2020年7月14日火曜日

深海で火星人見つかる ~ E.T.スポンジ (ET海綿)

(image credit by PBS)

■深海の火星人 ~ E.T.スポンジ (ET海綿)

今じゃまず見かけませんが、クラシックな火星人はタコ型で描かれています。

巨匠H・G・ウェルズ氏の「宇宙戦争」から火星人といえば「タコ型」というのが浸透したといわれています。

足が細いのは火星の重力が地球の約1/3しかないことに基づき、体を支えるのが地球より容易であり四肢は退化していくだろうという考えからです。

それに比べ頭部が際立って大きいのにも理由があります。

19世紀、火星には「人工的に造られた運河」があると信じられており、こういった人工物を建設するということは非常に高い知能を有している、つまりは大きな脳 (= 巨大な唐物) を携えた火星人が生息していると考えれていたからです。

結果として地球のタコみたいな姿になってしまったというわけです。

さてそんなひょろひょろとした足に頭部だけでかいというクラシック火星人を思わせる生物が発見されました。

(E.T.カイメン)
(image credit by NOAA)

発見されたのは火星ではなくもちろん地球、ハワイから南西1300キロの地点の水深2400メートルの深海です。

海底から伸びる細長い「足」の先端に火星人のタコを思わせるマンジュウ型の「頭部」が乗っかっています。

このアンバランスなシルエットはまさにクラシックな火星人のそれです。

これはガラス海綿 (六放海綿) の新種で「雄大なる異星人 (エイリアン)」とか「壮大なる異星人」とかいった意味である「アドベナ・マグニフィカ (Advhena magnifica)」という学名が与えられました。

この学名の「異星人 (エイリアン)」はタコ型火星人からではなく、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画「E.T.」に登場した宇宙人E.T. (Extra-Terrestrial「地球外生物」) の頭部と細長い首を彷彿させることに由来します。

このことからこのカイメンは通常「E.T.スポンジ (ETカイメン)」と呼ばれます。

(image credit by NOAA)

カイメンという一般的には地味な存在という特性上、あまり脚光を浴びることのない生物ですが、このアドベナ・マグニフィカに至ってはその突飛な容姿からE.T.になぞらえ各方面で引っ張りだこです。

正確な大きさは分かりませんが、E.T.頭部 (カイメンの体) は高さが8~10センチぐらい、首 (カイメンの茎) はそれの4倍以上ということなので、全体で40~50センチぐらいといったところでしょうか。

食性は他のカイメンと変わらず、濾過捕食によるバクテリアや小型プランクトンということです。

食玩 TOMYのチョコベーダーシリーズでクラシックな火星人やE.T. (厳密にはETではないですが) もフィギュア化されているので紹介します。



上の写真が「A-25 火星人」と「U-25 ソンブレロ型UFO」、下の写真が「A-29 超友好型宇宙人」と「U-29 つぼ型UFO」です。

(参照サイト)
Sydney Morning Herald

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