重い腰を上げやっとこオゴポゴを紹介したので今回はカナダのレイク・モンスターとして同程度有名なマニポゴを紹介しましょう。
UMAファンを名乗るにはマストアイテムのひとつです。
マニポゴ (Manipogo) とはカナダ、マニトバ州で3番目に大きな湖であるマニトバ湖 (Lake Manitoba) で目撃されるレイク・モンスターです。
カナダどころか州で3番目の大きさ (表面積)、大したことないのでは?と思う人もいるかもしれませんがとんでもない。
マニトバ州3番目にしてカナダ全体で14番目といえど実は世界で33番目に大きな湖です。
細長い形状のこの湖は最長200キロに及び、表面積は4,624平方キロメートル、我が国の至宝、琵琶湖の表面積 (670平方キロメートル) を軽々と凌駕します。
但し、マニトバ湖の平均水深・最大水深はそれぞれ3.6メートル・7メートルに対し、琵琶湖は41メートル・103メートル、オゴポゴのふるさとオカナガン湖に至っては76メートル・232メートルもあり、マニトバ湖は表面積に対しずいぶんと浅い湖です。
マニトバ州のマニトバはクリー族ら「manitou-wapow」に由来するといい、その意味は「偉大なる精霊、マニトウの海峡」
細長い地形のマニトバ湖は長さ200キロにも及びながら、狭いところでは幅が1キロメートルにも満たない隘路 (あいろ) があります。
この隘路の北岸に当たる波の音をクリー族はマニトウが打ち鳴らす太鼓の音色と考えたことによるものです。
(これはミナミゾウアザラシ、特に人より大きい生物はUMAになりやすいです)
(image credit by Wikicommons)
ではではマニポゴを見ていきましょう。
マニトバ湖周辺に住む先住民族、クリー族 (Cree) およびアシニボイン族 (Assiniboine) には古くからマニトバ湖に生息する怪物を神聖視していたといわれていますが、移民たちによってはじめて目撃されたのは20世紀に入ってから、1908~9年ごろです。
カナダのレイク・モンスターは語尾に「~ポゴ」と付くのが慣例でマニポゴもその例に倣っていますが、もともとは単純に「マニトバ湖の怪物 (Lake Manitoba Monster)」と呼ばれており、後にオゴポゴ人気にあやかりマニポゴと命名されました。
ちなみに、マニトバ州第2位の表面積を誇るウィニペゴシス湖 (Lake Winnipegosis) にもレイク・モンスター、ウィニポゴ (Winnipogo) の目撃があります。
マニトバ湖とウィニペゴシス湖は隣り合っているばかりでなく河川で繋がっていることから、ウィニポゴとマニポゴは両湖を行き来している同一の生物ではないか?という見方もあります。
さてマニポゴとはどのような生物かというと、かなりオゴポゴと似た特徴を有しています。
体長は13~50フィート (約3.9~15メートル) の細長い体型。
つまり巨大海蛇タイプ、シーサーペントならぬレイクサーペント系UMAです。
多くの目撃情報の中で代表的なものは1960年代のふたつ。
ひとつは1961年、同時に17人もの人々によって「3匹のマニポゴ」が目撃されました。
この目撃を受けマニトバ大学のジェームズ・A・マクラウド (James A. McLeod) 教授は湖を調査したほどです。(何も見つかりませんでしたが)
そしてもうひとつは1962年のリチャード・ビンセント (Richard Vincent) 氏とジョン・コーンフォール (John Konefell) 氏によるものです。
ふたりともマスコミ関係者で、休日にモーターボートで釣りに来ていた二人は (距離については諸説ありますが) 乗っていたボートから900フィート (約270メートル) 離れた地点で巨大な生物を目撃しました。(写真から160フィート、約48メートル説のほうが無難?)
この時撮影された写真こそマニポゴ写真の定番のものとなっています (冒頭写真)。
オゴポゴと似ており細長いシルエット、シーサーペントというよりはワーム (ミミズに似た細長い生物) 系のUMAといった印象を受けます。
撮影したヴィンセント氏は後にこの写真に写っているものは「生物」か「モノ (無生物)」かの判断に自信が持てなくなっていたとも言います。
(模式種バシロサウルス・ケトイデス(Basilosaurus cetoides))
(image credit by Wikicommons/Dominik Hammelsbruch)
もちろん他にも多くの目撃情報がありますが、レイク・サーペント系のシルエットとしての目撃が多いことからその正体としてはオゴポゴと同様、バシロサウルス (Basilosaurus) が人気があります。
昔ほどではないにしろ、現在でも細々と目撃が続くマニポゴです、どうぞお忘れなく。
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