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2025年10月1日水曜日

空飛ぶジャッカロープ ~ フライング・ジャッカロープ


■空飛ぶジャッカロープ ~ フライング・ジャッカロープ

今回はフライング・ジャッカロープ (Flying Jackalope)。

まあUMA好きなら「ジャッカロープ」の名が入っているからピンとくるでしょう、フィアサム・クリッターのひとつです。

フィアサム・クリッターとは北米の民間伝承上の生物の総称で、日本でいうと「妖怪」的な位置づけでしょうか。

実際に目撃情報があるUMAとは少し異なり、創作系のものが多くを占めます。

但し、そのほとんどは元になる生物が存在しますし、実在の生物を勘違いしてフィアサム・クリッターと認識されるようになったものもいます。

さて、本題のフライング・ジャッカロープの話に入りましょう。

ジャッカロープ自体はフィアサム・クリッターの中でも代表格であり、簡単に言うと「鹿 (厳密にはアンテロープです) の角を持つウサギ」です。

「撮影された」ポストカードや剝製も存在し、ということは、捕獲もされているんだしそれはもはやUMA (未確認動物) ではないだろうと思う人もいるかもしれません。

が、それらはもちろんフェイク、CG (というほどのレベルではないですが) 写真であったり、剥製師のいたずらによるものです。

さて、そんなジャッカロープですが、そこに今回のものは名前に「フライング」がつくわけです。

生粋のUMAファンでしたら容易にその姿を思い浮かべることでしょう、つまりは「空を飛ぶことができる、鹿の角を持ったウサギ」に違いないと。

が、実はフライング・ジャッカロープ、単にジャッカロープに翼を付けただけの代物ではありません。

頭部こそジャッカロープに似るものの、体はむしろ鳥類そのものであり、「鳥の翼をもったウサギ」というよりは「ウサギの頭部を持った鳥」という表現が正しいでしょう。

そのため、足 (後肢) は鳥類同様、二本であり、前肢は翼に進化しています。

また、ジャッカロープがワイオミング州のUMAであるのに対し、フライング・ジャッカロープはお隣のサウスダコタ州に棲息しているといわれます。

生息地が近いこともあり、「ジャッカロープ」が「フライング・ジャッカロープ」に「進化」したもの、と捉えることができるかもしれません。

話は少しだけそれますが、フライング・ジャッカロープにそっくりのUMAがいくつかいます、スウェーデンのスクヴェイダーやドイツのヴォルパーティンガーです。

いずれも翼をもったウサギで、特にヴォルパーティンガーは角も有しておりフライング・ジャッカロープと姿かたちはかなり近い存在です。

但し、ヴォルパーティンガーは「鳥の翼をもったウサギ」であり、フライング・ジャッカロープと異なり四肢を持ちます。

姿が違うだけではなく、フライング・ジャッカロープには面白い設定 (?) があります。

フライング・ジャッカロープはフィアサム・クリッターの中でも特段に希少性が高く、滅多に目撃されることはありませんが、それはとびぬけて警戒心が強いことに加え、飛翔する速度が速いことにあるといいます。

また、繁殖は3年に1度と極端に繁殖力が弱く、個体数の減少に著しく脆弱な生物だといいいます。

これではなかなか出会うことに期待できませんね。





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