■カナス湖の怪物 ~ カッシー (ハナス湖のハナッキー)
以前、河口湖の巨大亀、カッシーを紹介しましたが、元祖カッシーは今回紹介するカナス湖の怪物のニックネームです。
元祖カッシーもなにも、そもそも河口湖のUMAをカッシーと呼んでいいのかも微妙ですけどね。
さてカナス湖の怪物を見ていきましょう。
カナス湖 (Kanas Lake) は中国最北端、新疆 (しんきょう) ウイグル自治区のアルタイ地区に位置し、ロシア、モンゴル、カザフスタンの国境近くにある湖です。
カナス湖は他にハナス湖 (Hanas Lake)、ハナシ湖 (Hanasi Lake) という名でも知られ、湖の呼び名が異なることから、カッシーではなく「ハナス湖のハナッキー」とも呼ばれます。
以前の記事ではこの生物に触れた時にハナッキーの方で紹介していますが、今回は正当なカッシーの方で紹介します。
ちなみにカッシーもハナッキーも日本独自のニックネームで、英語圏では単純にカナス・レイク・モンスター (Kanas Lake monster) と呼ばれています。
カナス湖は新疆ウイグル自治区のアルタイ地区に位置し、最大水深188メートル、平均水深120メートルとかなり深い湖です。
カッシーは一般的に巨大魚という位置付けにあります。
絶滅巨大水棲爬虫類とかではないのでかなりUMAとしては存在する可能性は高い方といえます、あくまで「UMAとしては」ですけど。
カナス湖にはもともと巨大な何かが棲息していると言われていましたが、一気に知名度を上げたのは1985年のことです。
この年、新疆大学の研究グループが湖の巨大生物の調査に訪れると、噂通り、湖で巨大な魚の群れに遭遇したのです。
その魚は赤みを帯びており頭部だけで1メートルはあり、全長で10メート (~15メートル) ルぐらい、おそらく体重は1トン (4トンとも) は軽く超えるものとと推測されています。
このニュースが新聞に掲載されるやカッシーの目撃は爆発的に増え、その中には水を飲みに来た馬を湖に引きずり込むといったものや、岸部近くの人間も襲された、といったものも含み、本当に魚類?と思わせるものもあります。
またこのだんだんと怪物じみてくるところこそUMAの醍醐味ではありますが。
さてこの魚の正体は?
まず淡水魚でこれほど大きくなる魚は現存しませんし、海水魚を含めても数えるほどしかいません。
体全体が見えていたわけでもなく、群れで泳いでいたために数匹を一つの塊として捉え大きく見えてしまった可能性、そして驚きによる誇張が入っていると考えられます。
で、そういったものを差し引いて体長5~6メートルぐらいの巨大魚、と考えてもそれでも候補が見当たらないほどです。
但し、敢えて候補を挙げるとすればアムールイトウ (Hucho taimen) が最も有力視されている生物です。
アムールイトウはサケの仲間で、最も巨大になるサケ科の生物で種小名をそのままにタイメンとも呼ばれます。
体色は生息域により異なりますが、一般的に濃緑色で尾部にかけてグラデーションで赤みを帯びます。
新疆大学のグループが見た巨大魚も赤みがかっていたので共通点はあります。
公式記録では最大6フィート (約1.8メートル) ですが、非公式なものでは7フィート (約2.1メートル) 超えととにかく巨大です。
サケ科の中稀であれば現実的にはこのぐらいの大きさが限度ではないかと思います。
もしかすると、未発見の真っ赤な亜種がカナス湖に定着しており、その正体がカッシーである可能性はあるかもしれません。
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