2023年2月23日木曜日

ウォーカー・レイクの怪物 ~ セシル・ザ・サーペント


■ウォーカー・レイクの怪物 ~ セシル・ザ・サーペント

アメリカ、ネバダ州グレートベースン (Great Basin) にあるウォーカー湖 (Walker Lake)。

最大長18キロメートル、幅8キロメートルの楕円形をした塩湖です。

地元の先住民族であるパイユート族 (Paiute tribe)はこの湖を「マスの湖」を意味するアガイ・パー (Agai Pah) と呼びます。

もちろんそれはマスが生息することに由来しパイユート族はこの湖で獲れるマスやそして渡り鳥たちを食料としてきました。

(ウォーカー湖)
(image credit by Wikicommons)

しかしそれも過去の話。

この地に移民たちが押し寄せた19世紀以降、灌漑による水位の低下により塩分濃度は上昇し続けマスはおろかすべての魚は死滅してしまいました。

と、こんな魚すら住めなくなった湖に巨大生物の目撃があるのです。

移民たちはこの地に到達して間もなくパイユート族からこの湖に生息る200~300フィート (約60~90メートル) もある巨大な生物の話を聞きます。

その姿はヘビに似ているといいレイク・サーペントの一種と考えていいでしょう。

いつの日からか、彼女にはセシル・ザ・サーペント (Cecil the Serpent) という相性がつけられました。

1868年、ルーベン・ストラザーズ (Reuben Strathers) 氏とその友人はセシルを殺したと主張しています。

かれらによればセシルは前人が鱗で覆われており、非常に長い尾を持っていました。

頭部はワニ (クロコダイル) に似ており前肢は首のあたりから生えていた言います。

20世紀を待たずして魚たちが住めなくなってしまったウォーカー湖ですが、20世紀初頭はセシルの目撃が特に頻発していた時期です。

代表的な目撃情報はドン・コーネリソン (Don Cornelison) 氏のものでしょう。

1907年、ドン・コーネリソン氏と友人のジョン・マッコリー (John McCorry) はボートの乗って釣りを楽しんでいました。

すると遠くに何かが見えます。

コーネリソン氏ははじめ「小舟に乗った人」と思っていました、が、突如消えてしまったたのです。

てっきり沈没したのかとふたりはボートで救助に向かいました。

しかし、さっき「小舟」が見えたあたりに到着してもその痕跡がありません。

と、突如水面からセシルが現れたといいます。

体長は30フィート (約9メートル)、体の幅は6フィート (約1.8メートル) ほどの巨体でした。

(ピラミッド湖のトゥファ)
(original image credit by Wikicommons)

同じくネバダ州グレートベースンにはピラミッド湖 (Pyramid Lake) という塩湖があり、この湖でもレイク・サーペントの目撃があります。

そのため、このふたつの湖は地下で繋がっており、セシルは行き来しているという噂もあります。

ちなみにピラミッド湖という印象的な名称はピラミッド形状のトゥファ (炭酸塩堆積物) がいくつも見られるからです。

さて生物たちにとって「死の湖」となって久しいウォーカー湖、この湖に流入する川はウォーカー川のみ、この川からの流入量を増やすことによりかつての魚や渡り鳥たちが生息できるウォーカー湖に戻そうという試みが行われています。

いまではレジャーで人気のウォーカー湖、ボート遊び中にふいにセシルが出てきて転覆させられないようマシュマロを持参することが推奨されています。

マシュマロ?

セシルはマシュマロに目がなく、マシュマロを湖に投げ入れてそのすきに逃げるためだそうです。

なんてかわいらしい。

(参照サイト)

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