アメリカ、ミシガン州オークランドにある湖のひとつ、ウイリアムズ湖 (Williams Lake)。
レイク・モンスター (湖のUMA) が目撃される湖は広大なものが多いですがウイリアムズ湖はたったの0.63平方キロメートル、普段このサイトで取り上げる湖と比較したら池みたいなものです。
まあ、そうはいっても小さいからと侮るなかれ、こんな小さな湖にもUMAの目撃はあるのですから。
1973年のある夏の夜、ウイリアムズ湖に来ていたティーンのカップルは湖の近くに車をとめ、ふたりだけの時間を楽しんでいました。
すると暗闇から突然巨大な生物、ふたりは爬虫類のようだったと証言しています、がかれらの車にもう突進していき、ボッコボコにして去っていったというのです。
もちろん写真なんて証拠もなければ足跡のような間接的な証拠もなし、せめて目撃スケッチでも、、、という希望すら叶わず、それどころかふたりは匿名、これでこの生物を信用しろとはなかなか難しいところです。
とはいえ60~70年代といえば今でいうB級ホラー映画真っ盛りの時代 (のはず)、真夜中の水辺近くにはいかにも怪物が現れそうなシチュエーションです。
良心的に考えれば匿名だったのは付き合っていたことを周りに知られたくないカップルだったのかもしれませんし、怪物騒ぎを起こして気のふれたカップルと思われたくなかったのかも知れもしれません。
取り敢えずふたりは「何かを見た」というのを信じましょう。
巨大な爬虫類といって真っ先に思い浮かぶのはやはりクロコダイルにしろアリゲーターにしろワニです。
しかしここはミシガン、五大湖に接するアメリカ北部に位置し、ワニが生息するには少々厳しい地域です。
あり得るとして動物園もしくはペットとして飼われているものが逃げ出した、ぐらいでしょう。
動物園だとしたらニュースになるでしょうから無許可で一般家庭で飼われていたものが逃げ出したと考えるぐらいしかできません。
もうひとつはオオトカゲ系です。
北米最大のトカゲはアメリカドクトカゲ (Heloderma suspectum) といわれていますが、せいぜい大きくても2フィート (約60センチ) 程度、毒を持つ生物のほとんどがそうであるように動きは緩慢、そしてワニ同様、棲息するにはミシガンは厳しすぎます。
トカゲだとしたら動物園なりペットなり逃げ出したコモドオオトカゲ (Varanus komodoensis) のほうがまだあり得そうです。
ちなみにアメリカドクトカゲ、名前の通り毒を有しますがここ100年、咬傷事故による死亡者はいないようです。
「爬虫類っぽい哺乳類」としてセンザンコウ (Manis) もいますが、北米には生息しておらず、センザンコウを知らないカップルが夜間に遭遇しようものならびっくりすること間違いなしですが、車をぶっ壊すほどのパワーはなくそれほど大きくもありません、却下です。
(サイの角同様、漢方等の都市伝説的薬効目的で狩られまくるセンザンコウ)
(image credit by Wikicommons)
ふたりが話をでっちあげていないのだとしたらやはり一番可能性が高いのは大型の哺乳類の誤認でしょう。
大型の哺乳類であれば車に傷をつけることは容易いです。
まずは大型ネコ科動物はいかかでしょう。
北米には大型ネコ科動物としてジャガーとピューマが生息しています。
但しジャガーが生息するにはミシガンは北過ぎであり、ピューマの生息域からも大きく外れます。
北米大陸に生息自体している以上、可能性はなくはないでしょうが少し厳しいかもしれません。
いっぽう、生息域や体格を考えるとオオカミはいいかもしれません。
世界最大のシンリンオオカミ (Canis lupus lycaon) に加え、アメリカアカオオカミ (Canis rufus)、ネブラスカオオカミ (Canis lupus nubilus) 等が誤認の候補です。
(シンリンオオカミ)
疥癬等の皮膚病で毛が抜け落ちたクマは時折UMA騒ぎ (ビッグフットやチュパカブラ) を起こすこともあり、夜間であればなおのこと正体がわかりづらいです。
上記の哺乳類よりはるかに大きく、毛が抜け落ちてわけわからない生物、候補として悪くはないでしょう。
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多分父親から借りた車を事故でボコボコにしてしまって
返信削除言い訳のために言ったんだな•̀.̫•́