■南スーダンの巨大レイク・モンスター ~ ラウ (ニャール)
今回はアフリカの捉えどころのないUMA、ラウ (Lau)、またの名はニャール (nyāl)。
ラウはスーダン共和国、南スーダン共和国、そしてコンゴ民主共和国のイトゥリの森 (Ituri Rainforest) 等で目撃されるUMAです。
但し、陸棲、水棲、半水棲のいずれかであるかすらはっきりせず、レイク・モンスターとして考える場合、南スーダンのノ湖 (Lake No) に棲息すると考えられています。
但し、レイク・モンスターの場合はさらにややこしく、ヴィクトリア湖 (Lake Victoria) の怪物ルクワタ (Lukwata ) と同一視するむきもあります。
というのもノ湖とヴィクトリア湖が白ナイルで繋がっており、伝えられる姿も似ているためです。
ヴィクトリア湖はアフリカ最大にして世界第3位 (カスピ海を除けば第2位) の巨大な湖で、南スーダンとは地理的に比較的近いにしても別な湖であり、どんどん話がややこしくなるので今回はいったん別物として考えます。
ノ湖は上記3ヵ国に跨るような大きな湖ではなく南スーダンにすっぽりと納まるため、3ヵ国で目撃されるとなるとどう考えればいいのか厄介なことになります。
おそらくはノ湖から伸びる河川を通じて出没するということで、ノ湖を中心に水辺や湿地帯に生息する半水棲のUMAと考えるとすっきりします。
それでは具体的にラウとはどんなUMAなのか?
エラスモサウルス (Elasmosaurus) のような首長竜的なものから、カバに似ているが頭部は小さい、といった想像すら困難なものもありますが、概ねサーペントタイプ、つまりは大蛇的なシルエットをしているというのが多いようです。
伝えられる大きさは10~100フィート (約3~30メートル) とものすごい開きがありますが、まあ誇張も入っていると思われるので最大で10メートルぐらいと考えてみると現実味も増してきます。
実際にちょうどいいのがいます、アフリカのヘビの最大種、アフリカニシキヘビ (Python sebae) とナタールニシキヘビ (Python natalensis) です。
アフリカニシキヘビの最大個体は20~25フィート (約6.0~7.5メートル) にもなり、非公式記録であればさらにその上を行くので大きさ的には十分でしょう。
大型になると体重が重くなるためより水辺を好みますし、大型個体を怪物として見誤った、もしくは既知種の大型個体の呼称である可能性すらあります。
それを補強する有力な情報もあり、シルック族はラウのことをニャール (ニャル, nyāl) と呼んでいましたが、ニャールはヌエル語でパイソン (ニシキヘビ) を意味するといいます。
但し実際にヌエル語を操る張本人のヌエル族の人々はラウは既知のパイソンたちとは異なる体色をしており別物と主張しているとも。
ここら辺は言語間の翻訳・解釈の問題も入ってくるため正確なところは分かりません。
まあラウが既知種の誤認であればその正体はアフリカニシキヘビ、未知種であってもやはり新種のヘビが濃厚ではないでしょうか。
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