■緑色の卵黄から産まれたニワトリが産んだ卵の卵黄は何色?
2019年、インド、ケララ州マッラプラム (Malappuram) で小さな養鶏場を営むシーハブディーン (Shihabudheen) さんの飼う鶏の1羽が緑色の卵黄をもつ卵を産むことが分かりました。
さすがに気味が悪く彼も家族も誰も食べようとはしなかったといいます。
この奇妙な卵黄の卵は果たして孵化するのだろうか?
孵化したとしたらどんなニワトリが産まれ、どんな卵を産むのだろうか?
シーハブディーン氏は試しに緑色の卵黄をもつ卵を孵化させてみることにしました。
(実際のシーハブディーン氏のゆで卵)
驚いたことに緑色の卵黄をもつ卵から雛は次々と孵り、なんの問題もなく育っていきます。
もちろん緑色の卵黄をもつ卵を産む親鳥と一緒で見た目は他のニワトリと変わりありません。
5羽の雌鶏が大人になりました。
その子たちはどんな卵を産むのか?
不思議なことにその親のDNAを受け継いだ5羽も親鳥のように緑色の卵を産んだのです。
(image credit by Singular Fortean)
2020年5月現在、親鳥と合わせ合計6羽が毎日緑色の卵を産んでいます。
シーハブディーン氏は卵がふつうに孵化し問題なく成長することを確認し、食べても平気だろうと考え食べてみることにしました。
味に違いは?
色こそ違えど、緑色の卵黄は通常の黄色の卵黄と変わらない味だったそうです。
シーハブディーン氏は味に問題ないことから、この奇妙な緑色の卵黄を販売する計画を立て、緑色の卵黄の卵をどんどん孵化させました。
ただし安全性が確認されなければいけないため、大学の研究者らによって検査が行われることになりました。
これさえクリアすればケーララ州どころかインド中、いや世界に向けて世にも奇妙な緑色の卵黄の卵を販売することができるでしょう。
金の卵は産まずとも緑色の卵黄を持つ卵を産むニワトリは巨万の富を生み出すに違いありません。
大学側の提案した実験は実にシンプルです。
大学側は外部的要因、つまりニワトリが摂取している飼料が卵黄の色に影響を与えていると考えています。
しかしシーハブディーン氏は通常の餌しか与えていないと言っていたので、ニワトリ自身の要因、つまり遺伝的要因であればいかなる餌を与えても緑色の卵黄のものを産むはずです。
そこで大学側が用意した「通常の飼料」を与え続けても卵黄の色が変わらなければ遺伝的要因、卵黄の色が黄色に変化していったら外部的要因と判断できます。
大学に数羽を持ち帰り大学が用意した飼料を与えることにしました。
また、シーハブディーン氏の農場に残された鶏たちに対しても大学側が用意した飼料を与えるよう指示しました。
そして2週間後、、、
徐々に卵黄は緑から黄色へと変化し、ついには通常の黄色い卵黄になりました。
やはり餌に原因があったようです。
(マルバキンゴジ)
(image credit by Vinayaraj)
大学側はケーララ州で自生するハーブ、マルバキンゴジカ (Kurunthotti/Sida cordifolia) をニワトリたちは摂取し、それが卵黄の色を変化させていたと結論づけました。
シーハブディーン氏は特別な餌を与えていないと主張しており、実際、大学の検査も快く承諾していたことからマルバキンゴジカを意図的に与えていたとは思えません。
何らかの原因で与えていた飼料にマルバキンゴジカが混入していたのでしょう。
不思議なのは特定のニワトリにだけそれが作用したということです。
いずれにしてもシーハブディーン氏の世界卵黄緑化計画は残念ながら頓挫してしまいました。
(参照サイト)
THE INDIAN EXPRESS
Singular Fortean
The NEWS Minute
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これって生でも緑色味なんですかね?鉄分が凄く多いタマゴなのかな?謎ですね!
返信削除生でも緑色のようです。
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