■かつて山口県で捕獲された怪魚 ~ アバラボー
1700年代、かつて山口県で捕獲されたという怪魚、アバラボー。
ここら辺まで古い話になってくると妖怪レベルになってしまいそうですが、アバラボーはそれほど荒唐無稽な生物ではありません。
採寸された怪魚の大きさは全長9尺 (約2.7メートル)、幅8尺 (約2.4メートル)、厚さ3尺 (0.9メートル)。
その詳細な姿は分からないものの採寸が誤っているのではないか?というほどゴロッとした寸胴体型です。
幅というのはおそらく体高を指していると思われ、巨魚であるものの全長と体高の差がほとんどなくディスカスのような丸っこい体型を想像させます。
更にその体型と大きさを考慮するとマンボウの可能性もありますが、それを阻むのが厚さ3尺というその分厚い体です。
マンボウは薄っぺらのイメージですが実際のところ大きいものはそれなりに厚みがあり、イメージするほど左右に扁平ではありません。
とはいえ体長の1/3の厚みを持つということはありません。
考えられるものとして深海魚のような体がブヨブヨしている魚、例えばアンコウのような魚を採寸する際、横に寝かせれば重力で左右に扁平になり体高が大きくなり、今度は体幅を採寸しようと縦にすれば上下に扁平になり体幅が大きくなります。
また、そこまでブヨブヨしていない魚でも巨大になればその体重で水からあげるとその体型を維持するのは難しく、上記のような採寸になったのでは?と推測できます。
また体長と体高があまり変わらない寸胴な体型も、背ビレや腹ブレを含んだ体高でヒレが大きかった、という可能性もあります。
というわけで各サイズだけ考えるとちょっとあり得なさそうなプロポーションですが、実在した巨魚、アバラボーの正体は未知の巨大な深海魚とでもしておきましょうか。
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