
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ジャージーデビルだったりして。
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