2023年3月19日日曜日

アーカンソー州に現れた巨大爬虫類、恐竜か? ~ ゴウロウ


■アーカンソー州に現れた巨大爬虫類 ~ ゴウロウ

今回はゴウロウ (Gowrow)、アメリカ、アーカンソー州のオザーク高原 (Ozarks) の洞窟に棲息しているといわれるUMAで、アーカンサウ・ゴウロウ (Arkansas Gowrow) と呼ばれる場合もあります。

アメリカのUMAですし、先住民族から伝わったような不思議な響きを持つ名前ですが、これはどうやらこの生物の呻き声や咆哮 (ほうこう) といったこの生物が発する「音 (擬音)」が由来のようです。

「ガウラウ~」みたいな感じですかねw

ゴウロウが有名になったのは1897年1月31日、アーカンソーの地方紙、アーカンソー・ガゼット紙 (現アーカンソー・デモクラット=ガゼット紙, Arkansas Democrat-Gazette) にゴウロウが掲載されたからです。

話の主は同州リトルロック出身のウイリアム・ミラー (William Miller) さん、

ミラー氏によれば、サーシー郡カーフ・クリーク・タウンシップ (Calf Creek Township) で家畜やペットが惨殺されているのを目撃、ミラー氏は伝説の怪物、ゴウロウの仕業に違いないと同志を募り追跡することにしました。

ゴウロウを追跡するや、動物たちの死骸どころか人間の遺体にまで遭遇したといいます。

そしてゴウロウが棲息していると推測される洞窟に辿り着くや彼らは待ち伏せします。

すると意外なことにゴウロウは洞窟ではなくほど近い湖から現れたといいます。

その巨体のためでしょう、陸に上がったゴウロウは地響きを感じるほどの振動で闊歩しミラー氏らに向かってきます。

しかしミラー氏らは一斉射撃によってゴウロウを仕留めました。

死んだゴウロウに近寄ってみると、体長は20フィート (約6メートル) ほどもありました。

水棲もしくは半水棲のためでしょう、四肢の鋭いかぎ爪のついた指の間には水かきのような被膜がありました。

首から尾にかけて背中にはスパイク状の突起が並んでおり、細長い尾の先端は刃のようであったといいます。

ミラー氏はこの謎の生物を科学的に調査してもらうことを目的に、スミソニアン博物館に送ったものの、惜しくも途中で紛失してしまったということです。

、、、ゴウロウもまた「謎の生物は輸送途中に紛失する」の法則に従っているようです。
それでゴウロウの正体を考えてみましょう。

(ポラカントゥス)
(image credit by Wikicommons)

まずはトカゲに似ているということですから、UMA定番の「恐竜生き残り説」として、曲竜のポラカントゥス (Polacanthus) を挙げておきましょう。

体長はゴウロウより控えめの13~17フィーt (約4~5メートル)、曲竜であるので比較的体高が低く (4フィート (1.2メートル) ぐらい?)、より現生のトカゲ的で背中の正中線に沿って二列のスパイク状の突起が並ぶのもゴウロウ的です。

間違っても指の間に被膜はなさそうですし、尾の先端に刃がついているとは考えにくいですが大まかなシルエットはそれほど外していないでしょう。

(アメリカンアリゲーター)
(image credit by Wikicommons)

現実的なところではやはりワニ、アーカンソー州にはアメリカンアリゲーター (Alligator mississippiensis)、そして野生化したヨウスコウアリゲーター (Alligator sinensis) とが棲息しているといわれており、やはり誤認候補としては筆頭です。

特にアメリカンアリゲーターは最大クラスともなると20フィート (約6メートル) 近くに成長するといわれ、サイズ的にもゴウロウと遜色ありません。

そして最後にお伝えするのが、、、捏造説ですw

前述の通り、ゴウロウはアーカンソー・ガゼット紙に掲載されその名が広まりましたが、その時の執筆者は分かっています、エルバート・スミシー (Elbert Smithee) 氏です。

ただスミシー氏が実在した人物であることは分かっていますが、その目撃証言であるウイリアム・ミラーさんの実在がねー、とっても怪しいのですw

内容もゴウロウの犠牲者として家畜やペットの死体に混じり、人間の遺体まで登場、、、今から100年以上前の話とはいえ本当にあり得るのかかどうか、ね?

といっても捏造と判明しているわけではありませんのでご安心を。

(参照サイト)

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