(ギルド・アンテロープことサオラ)
■伝説の「エラを持つアンテロープ」は実在した ~ サオラ
カンボジアのUMAにギルド・アンテロープ (Gilled Antelope) というものがいます。
ギル (Gill) とはブルーギル (Lepomis macrochirus) のギルと同じ「エラ」のことで「エラを持つアンテロープ (レイヨウ)」の意です。
ギルド・アンテロープは哺乳類でありながらそのエラを使うことにより水中でも呼吸ができるといわれている生物です。
水中で長くとどまっていられる哺乳類といえばやはり餌をとるために深海に潜る必要のある海生哺乳類です。
(アカボウクジラ)
アカボウクジラ (Ziphius cavirostris) の138分という超絶記録を筆頭に、ミナミゾウアザラシ (Mirounga leonina) の119分、マッコウクジラ (Physeter macrocephalus) の90分と続き、海生哺乳類が上位を独占します。
他にもウェッデルアザラシ (Leptonychotes weddellii) の70分やセイウチ (Odobenus rosmarus) の30分、シロナガスクジラ (Balaenoptera musculus)・ジュゴン (Dugong dugon) の20分等々。
意外なところで上位にランクインしてくるのがナマケモノで、水中では代謝を1/3に落とし最大40分潜っていられるといいます。
ちなみに海生爬虫類に目を向けるとオサガメ (Dermochelys coriacea) の潜水時間がトップと言われ、71~86分、アカウミガメ (Caretta caretta)で40分程度の記録があります。
上記のオサガメ・アカウミガメの潜水記録は活動時のものですが、これが睡眠時となるとアカウミガメで5~10時間息継ぎなしで潜っていられるといいます。
こちらは諸説あるため参考記録ということで。
(オサガメ)
日本ではオサガメの潜水記録に5ヶ月という怪情報がありますが、ソースが分からないのでこのサイトでは71~86分を採用したいと思います。
とまあ潜水時間の長い生物を軽く見てきましたが、あくまで長時間に渡って息を止めていられるというだけです。
遅かれ早かれ水中にとどまっていればそのうち限界がやってきて水死してしまいます。
ところがギルド・アンテロープは哺乳類でありながら水中で呼吸を可能とするエラを持つというのです。
伝説的な生物でもちろんめったに見られなません、UMAなのですから当然です。
ところが、、、
1992年、UMA、ギルド・アンテロープが捕獲されたのです。
しかしながら、やはり伝説とは異なりこの生物にはエラはありませんでした、哺乳類ですから当然のことです。
この生物は現在サオラ (Pseudoryx nghetinhensis) として知られる哺乳類で、いまだにUMAさながら滅多なことで人前には出てくることはありません。
1992年発見後も森に仕掛けたトレイル・カメラで時おり撮影される程度で、特に1998年にベトナムで、1999年ラオスでそれぞれ確認されて以降、2013年にベトナムで撮影に成功するまでまったくもって生存を確認されませんでした。
サオラ (Saola) という風変わりな響きを持つ名前ですが、これはベトナムのタイ族 (Tai peoples) の言語で「糸車の支柱の角 (spinning-wheel post horn)」を意味します。
なんのこと?と思うかもしれません、これは地元で使用している糸車を支える2本の支柱がサオラの角と似ていることからこう呼ばれます。
角はしっかり2本ありますが、おそらくその滅多にお目にかかれない希少性からでしょう、伝説の動物になぞらえて「アジアのユニコーン (Asian unicorn)」と呼ばれます。
狩猟民族のフェイスペイントを彷彿させる白い模様が頭部にあるのが特徴です。
生息数がもともと少ないことは確実な上、開発による生息地の減少、その希少性から地元ハンターたちの垂涎の的となり密猟が跡を絶たず更にその数は減少しており、クリティカルな状況にあると考えられています。
(参照サイト)
howstuffworks
THE SWIM GUIDE
ハイアイアイ臨界実験所
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