■聖なる魚は3メートルに育つ ~ 巨大カレイ、オヒョウ
「オヒョウ」という魚の名前になじみのない人でも、知らず知らずのうちに口にしている人も多いと思われます。
切り身として販売されていることもありますが、回転寿司の「カレイ」や「エンガワ」の正体はオヒョウであったりします。
和名の「オヒョウ」という名前はちょっと拍子抜けする響きがありますが、英語では「ハリバット (halibut)」といいます。
これは中世英語の "halybutte" に由来する、"聖なるカレイ (or ヒラメ) (holy flatfish)" を意味し、祭日 (holy day) に食されたことからこの名が付いたといわれています。
さてこのオヒョウ、前述の通りカレイの仲間ですが、知らない人が見たら信じられないほどとんでもない大きさに成長します。
最大体長は3メートルとも4メートルともいわれていますが、確認できる記録としては8.6フィート (262センチ)、515ポンド (233キロ) が最大といわれています。
しかし、600ポンド (272キロ) 以上になるともいわれており、乱獲が進んでいる現在よりもはるかに個体数の多かった過去には300キロ超の大物がいてもおかしくありません。
ちなみに大きくなるのはメスだけで、オスは大きくても1メートルを超しません。
大きくなることから分かるとおり、長寿なほうの魚であり、確認できた最長寿のオヒョウは55歳です。
しかし意外なのはその成長速度、生まれてから1年目でヒラメは30センチ、大型種のカレイで20センチになるのに対し、オヒョウの1年目ははわずか10センチです。
2年目もまた10センチ、3年目もまた10センチ、、、
しかしヒラメやカレイは年齢と共に大きく成長速度が鈍るのに対し、オヒョウは年間10センチの成長をキープし (もちろん少しずつ鈍化していきますが)、その持続力でここまでの巨体に成長します。
なお、200キロを超す巨体を動かす尾びれの力は凄まじく、釣り上げた際にこの強力な尾に打たれ死亡した事故もあるとか。
そのため、巨大な固体に対しては釣り上げる直前にライフルで息の根を止めてから船にあげることもあるようです。
ちなみに多くのカレイがそうであるように、オヒョウも体の右側に両目がありますが、1/20000の確率で、左側に両目のあるオヒョウがいるそうです。
(参照サイト)
THE GREAT STATE ALASKA
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