フランス領ギアナにムヘイシロアリ (Neocapritermes taracua, ネオキャプリテルメス・タラキュア) というシロアリが生息します。
シロアリのワーカー (働きアリ) は年老いていくほどこなせる仕事量が徐々に減っていくといいます。
これは下顎が劣化していくのが大きな原因だといいます。
シロアリ界では、人間のように年の功を武器に若者たちになにかを伝授するといった話も聞きません。
それでは無駄飯食いの役立たずかというと、そうではありません。
ムヘイシロアリのワーカーは自らの背部に、ダイナマイトならぬ有毒な化学物質を隠し持ちますが、このダイナマイトの火薬量は生まれて時が経つほどその量が増します。
年老いて仕事がこなせなくなるほど、ダイナマイトの火薬量が増える、つまり「作業量」と「火薬量」は反比例の関係にあります。
ジジイであればあるほどダイナマイトのパワーがアップしていきます。
ジジイシロアリを舐めんなよと。
この物騒なダイナマイトをどのように使うのか?
もちろん巣の防衛です。
戦闘時、自らが攻撃されるや惜しげもなく自分の命を差し出します、つまり背中のダイナマイトを爆破させ、有毒物質をあたりにぶちまけるのです。
たとえ仕事が出来ずとも、老兵は自らの命と引き換えに巣の防衛に貢献出来るのです。
若者たちよ、ジジイの最期をしかと見届けろ、と。
(参照サイト)
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