ピトフーイ (Pitohui) とはニューギニアに生息するモリモズの仲間の属名です。
現在、属の再分類でややこしくなってますが、めんどくさいので今までどおり、ピトフーイと呼ぶことにします。
単純に「毒鳥ピトフーイ」と呼ばれるのは、和名をズグロモリモズ、英名を「フーディド・ピトフーイ (Hooded pitohui)」と呼ばれる "Pitohui dichrous" ことで、ピトフーイの中でも最強の毒を誇ります。
体長は23センチ程度、毒で身を守る生物は派手な体色のものが多いですが、ピトフーイのもまた派手な色をしています。
さて、このピトフーイの毒は羽と皮膚に集中しており、内臓部分も毒は確認されるものの毒性はかなり弱いとのことです。
ピトフーイの毒の主成分は南米のヤドクガエルが持つものと同じ神経毒、猛毒ホモバトラコトキシンで、人間の致死量の何人分もの毒を持っています。
羽に毒が含まれているため、からだに触るだけでも危険で、その触れた手で口をぬぐうものなら死なないまでも惨事になります。
ただし、人間に攻撃を仕掛けてくるような獰猛な鳥でもなく、人間にとっては特に危険な存在ではありません。
人間にとって危険なのは、あくまで狩りの対象にしたり、食べようとしたりする場合のみです。
なお、毒は自らの体内で生成することは出来ず、エサのひとつである甲虫から蓄積されており、人口下で育てれば「無毒ピトフーイ」を育てることも可能です。
ちなみにとってもミステリアスな響きをもつこの「ピトフーイ」という名前、実はパプア語で「ゴミの鳥」という意味だそうで、毒があって食べることができないことに由来するそうです。
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