(image by YouTube "Logan Torres")
■50年間産卵マシーン ~ 女王シロアリ
女王シロアリはもっとも長寿な昆虫として知られています。
シロアリはおよそ3万種知られており、その種類によっても寿命は異なりますが、女王シロアリの寿命は20年から最大で50年といわれており、昆虫でありながら人間の寿命に迫る勢いです。
100年ほど生きる、という説もありますが、そこまで長命ではないようです。
さて、女王シロアリになると腹部が膨らみ、ふつうの働きアリとはまったく異なる姿に変貌し、10センチほどに成長する種もいます。
女王シロアリの仕事はただひとつ、コロニー繁栄のため卵を産み続けることです。
産卵数もそのシロアリの種類、女王シロアリの個体の年齢、生息地や季節等によって大きく異なりますが、1日1000個から最大で3~4万個といわれています。
これだけ長命で1日の産卵数も凄まじいことから、もっとも多産の女王シロアリは生涯産卵数が1億個以上にのぼるともいわれています。
コロニー初期の段階では世話する働きアリの数も少ないため、女王になって2~3年は1日の産卵数もそれほどではありません。
ちなみに働きアリや兵隊アリの寿命は1~2年です。
さていくら長命であろうと女王シロアリにも最期はきます。
加齢により徐々に産卵数は低下し、もはや巣を保てる産卵数が維持できなくなると、新しい女王シロアリに取って代わられます。
何十年とコロニー繁栄に貢献してきた女王シロアリのまわりを長年の労をねぎらうかのように子供たちが囲みます。
もちろん別れを惜しんで子供たちが囲むわけもなく、最期は自分の生んだ子供たちに自らの体を生きたまま提供して人生の幕を閉じます。
(参照サイト)
Pests.guru
ORKIN
npr
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