今回は日本のUMA、エディ (Eddie) です。
タキタロウ、ナミタロウに続くまたまた日本の魚類系UMAです。
かなりマイナーですよね、忘れ去られているといっても過言ではありません。
江戸川で目撃されることからネッシー風にエディなるニックネームで呼ばれます。
エディは淡水魚ながら体長は2メートルを超えるといわれる怪魚です。
但し、実際のところ、UMAと呼んでいいのかどうか微妙な存在です。
というのも「江戸川のエディ」は実在することが確実にわかっており、捕獲もされているからです。
本来、捕獲されている時点でUMAではありませんが、にもかかわらずUMAでもあることは後述しましょう。
では江戸川のエディとはいったいなんなのか?
もともとは「江戸川のエディ」とは江戸川で釣れる巨大魚、アオウオ (Mylopharyngodon piceus) につけられたニックネームです。
アオウオはソウギョ (Ctenopharyngodon idellus)、コクレン (Hypophthalmichthys nobilis)、ハクレン (Hypophthalmichthys molitrix) と共に「四大家魚」と呼ばれる魚のひとつです。
四大家魚は食性の違いから同じ河川に棲み分けできます。
アオウオは貝類を主食とするために川底に、ソウギョは草食性のため川岸に近いところに、コクレンは動物性プランクトンを主食とするため中層に、そしてハクレンは浮いた植物性プランクトンを主食とするため上層に暮らします。
ちなみにアオウオ、ソウギョ、コクレン、ハクレンの英名はそれぞれ「Black carp (黒い鯉)」「Grass carp (草の鯉)」「Bighead carp (頭の大きい鯉)」「Silver carp (銀の鯉)」と呼ばれ、微妙にニュアンスが異なります。
いずれも日本に移入されており1メートルを超す大型魚ですが、特にアオウオとソウギョは本場中国では2メートル級にまで成長します。
特にアオウオには1.9メートル、109キロという信じられない (特に体重) ような記録があるようです。
(巨大なコイ、パーカーホ)
パーカーホは未確認ながら最大3メートル、300キロに成長するなんて言われていますが、さすがにそれはちょっと誇張しすぎのような気がします。
日本の河川は中国の河川ほど大きくないためそこまで巨大化することはあまりないようです。
とにかく「江戸川のエディ=アオウオ」なんですね。
但し、この「江戸川のエディ」という呼称が定着しなかったのは、どうもUMAでもなんでもない実在する魚をUMA呼ばわりすることに釣り人たちが不快感を示したからともいわれています。
自分たちの狙っている釣魚を怪物呼ばわりされるのは迷惑!と思う人々の気持ちも分かります。
ところがこのことが功を奏し (?) エディはUMAに変貌するのです。
元は江戸川で釣れるアオウオのことをエディと呼んでいたのに、定着しなかったことにより時間と共に「アオウオが正体らしい」と曖昧になってくると、江戸川で釣れる大型魚をエディと呼ぶようになってしまいます。
そして果ては「江戸川には2メートルを超す巨大なUMAが潜んでいる」となるわけです。
実際のところその正体がアオウオだとして、日本に生息する四大家魚の中でぶっちぎりで生息数の少ないアオウオが、しかも2メートル級まで成長するというのは奇跡に近くUMAとして扱ってもいいぐらいでしょう。
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