ホタルやチョウチンアンコウが有名ですが彼らは自ら体の一部を発光させることができます。
これを生物発光 (バイオルミネセンス(Bioluminescence)) といいます。
微生物や昆虫、魚類等のバイオルミネセンスはよく耳にしますが、哺乳類のバイオルミネセンスはあまりなじみありません。
しかし割と最近になってカモノハシの体も光る、というのが分かったのを皮切りに続々と「光る哺乳類」が報告されています。
この光る哺乳類はバイオルミネセンスではなく蛍光 (フルオレセンス (fluorescence))と呼ばれる発光です。
ブラックライト (人間の目で見えるか見えないかギリギリぐらいの波長) のようなものを蛍光物質 (この場合「光る哺乳類」の毛皮) に照射すると、 (人間の目で見える) より長い波長を放出する (返ってくる) ため光って見える、これが「光る哺乳類」の正体・原理です。
さてさて今回はファイアフォックスのお話。
ファイアフォックスといえばたいていの人は Mozilla Corporation のブラウザを思い浮かべると思いますが (ブラウザの方は正式には「ファイアーフォックス」)、UMAのファイアフォックスです。
直訳すれば「狐火」、妖怪好き (?) のみなさんならきっとご存じのはず、日本でも「狐火」出所・正体不明の「怪火」を指します。
ブラウザのファイアーフォックスも実は日本の怪火に由来する、、、というのは冗談で、レッサーパンダ (Ailurus fulgens) に由来します。
レッサーパンダはその体色や姿からレッド・パンダ (英名 / Red Panda) とかファイアフォックス (firefox) と呼ばれます。
さてUMAの話に戻りましょう。
ファイアフォックスはとっても珍しいフィンランドのUMAです。
ファイアフォックスというのももちろん意訳された英名でフィンランド語ではトゥリケットゥ (tulikettu) と呼ばれます。
UMAというよりはほぼ民間伝承上の生物というのが正確なところです。
ヨーロッパのUMAらしくとっても可愛くファンタジックな存在です。
夜行性のファイアフォックスは昼間は黒くあまり目立ちませんが、夜には一変します。
暗闇でファイアフォックスはバイオルミネセンスさながら輝きだすと雪山を駆け巡るのです。
滅多なことで目にすることはできないもののファイアフォックスには一獲千金の価値があります。
捕まえてその光り輝く不思議な毛皮を剥ぎ取り売ろうものなら一生遊んで暮らせるほどの大金が手に入る (だろう) といわれているからです。
しかしファイやフォックスはそんな個人のエゴで捕まえていいような存在ではありません。
なぜなら夜空に輝くオーロラはファイアフォックスが創り出しているからです。
ファイアフォックスがラップランド (フィンランド最北端の県) を飛び跳ねまわり、その尾が木の枝に触れたりわき腹が雪に触れるとオーロラが夜空に現れると信じられています。
フィンランドの民間伝承によれば、 古くからキツネの毛が物体に触れると光を発すると信じられていたといいます。
これはまったく荒唐無稽な作り話ではなく、もしかすると静電気による火花に起因しているかもしれないとのことです。
ちなみにフィンランド語でオーロラのことを「レヴォントゥレット (revontulet)」といい、これは「狐の火」という意味です。
(参照サイト)
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿