今回はオオカミ系UMA、ワヒーラです。
この前ミシガンドッグマン書いた影響じゃないのか?と思うかもしれませんが、その通りですw
さてワヒーラ (Waheela) はアメリカのアラスカ州やカナダのノースウェスト準州、つまり北米大陸の北西部で目撃されるUMAです。
簡単に言うと巨大なオオカミで、肩高 (けんこう、地面から肩までの高さ) が4フィート (約1.2メートル) もあるといいます。
それぐらい、デカい犬ならあるもんでしょ?
答えはノーです。
確かにギネス級の個体でいえばグレート・デーンの約4フィートという記録は存在します。
しかし実際のところ平均で肩高が1メートルすら超える犬種は存在しません。
肩高1.2メートルがいかに巨大かがお判りでしょう。
ワヒーラはただ背の高いだけのオオカミではなく、体幅もありずっしりとした体型だといいます。
(サーベルタイガーの頭骨)
ちなみに英語圏ではふつうセイバートゥース (sabretooth) とかセイバー・トゥース(ド)・キャット (Saber toothed cat「サーベルのような歯を持つ猫」) と呼ばれ、セイバー (サーベル)・タイガーと呼ばれることはあまりありません。
なんでこんな話をしたかというとワヒーラはセイバー・ウルフ (Sabre wolf) なる異名を持つからです。
サーベルのような (歯を持つ) オオカミ、つまりはサーベルタイガーのオオカミバージョンというわけです。
タイプ的にはオオカミですし、サーベルタイガーばりの大きな歯を持つ目撃情報はあまりありませんが、それなりの歯を持つと考えられる理由は「人喰い」と考えられているからです。
ワヒーラが生息する代表的な地域のひとつにナハニ (Nahanni) 渓谷があげられます。
ナハニ渓谷はまたの名を「クビ無し男の渓谷 (Valley of Headless Men)」といいます。
この奇妙な渓谷の名は、1908年に金鉱探しに出かけたマクラウド兄弟が首のない惨殺死体で発見されたのを皮切りに、金鉱を求めてこの地を訪れた移民たちが次々と謎の死を遂げ、クビ無しの遺体で発見されたことに由来します。
その犯人こそまさしくワヒーラであり、鋭いサーベル状の歯で人間の首を切り落としているに違いないと考えられていることからまたの名をセイバー・ウルフといいます。
ちなみにサーベルタイガーは長い剣歯をもつものの獲物の頭部を切断するなんて説はもちろんありません。
ワヒーラの正体として最もあり得そうなのは世界最大のオオカミ、シンリンオオカミ (Canis lupus lycaon) です。
肩高は大柄なものでも80センチ前後、個体によっては1メートルオーバーはあるでしょうが少々物足りないかも。
UMAの正体として人気の絶滅動物に目を向けたらどうでしょう?
(ダイアウルフの全身骨格)
(image credit by Wikicommons)
現在発見されている史上最大のイヌ科動物はダイアウルフ (Aenocyon dirus) で、その体高たるやなんと最大1メートル!って大してシンリンオオカミと変わりませんw
実際その通りで、ダイアウルフはシンリンオオカミよりも少しだけ背が高く、ただがっしりとした体躯を誇ったと考えられており、実際に目にすれば背丈以上の圧力を感じるかもしれません。
なお、地域的、特徴的なことを考慮するとイヌイットの民間伝承に登場する生物アマロック (Amarok) と同一の可能性も考えられます。
(関連記事)
0 件のコメント:
コメントを投稿