北海道東部の標茶町 (しべちゃちょう) で3年ほど前から巨大なヒグマの目撃情報があります。
このヒグマに襲われた乳牛の数は60頭以上、「神出鬼没」という表現がまさにぴったりで、監視カメラで捉えられたことも数回しかなく、ハンターの待ち伏せにも姿を現しません。
美味しい臓器のみを食し、ときには殺した乳牛を食べていない時もあり、「快楽殺人」を疑われています。
但しこれは上記の通り大変警戒心が強く賢いとのことから、殺した直後、人間の気配を感じ、そのまま逃げてしまった可能性も否定できないのではないでしょうか?
「OSO18(おそじゅうはち)」というコードネームを持つこのオスのヒグマ、二足立ちすると身長は3メートルに達し、体重も300キロ超とまさに巨大グマ、半ば伝説的な存在になりつつありますが、UMAでもなんでもなく正真正銘の実在するヒグマです。
さて、今日の主役はOSO18同様、生ける伝説のギュスターブ (ギュスターヴ, Gustave) です。
ギュスターブとは東アフリカのブルンジ共和国に生息する巨大なオスのナイルワニ (Crocodylus niloticus) につけられたニックネームです。
ナイルワニはイリエワニ (Crocodylus porosus) に次ぐ、世界最大級のクロコダイルです。
オスがメスよりもはるかに大きくなり、大型のものは体長15フィート (約4.5メートル)、900ポンド超 (約400キロ) に成長します。
公式記録では21フィート2インチ (約6.5メートル)、2400ポンド (約1088キロ) というものがあります。
ギュスターブは捕獲されていないものの、20フィート (約6メートル)、2000ポンド (910キロ) と見積もられており、爬虫類は生涯成長し続けることから、ナイルワニの最大記録を更新する可能性も大いにあるといわれています。
しかし、ギュスターブが有名なのは単に大きいからだけではありません、人を喰うというその凶暴性です。
ギュスターブが初めて人間を襲ったのは1987年、それ以降、ギュスターブの人食いはとどまることを知らず、推定300人以上が犠牲になったといわれています。
一度に十人以上を食べた、といったものや、人を殺すことに快楽を覚え、殺しただけで食べずに去っていった等、ギュスターブの逸話には信じがたいものも含まれます。
とはいえ、もともと気性が荒く巨大なナイルワニであるため、大型のナイルワニに襲われたものはすべてギュスターブによる犯行としてカウントされている可能性も高く、冤罪も少なくないでしょう。(右肩甲骨付近の大きな傷と、銃弾による3つの傷跡により識別できるといわれています)
ナイルワニは見た目によらずとても俊敏で、大型の個体でも陸上で8.7マイル (約14キロ) で移動でき、水中では22マイル (約35キロ) の遊泳速度を誇ります。
ギュスターブにロックオンされようものなら、水浴びしている人間などひとたまりもありません。
しかしそれを踏まえても300人という犠牲者の数はとんでもありません。
本当でしょうか?
インパクトのある「300人」という数、実は正式にカウントされたものではありません。
この人食いワニに興味を抱いたフランス人、パトリス・フェイ (Patrice Faye) 氏、かれは「ギュスターブ」の名付け親でもありますが、ギュスターブを追跡調査した3ヶ月で17人が犠牲になったことを知り、このペースで人食いをしていたとしたら今までに犠牲者は300人は下らないだろう、という発言から来ています。
そういうわけで「確実にギュスターブによる犯行」と分かっているものは60人前後といわれています。
それでもとんでもない数であることに変わりはありませんが。
しかしそんなギュスターブも、21世紀に入ると人前に現れることは滅多になくなりました。
久々にその姿を見せても、また長い沈黙に入るという繰り返しで、2015年を最後に目撃は絶えています。
死亡説すらありますが、誕生年は1955年と推測されており、生きていれば今年で67歳ということになります。
ギュスターブは現在の生死に関わらず、実在する (した) 生物ですが、その目撃証言の中には、体色が赤や黄色だったり、頭から草を生やしていたり、首に宝石をつけていたりと、現地ではすでにUMA化している、ということを付け加えておきましょう。
(参照サイト)
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ギュスターヴさん。単に巨大なだけじゃなく
返信削除首に宝石をつけるまで話が大きくなったのね
ギャンブラーにでもなったんでしょ
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