久しぶりに国内のUMAの話題をしましょう。
今回は山形県の鶴岡市にある大鳥池 (おおとりいけ) のUMA、タキタロウ (Takitaro) です。
大鳥池は「池」と名前がついていますが実際は淡水湖に分類されておりますので、タキタロウはレイク・モンスターの一種となります。
といってもタキタロウは他のレイク・モンスターのような絶滅した巨大海生爬虫類 (プレシオサウルス等) や絶滅海生哺乳類 (バシロサウルス等) といった突飛な存在ではなく、あくまで未知の巨大魚です。
体長は1.5~4メートルと言われており、さすがに4メートルは行き過ぎですが、1.5メートルからせいぜい2メートルぐらいであれば現実的な大きさです。
タキタロウの「未知の巨大魚」の「未知」は「知られていない (つまり新種)」というよりは、新種の魚類であるのか既知種の巨大化した魚類であるのか判断つかない、という意味です。
というのも大鳥池で何度も巨大魚が実際に捕獲されており、それが伝説のタキタロウなのかどうなのかタキタロウ自体の定義づけがしっかりなされていないため曖昧なのです。
ソナーを使った調査等で大型魚の複数の魚影がキャッチされていることから、一般的には1個体だけの突然変異ではなくそういった巨大種が存在しているという解釈です。
20世紀初頭~戦前ぐらいまではタキタロウと考えられる巨大魚の捕獲例も多く、食したという記録もいくつかあることからもそれが分かります。
そして食べた人々からの証言によりタキタロウは美味であるともいわれています。
(イワナ属のゴギ)
(image credit by Wikicommons)
その正体としてイワナ属 (Salvelinus) の魚、たとえばアメマス (Salvelinus leucomaenis leucomaenis) やニッコウイワナ (Salvelinus leucomaenis pluvius)、オショロコマ (Salvelinus malma malma) らが (巨大化したものとして) 候補に挙がります。
UMA本でイワナに加えヒメマス (Oncorhynchus nerka) の巨大化したもの候補に挙がっていたこともありますが、ヒメマスは北海道原産で大鳥池に移植した経緯はないようですし、タキタロウが古くから目撃・捕獲されていることからも間違いかもしれません。
アメマスやニッコウイワナは巨大な個体であれば1メートル近く (80センチ程度?) に成長しますので、無難な候補といえます。
上記はヒメマスも含めいずれもサケ科の魚であり美味であることは保証されます。
イワナの亜種と考えるのが現実的ですが、UMA的にはイワナとはまったく無縁の古代魚説もあります。
(絶滅種のハイギョ、ケラトドゥス (Ceratodus) の仲間には体長4メートルに達したものも存在しました)
(image credit by Wikicommons)
但し、古代魚 (生きた化石) と呼ばれ大型化する種、ピラルクー (Arapaima gigas) やアリゲーターガー (Atractosteus spatula)、ハイギョの仲間 (Dipnotetrapodomorpha) は (最近はペットが野生化しているようですが) 日本では馴染みがなく、せいぜい頑張ってチョウザメぐらいでしょうか。
怪物然としていないことからUMAとしての人気はイマイチのようですが、その分、大きさ姿も現実的であり実在性のもっとも高いUMAのひとつといえます。
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