(デイヴィソン船長によって描かれたスケッチ)
■19世紀、日本の汽船から目撃されたシーサーペントとクジラの戦い
日本の地名や船名が登場する珍しいシーサーペント目撃事件ですが、いまいち場所も船名が特定できないので、不明のものはそのままアルファベット表記で記事を書きます。
判明したら順次直していきますね。
1879年4月5日、日本の汽船、Kiushiu Maru が Satano 岬沖を運航していていたときのことです。
同日、午前11時15分、デイヴィソン船長とマッケニー航海士は400メートル先でクジラが海上に飛び上がるのを目撃しました。
いわゆる「ブリーチング」と呼ばれる行動です。
ですが、このブリーチング、どうも様子がおかしい。
完全にクジラの体すべてが、海上に出ている大ジャンプです。
もう一度よく見てみたいと双眼鏡を手に取ると、チャンスはすぐ訪れました。
再度、クジラは海上に飛び上がりました。
(デイヴィソン船長によって描かれたスケッチ)
2度目のブリーチングでクジラの腹にヘビのような細長い何か生物が付着しているのを確認できました。
クジラはブリーチングで「それ」から逃れ、海へと戻ると、「それ」だけが海上に直立しているのがわかりました。
見えている部分だけで30フィート (約9メートル)、太さはマストぐらい、10秒ぐらいそのままの姿勢でいましたが、海上から見えている先端が頭部なのでしょうか、先端から水中に向かって飛び込むとそのまま姿を消しました。
目撃された生物は典型的なシーサーペントの形状 (巨大なウミヘビ状) ですが、おそらくはクジラを襲っていたように感じられます。
デイヴィソン船長によるスケッチが生々しく、この未確認生物への興味がより掻き立てられます。
但し「クジラの体に貼りついたシーサーペント」だけであれば、クジラのペニスを誤認している可能性があるため注意が必要です。
(ザトウクジラのペニス)
(image credit by Wikicommons
特に体の大きいヒゲクジラ類、その中でも最大種のシロナガスクジラのペニスは直径30~36センチ、長さ2.4~3.0メートルと人間の背丈を軽く超すばかりか、2倍近くのものもありますから、今までのシーサーペントの目撃にクジラのペニスの誤認ではないかというものも含まれています。
海面近くで交尾中に外れてしまった場合など、謎のシーサーペントがクジラに貼りついているように見える可能性も十分あります。
尚、1回の射精量も、成人男性の体重並みの70キロほどにもなり、「シーサーペントが何かを吐き出した」ように見えるかもしれません。
今回の場合はどうでしょう?
デイヴィソン船長のスケッチや目撃情報によれば長さだけで9メートルもあり、観察された動きから言っても、おそらくこのシーサーペントはクジラのペニスの誤認には当てはらまないものと推測します。
150年ほど前の不思議な不思議なシーサーペント目撃事件です。
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