■アフリカン・オウルマン ~ キキヤオン
今回はキキヤオン (Kikiyaon)。
キキヤオンは西アフリカ、ガンビアで目撃されるUMAで、その姿は人間程もある巨大なフクロウとも人間とフクロウのハイブリッドとも形容されます。
フクロウのUMAはイギリスで目撃されるオウルマン (アウルマン, Owlman) が有名ですが、キキヤオンはその姿からアフリカ版オウルマンともいえます。
地元の民間伝承ではこの生物は人間の夢に中にまで現れその人の魂を食べてしまうと信じられており、特にバンバラ族 (Bambara people) の間では非常に恐れられている存在です。
通常のフクロウと同様、夜行性で夜になるとキキヤオンの不気味な鳴き声が何キロにもわたり響き渡るといいます。
神秘性に溢れるUMAですが、これはスリ・ランカのウラマ (Ulama)、またはデビル・バード (Devil Bird) と呼ばれるUMAの正体が実在するフクロウと考えられているのに近い存在といえます。
ウラマは非常に不気味な声をしており、深夜のジャングルに響くその声は「死の予兆」を告げる不吉なものと信じられていました。
(ウラマの正体のひとつ、ネパールワシミミズク)
(image credit by Wikicommons)
しかし西洋の生物学者・鳥類学者がウラマの噂を詳しく聞き取り調査する中で、これは実在するフクロウ、ネパールワシミミズク (Ketupa nipalensis) がその正体なのではないか、と考えらるようになりました。(※その他の実在するフクロウも候補に挙がっています)
このフクロウはまるで人間が甲高い声を発しているような不気味な鳴き声を出すことで有名だからです。
話をキキヤオンに戻しましょう?
キキヤオンは人間程もある大きなフクロウであり、そしてその不気味な鳴き声は何キロにもわたって響き渡るといわれていますが、アフリカにはこの条件を満たすうってつけのフクロウがいます、ウオクイフクロウ (Scotopelia peli) です。
その名の通り魚食性の強いフクロウで、非常に大型に成長することで知られており、さすがに体長は人間ほどとはいきませんが個体によっては翼開長は1.5メートルを優に超すことから、大きさ的に「人間並み」といっても (錯覚されても) 決して過言ではありません。
真夜中に翼を広げた大きさが1.5メートルもあるフクロウが自分に向かって雇用ものなら肝を冷すこと必至です。
(image credit by Wikicommons)
それに今までにもフクロウは数々のUMAの正体として候補と上がるように、人間のように丸い頭部の輪郭、そして正面を向いた扁平な顔つきは人間のそれを彷彿させます。
またウオクイフクロウ非常に声が甲高くかなり遠くまで響き渡ることでも有名で、一説には最大3キロ先まで届くといわれています。
これらの特徴はまさにキキヤオンそのものであり、不気味な声は毎夜響くもののその主が分からないことで恐れられているところに、さらに声の主がわかったところでその巨体さに驚かされ、キキヤオンの伝説が創り上げられた、という可能性は十分考えられるのではないでしょうか。
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