■ニューギニアの生物発光する怪鳥 ~ ローペン (デーモンフライヤー)
今回は有名で基礎的なUMA、ローペン (Ropen)。
ローペンはパプアニューギニア、ウンボイ島 (Umboi Island) に棲息するといわれる飛翔系のUMAです。
「ローペン」という単語は「デーモン・フライヤー (demon flyer)」、つまり「飛翔する悪魔」を意味します。
最も知名度のある翼竜系UMAのひとつで、元々はパプアニューギニアの民間伝承の中では人喰いの生物として描かれています。
しかし、ローペンは完全な民間伝承上の生物というわけではなく、未知の実在する生物が元になっているとも考えられています。
その姿は非常に大きなコウモリ、もしくは翼竜を彷彿させ、翼を広げた大きさは12~20フィート (約3.6~6メートル)、一般的には体色は黒っぽく、長い首、長い尾を持ちその先端には菱形突起がついているともいわれています。
まあよく見る翼竜系UMAの典型的な姿で、尾の特徴から特にランフォリンクス (Rhamphorhynchus) を彷彿とさせます。
翼竜系というより翼竜そのものといった感じで世界中で目撃される翼竜系UMAとその姿はあまり変わりません。
しかし、ローペンには他の翼竜系UMAと差別化を図る顕著な特徴があります。
それはローペンの腹部、そして翼の裏側が生物発光することです。
民間伝承こそ「人喰い」と恐れられているものの、実在するローペンは魚食性ともいわれ、川の水面近くで生物発光することにより魚を誘引し捕らえて食べるといわれています。
ニューギニアでたびたび怪光が目撃されるのもこのローペンによる生物発光が起因していると考えられます。
もっとも初期にローペンの話を西側にもたらした人物のひとりであるイギリスの昆虫学者ルーシー・イヴリン・チーズマン (Lucy Evelyn Cheesman) 博士は、このローペンと空を彷徨う怪光の関係について記述しているもののその姿が翼竜的だとは語っていません。
さてローペンの正体ですがもちろんその候補としてオオコウモリは外せません。
特にローペンの目撃の多いビスマルク諸島にはビズマークオオコウモリ (Pteropus neohibernicus) が棲息しています。
世界最大級ではありませんが4フィート (約1.2メートル) 程の翼開長があり、個体によっては5フィート (約1.5メートル) 前後まで期待できるかもしれません。
このオオコウモリがもちろんローペンの正体として筆頭ですが、やはり生物発光を含めて考えると新種の生物発光するオオコウモリ、もしくは鳥類に期待したいところです。
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