アメリカ、ニューヨーク州北西部イサカ (Ithaca) にフィンガーレイクス (Finger Lakes) と総称される湖群があります。
「指のような湖群」というその名の通り、細長い形状の湖が指のようにいくつも (11個) 並んでいます。
まあ実際のところ指というよりは「ひっかき傷」や「ワームの群れ」といった感じです。
ちなみにカユガ湖は表面積では2番目の大きさで、西隣にあるセネカ湖 (Seneca Lake) のほうがわずかに上回ります。
今回はこのカユガ湖で目撃される水棲UMA、オールド・グリーニー (Old Greeny) の紹介です。
オールド・グリーニーの目撃は19世紀初頭からあり、記録に残っているもっとも古いものは1828年のものといわれます。
その外見は爬虫類的な特徴を有しているといい、体はヘビのように細長く体長は12~15フィート (約3.6~4.5メートル) 程だといいます。(最大のものでは35フィート (約10.5メートル) 説あり)
UMAであることを考えると、おそらくは誇張されてこの大きさ、実際は半分ぐらいだとするとまったく現実的な大きさです。
2023年現在でも現役で200年以上の歴史 (1815年~) を持つ朝刊イサカ・ジャーナル (Ithaca Journal) は、1897年、オールド・グリーニーを取り上げており、この怪物の取材を当時 (19世紀初頭) の記者たちは怖がって拒否していたと回想します。
(ミズウミチョウザメ)
(image credit by Wikicommons)
歴史は古いものの、目撃が増えるには20世紀を待たないといけません。
特に1970年代のUMAブームの時期には多くの目撃情報があったようです。
1974年、スティーブン・グリッフェン (Steven Griffen) さんは目撃どころか同湖を遊泳中にオールド・グリーニーに追突され (もしくは咬まれ) 腕を骨折したと主張しています。
グリッフェンさんによれば怪物はウナギのような細長い体をしていたといいます。
1979年、プロダイバーのジャック・マーシャル (Jack Marshall) 氏は複数人でボートに乗っている際、進行方向に横たわる巨大な「なにか」に気付きました。
マーシャル氏は即座にボートを止めるようドライバーに促しました。
前方には体長は30~35フィート (約9~10.5メートル) はあろうかという丸太のような生物が浮いているのをボートに乗っている全員が見たといいます。
しばらくするとその怪物は湖の中へ消えてしまいました。
マーシャル氏は怪物にカユガ・ケイティ (Cayuga Katie) なるニックネームをつけましたが現在の状況を見る限りその呼び名は浸透しなかったようです。
ちなみに前述したセネカ湖でも怪物の目撃があり、その姿も似ていることからカユガ湖とセネカ湖は地下水路で繋がっており、いずれも正体はオールド・グリーニーに違いない、という説もあります。
しかし、現在はカユガ湖とセネカ湖を繋ぐ地下水路は存在していないと考えられており、両湖に異なるUMAが生息していることが示唆されます。
(ロングノーズガー)
(image credit by Wikicommons)
その正体としては月並みながらミズウミチョウザメ (Acipenser fulvescens) が有力視されています。
生息域からは少し外れますがアリゲーターガー (Atractosteus spatula) を筆頭にがロングノーズガー (Lepisosteus osseus) 等、ガーの仲間もその候補になりえるでしょう。
(参照サイト)
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