■ユニコーン・アリゲーター ~ アルカリ・レイク・モンスター
アルカリ湖 (アルカライ湖, Alkali Lake) という名の湖や地名は北米、カナダに散在していますが、UMAの目撃があるアルカリ湖はアメリカ、ネブラスカ州ヘイ・スプリングスにある湖です。
このUMAをアルカリ・レイク・モンスター (or アルカライ・レイク・モンスター, Alkali Lake monster) と呼びます。
このアルカリ湖はウォルグレン湖 (Walgren Lake) という名でも知らており、そのことからこのUMAもウォルグレン・レイク・モンスター (Walgren Lake Monster) とも呼ばれます。
さらにこのUMAには一応固有名詞のギガンティクス・ブルーターヴィアス (Giganticus Brutervious) なるニックネームも与えられています。
当然のようにこの周辺に住む先住民族たちには湖に魔物が棲むという伝説がありましたが、初めて移民たちに知られるようになったのは20世紀初頭で、1923年、地元の新聞、ヘイ・スプリングス・ニュース紙 (Hay Springs News) に怪物に関する記事が掲載されてからです。
この新聞が掲載された翌年の1923年、地元住民のJ. A. ジョンソン (J.A.Johnson) 氏と彼の友人2人の計3人が湖畔でキャンプをしていた時の目撃談はとても詳細なものでした。
アルカリ・レイク・モンスターを簡単に表現すると、一般的には巨大なアリゲーターに似た生物と考えられています。
他にもオオナマズやビーバーに似ているといった目撃情報もあります。
3人から距離にして僅か20ヤード (約18メートル) の距離でこの怪物を観察、体長は40フィート (約12メートル)、灰褐色の鱗に覆われており、顕著な特徴は吻の上にサイのような角を持っていること。
この目撃談はオハマ・ワールド・ヘラルド紙 (Omaha World Herald) に掲載されました。
三流タブロイド紙やUMA本ならともかく、2度も新聞に掲載されたUMAなんてそうそうありません。
かなり期待の持てるUMAではないでしょうか?
しかし、この物語にはとても懸念される情報もあることも紹介しておきましょう。
初めてアルカリ・レイク・モンスターを紹介したのは地元の新聞、ヘイ・スプリングス・ニュース紙と先ほど書きましたが、この記事を書いたジョン・G・マーヘル (John G. Maher) 記者は捏造記事を書くことで悪名高い人物でした。
まあ現在でもそういうことをする記者はいますが、このころはそういった捏造記事の執筆に対する倫理感もユルユルだったと容易に推測されます。
まあウソつきだからその人物の発信するものはすべてウソ、ということにはなりませんが、オオカミ少年さながらで、アルカリ・レイク・モンスターの存在にネガティブな影を落とすことは確かです。
そしてもう一つの懸念事項はこの湖がとても浅い湖であり、目撃される僅か30年ほど前の1890年に旱魃 (かんばつ) で干上がってしまっているという事実です。
少なくとも完全な水棲のレイク・モンスターであればその時点でジ・エンドであり、完全水棲、少なくとも魚類でないことは確かです。
まあその正体がアリゲーター (のような半水棲の生物) と考えられていますから、魚類ではありませんし、水が再度溜まった後にどこか別なところからはるばるやってきた、と考えればこちらはなんとか凌ぎ切れそうです。
しかしそれから100年、ほぼ目撃がなく、アルカリ・レイク・モンスターの安否が気遣われます。
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