2023年3月28日火曜日

モケーレ・ムベンベの従兄弟? ~ ジャゴ・ニニ


■モケーレ・ムベンベの従兄弟? ~ ジャゴ・ニニ

今回はアフリカの恐竜系UMA、ジャゴ・ニニです。

ジャゴ・ニニは大西洋に面した中部アフリカのガボン共和国に伝わるUMAで、一般的にはコンゴ共和国で目撃されるモケーレ・ムベンベと同一視される傾向があり、同国で目撃されるニャマラ (N'yamala)と同じとする説もあります。

ガボンは東はコンゴ共和国、北はカメルーン共和国と接しており、UMAは国境を理解して棲み分けているわけではありませんから、複数国に渡って同一のUMAが目撃されることは不思議ではありません。

モケーレ・ムベンベ (Mokele-mbembe) がリンガラ語 (Lingala) で「川の流れを堰き止めるもの (one who stops the flow of rivers)」を意味し水中に入るこが示唆されますが、ジャゴ・ニニ (Jago-Nini) もまたプヌ語 (Punu) で「水に潜る巨大なもの (Giant diver)」を意味します。

その姿はやや漠然としており、単に「恐竜」的 (竜脚類) であったり「恐竜に似た大型爬虫類」であったりします。

象牙商人のアルフレッド・アロイシャス・スミス (Alfred Aloysius Smith) 氏が著書「トレーダー・ホーン (Trader Horn)」に記したことでジャゴ・ニニが西洋に広く知られるなりました。

ジャゴ・ニニは人間にとってアンフレンドリーな存在であり、人間をそして人間よりはるかに大きなマナティーを捕えて食べるといいます。

半水棲 (沼や川) と思われるこの生物は19世紀末ごろより目撃されており、おそらくは待ち伏せ型なのか水中で息を殺し獲物である人間を含めた生物が水辺近くに現れるのを待ちます。

決して敏捷とはいえないものの巨体のマナティーを捕えて食べるというのだから人間など造作もないでしょう。

せっかくマナティーが登場したので少し触れましょう。

(アフリカマナティ―)
(image credit by Wikicommons / Public Domain)

アフリカでみられる世界で3種いるマナティーの中のアフリカマナティ― (Trichechus senegalensis) です。

アフリカマナティ―は西アフリカの河川および西海岸沿いに生息し、ジャゴ・ニニの故郷、ガボン共和国にももちろん生息しています。

マナティーの最大種はアメリカマナティー (Trichechus manatus) で、最大の個体は体長4.6メートル、1655キロというとんでもない記録があります。

アフリカマナティ―はアメリカマナティーの次に大きくなる種で、最大の個体はアメリカマナティーに引けを取らない4.5メートルという記録があります。

通常は大きくても3メートル前後、550キロぐらいなので上記の個体はとんでもない大きさということがわかるでしょう。

さてジャゴ・ニニに話を戻しましょう。

と言っても、残念なことにここ最近はその目撃したという話は皆無のようです。

アフリカに多い獣脚類系UMAで恐竜の生き残りと考えるのはいささか無理がありますが、同系のニャマラは最近になっても目撃はありますし、まだまだ期待できるUMAです。

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