マラウイ湖(Lake Malawi)、アフリカ大陸で3番目に巨大な淡水湖です。
細長い形状の湖で、琵琶湖の40倍以上の面積を持ち、湖というよりは海といった感じです。
マラウイ湖ではちょっとおもしろい自然現象が見られます。
湖面のあちこちに黒い煙のようなものが立ち上がっているのです。
実はこれは蚊柱で、ひとつの蚊柱だけで数百万という蚊が集まっているといいます。
これはなにも湖面だけの話ではなく、地面の上でも見られます。
貧しい地域にとって昆虫は貴重な蛋白源です。
これを放っておく手はありません。
取り方は簡単 (といっても疲れますが)、鍋状の容器の内側に油を塗り、蚊柱の中でそれを振り回すだけです。
これは子供たちの仕事のようです。
ところで、蚊柱の中でこんなことをしていたら蚊に刺されまくるんじゃないかと心配する人もいるかもしれませんが、その心配はありません。
これは吸血性の蚊ではなくケヨソイカ (Chaoborus edulis) という、厳密には蚊とは別の生き物です。
しばらく空中で容器を振った後に中をのぞいてみると、そこにはケヨソイカでいっぱいになっています。
大量に捕獲したケヨソイカを潰し、油と混ぜてコネコネしていくとハンバーグの種のようになります。
で、文字通り、ハンバーガーのパティような形に整形して両面を丁寧に油で焼き上げると真っ黒なハンバーグ風のものが出来上がります。
地元では、このケヨソイカを「クング (kungu)」と呼ぶため、この黒いハンバーグ風の食べ物を「クング・ケーキ (kungu cake)」と呼びます。
冷めると固くぽろぽろとして、ハンバーグというよりはクッキー風になるようです。
試食した人たちの評価は分かれますが、パンに挟んでハンバーガーでもいける、との評価もあるようです。
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