ドラキュラアリ (Dracula ant) と呼ばれるアリはいくつか存在しますが、大きく分けて2つのタイプに分けられます。
まずはドラキュラのトレードマークともいえる、大きな犬歯。
この犬歯を彷彿とさせる巨大な牙を持つタイプのアリをドラキュラアリと呼ぶ場合があります。
ミストリウム・カミッラエ (Mystrium camillae) はそういったアリの中で代表的なドラキュラアリといえます。
一方、ドラキュラのもっとも顕著な特徴である「吸血」を行うことでそう呼ばれるアリもいます。
今回は、この吸血タイプのアリ、アデトミルマ・ヴァナトリクス (Adetomyrma venatrix) を紹介します。
このアリが生息するのはマダガスカルのゾンビズ=ヴォイバジア国立公園 (Zombitse-Vohibasia National Park) と一見怖い名前の国立公園の森林です。
アデトミルマ・ヴァナトリクスは盲目のアリで、鋭い牙と尾には長い毒針を持っています。
この毒針で獲物を麻痺させ、巣に持ち帰り子供たちに与えます。
アデトミルマ・ヴァナトリクスは吸血タイプのドラキュラアリですが、かれらのすする血は、なんと自分たちの子供 (幼虫) のものです。
子供の体に鋭い牙で傷をつけ、致命傷になるほどではありませんが体液をすすります。
一種の共食いです。
幼虫たちは自分たちにご飯を運び身の回りの世話をしてくれる親たちに、その見返りとして自らの体液を喜んで捧げているのかというと、少なくとも人間の目からはそうは映りません。
親たちが子供部屋に入ってくると、その大して動けもしない蛆虫状のからだで這って逃げようとします。
そして体液を吸われている間、この子供たちから「悲鳴」ともとれる音が検出されるといいます。
半ば強制的に自分たちの体液を分け与えてきた子供たちですが、やがて大人になれば自分たちがされてきたように子供たちの体液をすすることになります。
(参照サイト)
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