■そいつは哺乳類か爬虫類かもわからない ~ アルタマハ・ハ
ジョージア・ラプトル繋がりで、ジョージア州で最も有名なリバー・モンスター、アルタマハ・ハ (Altamaha-Ha) を紹介しましょう。
随分と個性的な名前のUMAですが、これはこのUMAが主にアルタマハ川 (Alabama River) で目撃されることにちなみます。
そもそもこの川の名前自体、不思議な響きを持ちますが、これは先住民族ヤマシー族の酋長の名であるアルタマハに由来します。
尚、アルタマハ・ハは稀にアルティ (Altie) と呼ばれることもあります。
アルタマハ・ハのルーツは先住民族ムスコギー族 (Muscogee) の民間伝承に基づくと考えられており、この川に限らずその周辺の水域で目撃される正体不明の水生生物はすべてアルタマハ・ハに集約されるため、その姿は一定しません。
水棲UMAではおなじみのネッシータイプ、つまり絶滅海生爬虫類的なもの、イルカ等のクジラ類的なもの、巨大海蛇 (シーサーペント) 系のもの、そして単に巨大魚的なものです。
一般的に体長は20~30フィート (約6~9メートル)、隆起した背中はチョウザメに似てゴツゴツとしており、前肢はヒレ状で後肢はなく、頭部はワニを彷彿とさせ非常に泳ぎが達者だといわれています。
ムスコギーの民間伝承ではなく、実在の生物として初めて目撃されたのは19世紀、ネッシーブームのはるか前、1830年まで遡ります。
帆船イーグル号のデラノ船長とその乗船者たちはアルタマハ川河口のセントシモンズ島で70フィート (約21メートル) もある巨大な生物を目撃したといわれています。
彼らの目撃情報によれば樽ほどもある分厚い体の先端にはワニに似た頭部がありました。
20世紀に入ると爆発的に目撃が増えます。
初めの目撃の多くは大蛇を思わせるサーペントタイプでしたが、次第にそれはチョウザメやワニに似た生物に変わっていきました。
それに伴い体長も10~20フィート (約3~6メートル) 程と現実的な大きさに落ち着き始めます。
その中でも1969年に釣りをしていた二人の兄弟の目撃談はとても詳細なものでした。
水面に現れたその生物は巨大なチョウザメに似ていましたが、吻部 (鼻先) はアリゲーターに似ておりチョウザメでないことが分かりました。
体長は10~12フィート (約3~3.6メートル) にガンメタルの体色、背骨に沿って並ぶ三角形の突起、口内には鋭い歯、そして水面に平行な尾をもっていました。
この特徴を考えるとアリゲーターガー (Atractosteus spatula) を彷彿とさせますが、厄介なのは水生哺乳類の特徴である水面に平行な尾です。
ジョージア州であればマナティが紛れ込んでもギリギリ許されそうですが、尾以外の特徴はまったくマナティを彷彿とさせません。
既知生物であれば巨大なアリゲーターガーが候補であり、UMA的には未発見の水棲哺乳類といったところでしょうか。
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